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第23話 癒し系もふもふ魔人ロジィ
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「どうぞどうぞ、こちらです」
結局断りきれる雰囲気ではなくルナティアは少年の言葉に甘える事になった。
(あーぁ、なんで私はこんなに可愛いものに弱いのだろうね。適当に逃げ出してしまえばよかったのに)
そうなった場合、少年から洞窟などの身を隠せられる場所が聞き出せなくなってしまうが、流石に魔王から逃走中に獣人の村に世話になるのは色々とまずいのではないだろうかと思う。
(でも逆に探しに来ない? まさかこんなところで呑気に休憩してるなんて思わないかも?)
考えようによってはそうかもしれないが、ルナティアは結局の所、安心して休める場所が欲しかったのだ。
流石にこのまま睡眠なしでは最後までもたないだし。
「あ、そういえば名前聞いてなかったよね?」
ルナティアは獣人の少年の名前をまだ聞いてなかった事に今になって気付き、少年に尋ねると少年は尻尾をフリフリさせながら答えた。
「僕ですか? 僕はロジィ、ドッグマンです」
恐らくロジィが名前でドッグマンが種族名だろう。
獣人にも色々あるようである。
「そうなのね、いい名前じゃない」
「そ、そうですか、えへへ」
照れ笑いを浮かべながら、頭をポリポリと掻くロジィを見て無性に頭を撫でたくなる衝動に駆られたルナティアだったが、そこはぐっと我慢する。
(か、可愛いわね。でもダメよ! あまり感情移入しちゃ!)
ロジィは危機が去るまで匿ってくれるつもりなのかもしれないが、ルナティアとしては睡眠の為に少し場所を借りたいだけなのだ。
何と言われても半日もすれば村を去る気でいるのであまり仲良くなっても別れが寂しくなるのは目に見えていた。
ミーニャの時と同じ轍は踏むまいとルナティアは心に決めているのだ。
「ロジィ君、1つ言っておきたいことがあるのだけど」
「なんですか?」
「私が悪い魔人に追われていることは村の人たちには黙っておいて欲しいの」
「……なぜですか?」
そりゃ村の人に伝えたら魔王軍に伝わってしまう可能性があるに決まっているからである。
名前と種族を偽っているとはいえ、仮に魔王城の魔人の誰かがやってきてしまえば一瞬でバレる。
ロジィはこの辺り一帯を守護しているのはシュトライゼンだと言っていた。
悪者に追われている魔人一人の為に四天王が出張ってくるかは分からないが、シュトライゼンの部下一人来ただけで一発アウトだろう。
流石にそうなればもう逃げ切る事は不可能で、魔界に来た日にシュトライゼンに捕まった時のようにすぐに補足されてしまうはずだ。
だからルナティアはまたロジィに嘘を吐くことにした。
「これは絶対に内緒にしておいて欲しいのだけど、私はとある方から極秘任務を受けているの。だから私がここにいる事が知られては絶対にダメなの? 分かる?」
ルナティアはあえて抽象的に話し、具体的な話は一切しない。
何か聞かれても「それは話せないの」で全て解決だし、具体的な話をしなければ矛盾する点を突かれる心配もない。
「そのとあるお方ってまさかシュト——」
ライゼンと続けようとしたロジィの口をルナティアは人差し指でそっと押さえる。
「ダメよ、それ以上言っちゃ。ロジィ君まで巻き込んでしまうわ」
ルナティアはあくまで不穏な空気とミステリアスな雰囲気を纏わせつつ話す。
完全にでまかせ。大嘘である。
ルナティアの話に驚きを隠せずロジィは一瞬言葉を失ったが、次の瞬間にはキラキラとした目に戻った。
「分かりました! 誰にも言いません! 凄いです! ルーナ様はシュト——いえこれは言ってはいけないのですね」
「そういうことよ、えらいわね、ロジィ君は。私は体調を崩した旅の途中のエルフ族という事にでもしておいてもらえると助かるわ」
そしてロジィをうまい事丸め込んだルナティア達はそのまま村へと直行するのだった。
結局断りきれる雰囲気ではなくルナティアは少年の言葉に甘える事になった。
(あーぁ、なんで私はこんなに可愛いものに弱いのだろうね。適当に逃げ出してしまえばよかったのに)
そうなった場合、少年から洞窟などの身を隠せられる場所が聞き出せなくなってしまうが、流石に魔王から逃走中に獣人の村に世話になるのは色々とまずいのではないだろうかと思う。
(でも逆に探しに来ない? まさかこんなところで呑気に休憩してるなんて思わないかも?)
考えようによってはそうかもしれないが、ルナティアは結局の所、安心して休める場所が欲しかったのだ。
流石にこのまま睡眠なしでは最後までもたないだし。
「あ、そういえば名前聞いてなかったよね?」
ルナティアは獣人の少年の名前をまだ聞いてなかった事に今になって気付き、少年に尋ねると少年は尻尾をフリフリさせながら答えた。
「僕ですか? 僕はロジィ、ドッグマンです」
恐らくロジィが名前でドッグマンが種族名だろう。
獣人にも色々あるようである。
「そうなのね、いい名前じゃない」
「そ、そうですか、えへへ」
照れ笑いを浮かべながら、頭をポリポリと掻くロジィを見て無性に頭を撫でたくなる衝動に駆られたルナティアだったが、そこはぐっと我慢する。
(か、可愛いわね。でもダメよ! あまり感情移入しちゃ!)
ロジィは危機が去るまで匿ってくれるつもりなのかもしれないが、ルナティアとしては睡眠の為に少し場所を借りたいだけなのだ。
何と言われても半日もすれば村を去る気でいるのであまり仲良くなっても別れが寂しくなるのは目に見えていた。
ミーニャの時と同じ轍は踏むまいとルナティアは心に決めているのだ。
「ロジィ君、1つ言っておきたいことがあるのだけど」
「なんですか?」
「私が悪い魔人に追われていることは村の人たちには黙っておいて欲しいの」
「……なぜですか?」
そりゃ村の人に伝えたら魔王軍に伝わってしまう可能性があるに決まっているからである。
名前と種族を偽っているとはいえ、仮に魔王城の魔人の誰かがやってきてしまえば一瞬でバレる。
ロジィはこの辺り一帯を守護しているのはシュトライゼンだと言っていた。
悪者に追われている魔人一人の為に四天王が出張ってくるかは分からないが、シュトライゼンの部下一人来ただけで一発アウトだろう。
流石にそうなればもう逃げ切る事は不可能で、魔界に来た日にシュトライゼンに捕まった時のようにすぐに補足されてしまうはずだ。
だからルナティアはまたロジィに嘘を吐くことにした。
「これは絶対に内緒にしておいて欲しいのだけど、私はとある方から極秘任務を受けているの。だから私がここにいる事が知られては絶対にダメなの? 分かる?」
ルナティアはあえて抽象的に話し、具体的な話は一切しない。
何か聞かれても「それは話せないの」で全て解決だし、具体的な話をしなければ矛盾する点を突かれる心配もない。
「そのとあるお方ってまさかシュト——」
ライゼンと続けようとしたロジィの口をルナティアは人差し指でそっと押さえる。
「ダメよ、それ以上言っちゃ。ロジィ君まで巻き込んでしまうわ」
ルナティアはあくまで不穏な空気とミステリアスな雰囲気を纏わせつつ話す。
完全にでまかせ。大嘘である。
ルナティアの話に驚きを隠せずロジィは一瞬言葉を失ったが、次の瞬間にはキラキラとした目に戻った。
「分かりました! 誰にも言いません! 凄いです! ルーナ様はシュト——いえこれは言ってはいけないのですね」
「そういうことよ、えらいわね、ロジィ君は。私は体調を崩した旅の途中のエルフ族という事にでもしておいてもらえると助かるわ」
そしてロジィをうまい事丸め込んだルナティア達はそのまま村へと直行するのだった。
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