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この恋は狂暴です【日和編】〈日和side〉
この恋は狂暴です【日和編】〈日和side〉
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《日和side》
薫。
・・薫。
夏・・あの喫茶店で私を見て赤くなったよね ・ ・
声も震えてたよね。
最初は、私の自惚れかと思ったけど、喫茶店でのあなたの態度や言葉は、まぎれもなく私の事を好きなんだと確信してしまう。
歳だってかなり離れているのに、
ダメよって思っていたのに。
私もいつのまにか・・そんな純粋なあなたに惹かれてしまってた。
・ ・ 香水がキッカケだったね
いつもは何もつけてないのに、その日は、薫、いい香りがした。
ホントは彼女でも出来たんじゃないかって心配だったの
・・だから接近したの。
ふふ。わからなかったでしょ。
メアドまで交換できたコト、私すごく嬉しかったんだよ。
まさか、そんなに進展できるとは思ってなかったから、
でも・・
反面、少し戸惑った。
だって
私には ・ ・あの人がいたから。
日中、あの人が事務所に行ってる間しか、私のスマホは使えない。
だからその時間帯しかメール送らないでって
なんて勝手なこと言うんだろうって、薫、思わなかった?
あの人を迎えに行ったあの朝、私達の姿を見てたよね。
車で通り過ぎたときは、すごく胸が痛んで・・、
角を曲がった先のコンビ二で、慌てて車を停めて、飲み物を買うふりして薫にメールを送ったの。
すぐ返信がきたよね。
・ ・ 正直、内容を見るのが怖かった。
薫から、どんな言葉が返されるんだろう。
でも
薫は、いつもどおり。何も非難の言葉でもなく返してくれた。
あの時は、本当に、
もう嫌われたって覚悟してたのよ。
それから待ち合わせした場所では、薫は一生懸命、あの人と私の事は触れないでくれてた。
私はそれが苦しくて
だから私から切り出したの。
・・あの人は私のだんなだって。
驚いたよね薫。
同時に、すごく悲しい顔をしたよね。
そんな薫を、私はつい、
・・抱きしめてしまってた。
そんなコトをしたら、かえって薫を辛くさせるとも考えないで、
冷たく、薫のことを男として見ないでやれば、こんなに薫のことを苦しめなくてすんだのに。
結局、それで付き合う形になったけど、かなり大変な事だったよね。
恋人同士が当たり前のように出来る事が一切出来なくて。
私に合わせてくれている分、薫にはいつも我慢ばかりさせて。
それでも、いつも、いつでも薫は笑ってくれてた。
そんな薫に甘えてた。
でも、
あの部屋初めて連れて行ってもらった時は驚いたな。
薫はすごく嬉しそうに部屋に入ったけど、私は戸惑ってしまってたの。
薫といられるのはすごく嬉しいけど、こんなに薫が考えてくれてるって事が、
申し訳なくて。
私にそんな資格ないよ、って思ってしまってた。
あの時も・・
私が帰る時間になったときも、薫、すごく悲しい顔をしてた。
だから
私はもう ・・もう薫を苦しめたくなくて 「やめよ」 と言おうとしたのに
薫は 「言うな」って叫んだよね。
胸が張り裂けそうだった。
おもわず涙が溢れ出してた・・
でも、ね。 そんな薫を見ていたら
やっぱり、このままじゃいけない ・ ・ って思えて、
やっぱり、もう・・
その私の決心を言うつもりでメールをした。
【明日の3時頃、そこに行きます。薫はいるかな?】
薫はまたすぐに返事くれたよね。
私がなんのために薫に会いにその部屋へ行くのか
薫の顔を見たい、 ってだけじゃないんだよ。
そう心に決め、街を歩いていたら、偶然バイクをひいてる薫を見つけたの。
でも。ただ通り過ぎようと思ってた。
あの女の子たちを見るまでは。
女の子たちが嬉しそうに薫に近づいていく
楽しそうに話しをしてるのを見た瞬間、私の足は薫の元へと動いてしまってた
「ね、乗せて。」
あの言葉は、 「薫から離れて!」 って女の子たちに言いたかった本当の言葉のイミなんだよ。
薫はわかってないよね
私がかなりヤキモチ焼きだってコト。
私を見て、薫、驚いてたね。
実は、私も驚いてた
こんな場所で、人目のつくところで。 ・・薫に話しかけてるなんて
たぶん、そんな私を気遣ってくれたんだね。 薫はすぐにメットをかぶせてくれた。
そして、
「俺の女 ・ ・」 ってその子たちに言ってくれた。
もう十分だよ 薫 ・ ・っ、
気持ちが抑えられなかったのは私のほう。
薫と一緒にいたいって思ってたのは、私のほう。
ホント 、ごめん ・ ・っ、 薫
ありがと。
・・大好き。
薫。
・・薫。
夏・・あの喫茶店で私を見て赤くなったよね ・ ・
声も震えてたよね。
最初は、私の自惚れかと思ったけど、喫茶店でのあなたの態度や言葉は、まぎれもなく私の事を好きなんだと確信してしまう。
歳だってかなり離れているのに、
ダメよって思っていたのに。
私もいつのまにか・・そんな純粋なあなたに惹かれてしまってた。
・ ・ 香水がキッカケだったね
いつもは何もつけてないのに、その日は、薫、いい香りがした。
ホントは彼女でも出来たんじゃないかって心配だったの
・・だから接近したの。
ふふ。わからなかったでしょ。
メアドまで交換できたコト、私すごく嬉しかったんだよ。
まさか、そんなに進展できるとは思ってなかったから、
でも・・
反面、少し戸惑った。
だって
私には ・ ・あの人がいたから。
日中、あの人が事務所に行ってる間しか、私のスマホは使えない。
だからその時間帯しかメール送らないでって
なんて勝手なこと言うんだろうって、薫、思わなかった?
あの人を迎えに行ったあの朝、私達の姿を見てたよね。
車で通り過ぎたときは、すごく胸が痛んで・・、
角を曲がった先のコンビ二で、慌てて車を停めて、飲み物を買うふりして薫にメールを送ったの。
すぐ返信がきたよね。
・ ・ 正直、内容を見るのが怖かった。
薫から、どんな言葉が返されるんだろう。
でも
薫は、いつもどおり。何も非難の言葉でもなく返してくれた。
あの時は、本当に、
もう嫌われたって覚悟してたのよ。
それから待ち合わせした場所では、薫は一生懸命、あの人と私の事は触れないでくれてた。
私はそれが苦しくて
だから私から切り出したの。
・・あの人は私のだんなだって。
驚いたよね薫。
同時に、すごく悲しい顔をしたよね。
そんな薫を、私はつい、
・・抱きしめてしまってた。
そんなコトをしたら、かえって薫を辛くさせるとも考えないで、
冷たく、薫のことを男として見ないでやれば、こんなに薫のことを苦しめなくてすんだのに。
結局、それで付き合う形になったけど、かなり大変な事だったよね。
恋人同士が当たり前のように出来る事が一切出来なくて。
私に合わせてくれている分、薫にはいつも我慢ばかりさせて。
それでも、いつも、いつでも薫は笑ってくれてた。
そんな薫に甘えてた。
でも、
あの部屋初めて連れて行ってもらった時は驚いたな。
薫はすごく嬉しそうに部屋に入ったけど、私は戸惑ってしまってたの。
薫といられるのはすごく嬉しいけど、こんなに薫が考えてくれてるって事が、
申し訳なくて。
私にそんな資格ないよ、って思ってしまってた。
あの時も・・
私が帰る時間になったときも、薫、すごく悲しい顔をしてた。
だから
私はもう ・・もう薫を苦しめたくなくて 「やめよ」 と言おうとしたのに
薫は 「言うな」って叫んだよね。
胸が張り裂けそうだった。
おもわず涙が溢れ出してた・・
でも、ね。 そんな薫を見ていたら
やっぱり、このままじゃいけない ・ ・ って思えて、
やっぱり、もう・・
その私の決心を言うつもりでメールをした。
【明日の3時頃、そこに行きます。薫はいるかな?】
薫はまたすぐに返事くれたよね。
私がなんのために薫に会いにその部屋へ行くのか
薫の顔を見たい、 ってだけじゃないんだよ。
そう心に決め、街を歩いていたら、偶然バイクをひいてる薫を見つけたの。
でも。ただ通り過ぎようと思ってた。
あの女の子たちを見るまでは。
女の子たちが嬉しそうに薫に近づいていく
楽しそうに話しをしてるのを見た瞬間、私の足は薫の元へと動いてしまってた
「ね、乗せて。」
あの言葉は、 「薫から離れて!」 って女の子たちに言いたかった本当の言葉のイミなんだよ。
薫はわかってないよね
私がかなりヤキモチ焼きだってコト。
私を見て、薫、驚いてたね。
実は、私も驚いてた
こんな場所で、人目のつくところで。 ・・薫に話しかけてるなんて
たぶん、そんな私を気遣ってくれたんだね。 薫はすぐにメットをかぶせてくれた。
そして、
「俺の女 ・ ・」 ってその子たちに言ってくれた。
もう十分だよ 薫 ・ ・っ、
気持ちが抑えられなかったのは私のほう。
薫と一緒にいたいって思ってたのは、私のほう。
ホント 、ごめん ・ ・っ、 薫
ありがと。
・・大好き。
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