ねぇ、大好きっていって

深智

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キスマーク

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「あッ! り、遼太! いっイイッ……イッちゃう……!」
「ちょっ、待てコラ! 先にイクなっ!」

 俺の突き上げに、激しく仰け反る菊乃はもうイク寸前だ。いつもそうだ。先に果てられるとっ、萎えるんだ……よっ!

 左手で彼女の腰を持ち、右手でその揺れる豊満な胸を揉みしだく。

「んぁっ……だめぇ……」

 背中を弓なりな反らせたまま菊乃が俺の腕にすがった。

 く……ぅ、スゲ締まる……。

「――……っ! いいっ、ぞ!」
「んぁっあ――……っ!」

 菊乃の膣(ナカ)でスキン越しに放出し、果てた。


 ハアハアと肩で息をする菊乃はゆっくり起き上り、俺の首に腕を絡めてキスをした。

「やっぱ、遼太のが一番いい」

 俺は肩を竦めて笑った。


 翠川菊乃(みどりかわきくの)は高校1年の時の彼女。今は付き合ってはいないが、お互いに初めての相手だったせいか、互いの肌を求めていつまでも腐れ縁のようにこうして会う。

「私、結婚するかも」

 菊乃がホテルの、落ち着いたクリーム色の天井を見つめたまま言った。

「なんだ、なんか他人事みてぇな言い方だな。まあ、とりあえずはおめでとうって言っとくよ」

 俺は身体を起こし、足をベッドから下ろすとサイドテーブルからタバコを取り、火を点けた。

「例の、事務所の所長か?」

 煙を吐きながら聞く。

「うん、そう」
「そうか。じゃあこういう関係は終わりにしねーと」
「あら、私は遼太となら続けても構わないけど?」
「人妻とのスリリングでデンジャラスな関係はちょっと勘弁だな。俺は肝っ玉小っせー男だから」

 含み笑いと共に煙を吐き出す。

「肝っ玉小さい男が甲子園の大舞台で2打席連続ホームランとか打てないわよ」
「親友がピッチャーだったからどうしても助けたかっただけだ。お陰様で大学では鳴かず飛ばずだった」

 過去の栄光なんて忘れた、と俺は自嘲気味に笑った。

「遼太はホントに友達想いだったからね」

 菊乃のセリフはいつも柔らかい。その優雅な笑みも。

「そうだ! 私の姪っ子が遼太の学校にいるの。平田センセ、ちょー人気らしいじゃない?」

 仰向けになっていた菊乃が寝返り、俺の方を向く。

「菊乃の姪っ子だあ? いやだな、昔を知ってるヤツにそれを言われると背中が痒くなる」
「遼太は切れ目なく彼女いたけど、騒がれるタイプではなかったもんね」

 フフフと笑った菊乃の豊かな胸の谷間が波打った。

「まあね、アイドルはアイツだったしな」

 ピッチャーだった親友を思い出しながらタバコを吸った。

 こういう話ができるからいいんだ、菊乃は。ただ、同じ高校大学でも教育学部卒の俺とは違い、彼女は法学部卒で今は弁護士の卵だ。

「遼太、そんなに騒がれて、もう選り取り見取じゃない?」
「ばーか。教師は生徒を選べないっつーの。俺は基本、年下はNGなんだよ。それにあのくらいの年の子なんてのは妙に年上に憧れるんだよ。本気でキャーキャーなんて言ってねーよ」

 年下は……と言った時、何故かひよの姿がフッと脳裏を過った。ひよは、まだ本当に恋をした事はないんだろうか。

 なんで俺、ひよの事がこんなに気になったんだろう。教師と生徒、という関係になってしまった事に何故か凄く引っかかるものを感じてならない。

「私は遼太は面倒見が良くて俺に付いてこい的素質たっぷりだから、年下向いてると思うけどね」

 そう言いながら身を起こした菊乃は俺にすり寄り、もう一回、とおねだり。俺はタバコを灰皿に押し付け、もう1度菊乃をベッドに押し倒した。

「激しいのと優しいの、どっちがいい?」
「どっちも。プラス甘くよ」

 見上げる菊乃がクスッと笑った。

「菊乃、ワガママ」

 そう言って首筋にキスをしながら下へ。胸の先を捉えて手で揉みながら吸い……

「ぁん……」

 ピクンッ!と反らせた身体の、足の間に手を滑り込ませていった。

「遼太……遼太……」

 何度も囁く菊乃の声が、俺の耳に吐息と共に聞こえていた――。



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