54 / 73
〝大好き〟だもん
しおりを挟む
新年の〝なかよし〟は、誰もいない遼ちゃんのお家で。
「親父はもう寝ちまってたし、ひまりさんとオカンは恐らくまだ楽しく呑んでるだろ。俺達が帰って来なくても、しばらくは大丈夫だ」
久しぶりの遼ちゃんのお部屋です。タバコの香りはするけど、変わらず綺麗に片付いてます。
「パパから電話来ないかな」
あたしが言うと、遼ちゃん、んー、と苦笑い。
「富士の山頂は、この時期は確か電話は繋がらないはず」
そういえばいつも、パパは下山してから電話くれてた。山頂からかけてくることはなかった。
「うん、きっと大丈夫」
あたしが言うと、遼ちゃん「ああ」と答えてあたしの傍に座って、キスしてくれた。
大好き、遼ちゃんーー!
まだ寒いお部屋が温まるまで、って遼ちゃんあたしを抱き締めてくれた。
遼ちゃんのカラダ、久しぶりに全身に感じて、あたしは目を閉じた。
「あったかい」
遼ちゃんの腕の中で呟いたら。
「あっ、んっ、ふ、ぁ」
遼ちゃんの唇が首筋に。くすぐったくて首を竦めると。
「足、痛くないか?」
優しい遼ちゃんの声に、あたしは。
「大丈夫だもん、遼ちゃんが一緒だから」
そう答えると遼ちゃん、苦笑い。
「それは、大丈夫とは違うだろ」
あたしをベッドに寝かせた遼ちゃんは、あたしの右足をそっと掴んで――、包帯巻かれた足首に、キスしてくれた。
「ちょっと無理させたから、心配してたんだ」
遼ちゃんの優しいお顔に胸が、とくん。ゆっくりお顔が近づいて、唇が重なる。遼ちゃん、大好きだよ。
ねえ遼ちゃん。あたし、遼ちゃんとずっと、ずっと一緒に、いられるよね?
初詣の帰り、お寺の鐘が聞こえる中、あたしは遼ちゃんの背中で、高い高澄んだお空の、新しい年の綺麗なお星さまたちに聞いていた。
あたしは、これからもずっと遼ちゃん大好きって言って、遼ちゃんと〝なかよし〟できますか? って。遼ちゃんがあたしから離れていっちゃうなんて事、ないですよね? って
お星さまの言葉は聞こえないけれど、聞こえるはずがないんだけど。大丈夫だよ、ひよりはずっと遼ちゃんと一緒にいられるよ、って誰かに言って欲しかったの。
あたしのお洋服、全部脱がせてくれた遼ちゃんとベッドに潜り込む。
遼ちゃんの温もり、遼ちゃんの肌。全部、全部、大好き。あたしは遼ちゃんの首にしがみついた。
「遼ちゃん、遼ちゃん」
「はい」
遼ちゃんは優しくお返事をくれて、キスをしてくれる。するりと忍び込む舌が、優しくあたしの舌をなめて、絡めて、上の歯を、ちょっと叩いた。くすぐったい。
「んん……」
舌を吸われて、あたしも吸って。遼ちゃんの手が、指が――、
「あっ、あっ!」
思わず、パッと唇離しちゃった。
カラダの中に電気通されたみたい! 遼ちゃんっ、あたし、おかしくなっちゃうっ。遼ちゃんの腕にしがみついて、あたしはカラダをのけぞらせた。のけぞったあたしの胸の先――!
「ああっ、ん、りょうちゃ……っ、だめ、だめえっ、あああっ」
いっぺんに、同時はダメですっ! あたしは遼ちゃんの肩を掴んだ。
「りょうちゃんっ、あっ、やぁっあっ」
ビクンッ、と震えると、遼ちゃんのお顔が上がった。遼ちゃん、いたずらっ子みたいなお顔で笑うと。
「ひよ。もっとかわいい声、聞かせて」
え? あっ! 遼ちゃんのお指がぁっ!
「やぁっ、あっ、ん! ああっあああっ」
遼ちゃん、遼ちゃん、遼ちゃんっ! あたしは遼ちゃんのカラダにしがみついた。
「ああっ、んむっ、んー」
また、唇ふさがれた。カラダをまっすぐに突き抜けるような痺れを逃そうとしたお口、ふさがれて。こもっちゃうのは、火照りと、熱と――。
唇がゆっくり離れて、あたしは息をついて、遼ちゃんを見つめる。遼ちゃんが、ふわっと笑った。
「初日の出、一緒に見よう」
そう言えば、遼ちゃんと一緒に朝を迎えたことはなかったんだ……。
「今夜は、朝まで遼ちゃんと一緒にいられるの?」
「そういうこと」
ママは? 大丈夫かな?
遼ちゃん「心配しなくていい」って言って、あたしのほっぺたにキスしてくれた。あたしの考えてること、遼ちゃんは分かったみたい。遼ちゃんの唇の気持ちよさに首を竦める。
「母さんが、さっきメールしてきた。ひまりさんと二人で初日の出見に散歩に出るって」
え、そうなの? 遼ちゃんはあたしの顔を見て、プッと吹き出した。
「ひよは、分かりやす過ぎだ」
だって。困った顔しちゃったあたしに遼ちゃん、キスしてくれた。
「ひよ、少し寝てもいいぞ。起こしてやるから」
そう言った遼ちゃん、ベッドの中で、あたしを抱き締めてくれた。
うん。
あたしは、遼ちゃんの腕の中で、遼ちゃんの肌の温もりに包まれて目を閉じた。
密着してる遼ちゃんの厚い胸。規則正しい鼓動が聞こえて、気持ちが落ち着く。
でも。でもね遼ちゃん。
このお家、出ちゃうの?
まだ遼ちゃんから聞いたんじゃないから、もしかしたら間違いかもしれないでしょ?
でも。
でもでも、怖くて聞けないの。胸がギュッて潰れてしまうんじゃないかなって思うくらい不安なの。苦しいの。
あたしは、遼ちゃんのカラダに腕を回して、しがみついた。
「ひよ、眠れないか?」
遼ちゃんの優しい声に、あたしはふるふると首を振った。
遼ちゃんが、欲しいです。
フッと胸に浮かんだ想い。でも、こんなこと、あたしから言えないもん。
遼ちゃんの、あたしを抱き締めてくれてる腕に、少し力が込められた。
「ひよ、大好きだよ」
耳に、吐息とともに滑り込んだのは、甘くて優しい遼ちゃんの声。
あたしの不安は、気のせいなのかな。
あたしも、遼ちゃんをギュ。
「あたしの方が、大好きだもん……」
「え?」
遼ちゃんが聞き返したけど、あたしは答えずにそのまま眠っちゃった。
あたしの〝大好き〟の方が、大きいもん。
「親父はもう寝ちまってたし、ひまりさんとオカンは恐らくまだ楽しく呑んでるだろ。俺達が帰って来なくても、しばらくは大丈夫だ」
久しぶりの遼ちゃんのお部屋です。タバコの香りはするけど、変わらず綺麗に片付いてます。
「パパから電話来ないかな」
あたしが言うと、遼ちゃん、んー、と苦笑い。
「富士の山頂は、この時期は確か電話は繋がらないはず」
そういえばいつも、パパは下山してから電話くれてた。山頂からかけてくることはなかった。
「うん、きっと大丈夫」
あたしが言うと、遼ちゃん「ああ」と答えてあたしの傍に座って、キスしてくれた。
大好き、遼ちゃんーー!
まだ寒いお部屋が温まるまで、って遼ちゃんあたしを抱き締めてくれた。
遼ちゃんのカラダ、久しぶりに全身に感じて、あたしは目を閉じた。
「あったかい」
遼ちゃんの腕の中で呟いたら。
「あっ、んっ、ふ、ぁ」
遼ちゃんの唇が首筋に。くすぐったくて首を竦めると。
「足、痛くないか?」
優しい遼ちゃんの声に、あたしは。
「大丈夫だもん、遼ちゃんが一緒だから」
そう答えると遼ちゃん、苦笑い。
「それは、大丈夫とは違うだろ」
あたしをベッドに寝かせた遼ちゃんは、あたしの右足をそっと掴んで――、包帯巻かれた足首に、キスしてくれた。
「ちょっと無理させたから、心配してたんだ」
遼ちゃんの優しいお顔に胸が、とくん。ゆっくりお顔が近づいて、唇が重なる。遼ちゃん、大好きだよ。
ねえ遼ちゃん。あたし、遼ちゃんとずっと、ずっと一緒に、いられるよね?
初詣の帰り、お寺の鐘が聞こえる中、あたしは遼ちゃんの背中で、高い高澄んだお空の、新しい年の綺麗なお星さまたちに聞いていた。
あたしは、これからもずっと遼ちゃん大好きって言って、遼ちゃんと〝なかよし〟できますか? って。遼ちゃんがあたしから離れていっちゃうなんて事、ないですよね? って
お星さまの言葉は聞こえないけれど、聞こえるはずがないんだけど。大丈夫だよ、ひよりはずっと遼ちゃんと一緒にいられるよ、って誰かに言って欲しかったの。
あたしのお洋服、全部脱がせてくれた遼ちゃんとベッドに潜り込む。
遼ちゃんの温もり、遼ちゃんの肌。全部、全部、大好き。あたしは遼ちゃんの首にしがみついた。
「遼ちゃん、遼ちゃん」
「はい」
遼ちゃんは優しくお返事をくれて、キスをしてくれる。するりと忍び込む舌が、優しくあたしの舌をなめて、絡めて、上の歯を、ちょっと叩いた。くすぐったい。
「んん……」
舌を吸われて、あたしも吸って。遼ちゃんの手が、指が――、
「あっ、あっ!」
思わず、パッと唇離しちゃった。
カラダの中に電気通されたみたい! 遼ちゃんっ、あたし、おかしくなっちゃうっ。遼ちゃんの腕にしがみついて、あたしはカラダをのけぞらせた。のけぞったあたしの胸の先――!
「ああっ、ん、りょうちゃ……っ、だめ、だめえっ、あああっ」
いっぺんに、同時はダメですっ! あたしは遼ちゃんの肩を掴んだ。
「りょうちゃんっ、あっ、やぁっあっ」
ビクンッ、と震えると、遼ちゃんのお顔が上がった。遼ちゃん、いたずらっ子みたいなお顔で笑うと。
「ひよ。もっとかわいい声、聞かせて」
え? あっ! 遼ちゃんのお指がぁっ!
「やぁっ、あっ、ん! ああっあああっ」
遼ちゃん、遼ちゃん、遼ちゃんっ! あたしは遼ちゃんのカラダにしがみついた。
「ああっ、んむっ、んー」
また、唇ふさがれた。カラダをまっすぐに突き抜けるような痺れを逃そうとしたお口、ふさがれて。こもっちゃうのは、火照りと、熱と――。
唇がゆっくり離れて、あたしは息をついて、遼ちゃんを見つめる。遼ちゃんが、ふわっと笑った。
「初日の出、一緒に見よう」
そう言えば、遼ちゃんと一緒に朝を迎えたことはなかったんだ……。
「今夜は、朝まで遼ちゃんと一緒にいられるの?」
「そういうこと」
ママは? 大丈夫かな?
遼ちゃん「心配しなくていい」って言って、あたしのほっぺたにキスしてくれた。あたしの考えてること、遼ちゃんは分かったみたい。遼ちゃんの唇の気持ちよさに首を竦める。
「母さんが、さっきメールしてきた。ひまりさんと二人で初日の出見に散歩に出るって」
え、そうなの? 遼ちゃんはあたしの顔を見て、プッと吹き出した。
「ひよは、分かりやす過ぎだ」
だって。困った顔しちゃったあたしに遼ちゃん、キスしてくれた。
「ひよ、少し寝てもいいぞ。起こしてやるから」
そう言った遼ちゃん、ベッドの中で、あたしを抱き締めてくれた。
うん。
あたしは、遼ちゃんの腕の中で、遼ちゃんの肌の温もりに包まれて目を閉じた。
密着してる遼ちゃんの厚い胸。規則正しい鼓動が聞こえて、気持ちが落ち着く。
でも。でもね遼ちゃん。
このお家、出ちゃうの?
まだ遼ちゃんから聞いたんじゃないから、もしかしたら間違いかもしれないでしょ?
でも。
でもでも、怖くて聞けないの。胸がギュッて潰れてしまうんじゃないかなって思うくらい不安なの。苦しいの。
あたしは、遼ちゃんのカラダに腕を回して、しがみついた。
「ひよ、眠れないか?」
遼ちゃんの優しい声に、あたしはふるふると首を振った。
遼ちゃんが、欲しいです。
フッと胸に浮かんだ想い。でも、こんなこと、あたしから言えないもん。
遼ちゃんの、あたしを抱き締めてくれてる腕に、少し力が込められた。
「ひよ、大好きだよ」
耳に、吐息とともに滑り込んだのは、甘くて優しい遼ちゃんの声。
あたしの不安は、気のせいなのかな。
あたしも、遼ちゃんをギュ。
「あたしの方が、大好きだもん……」
「え?」
遼ちゃんが聞き返したけど、あたしは答えずにそのまま眠っちゃった。
あたしの〝大好き〟の方が、大きいもん。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。
「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…
俺が宝くじで10億円当選してから、幼馴染の様子がおかしい
沢尻夏芽
恋愛
自他共に認める陰キャ・真城健康(まき・けんこう)は、高校入学前に宝くじで10億円を当てた。
それを知る、陽キャ幼馴染の白駒綾菜(しらこま・あやな)はどうも最近……。
『様子がおかしい』
※誤字脱字、設定上のミス等があれば、ぜひ教えてください。
現時点で1話に繋がる話は全て書き切っています。
他サイトでも掲載中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる