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すれ違いの種
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授業が終わっても、提出のノートを集め、生徒達の質問に答えていたりするとかれこれ時間が経過する。
授業の合間の休み時間なんて、あっという間に終わる。
これは6時間目だそ。ウカウカしていたらHRの時間じゃないか。
「今日はここまで!」
「えー!」
「先生―、もう少しー!」
「行かないでー」
「まだなんかあるヤツは放課後職員室まで来い!」
周りに集まっていた生徒からの質問は、始めは授業内容に関係するものだが、気付けばプライベートを聞き出すものに変わってる。
誘導尋問ってヤツだな。
そうはいくか。
高校生レベルの誘導尋問にひっかかる俺ではないっ。
職員室に来い、と言っておけば、そこまで来る強者はそうはいないだろ。
廊下を早足で歩きながら腕時計を見た時、ひよがくれたミサンガが目に入った。
ひよは、当然あれから会うこともままならないし、ぎくしゃくした関係は修復どころか悪化の一途を辿っている気がする。
それでも毎朝ちゃんとメッセージはくれる。
が。
これは業務連絡か? と突っ込みたくなる素っ気ないもので。
イラッと来る。
俺の気持ちも分かってくれよ!
けど、とりあえず1日の予定を教えてくれるところは、可愛い。
今日は1年は授業は5時間で終わるから病院に寄って、それから学校に補講受けに戻るとか書いてたな。
補講か……。相変わらずだな。
4階の渡り廊下に差し掛った時だった。
渡り廊下はガラス張りで学校の敷地から少し離れた場所までよく見渡せる。
天気いいな、と何気なく窓の外を見た時、校門から数メートルの場所に車が停まった。
明るい色の小洒落た車。その車を見て俺は、アレ、と思った。
シトロエンのC3。見覚えのある車だった。
誠の?
俺は窓辺に近づいて目を凝らした。
ブルーグリーン系の明るい色合い。
アイツはフランス系の車が好きで、買った時すぐ見せてもらったからよく覚えてる。
フォルムといい色といい、アイツのセンスの良さが出ていて感心した記憶がある。だから、間違うはずはない。
あれは誠の車だ。
だとしたら、なんで誠がこんなところに?
思いもよらないところで見つけてしまった親友の車。
驚いたのはそれだけじゃなかった。
車から降りてきた人物を見た時、俺は息を呑んだ。
ひよ?
慌てて手ぶらで降りたらしいひよは、中から差し出されたバッグを受け取って頭を下げてる。
ここからだと、中にいるヤツの顔は見えない。
でも、分かる。
誠だろ。
開け放たれたままの、助手席のドアの前に立つひよは、暫く運転席の方を見て、小さく頷いたり、そして、何か受け取った?
疑う訳じゃない。
相手は、俺が誰よりも信用する男で。
絶対に敵わないかもしれない男。
ひよと誠は、まだ何か話していたみたいだったが、俺はそこから立ち去った。
なんとなく、イヤな感じがしたんだ。
ひよが、誠と一緒にいる。
それが、すごく胸に引っ掛かったんだ。
けど。何か、なんてあるわけねーだろ。
「ばっかみてー、俺」
あってたまるか。
授業の合間の休み時間なんて、あっという間に終わる。
これは6時間目だそ。ウカウカしていたらHRの時間じゃないか。
「今日はここまで!」
「えー!」
「先生―、もう少しー!」
「行かないでー」
「まだなんかあるヤツは放課後職員室まで来い!」
周りに集まっていた生徒からの質問は、始めは授業内容に関係するものだが、気付けばプライベートを聞き出すものに変わってる。
誘導尋問ってヤツだな。
そうはいくか。
高校生レベルの誘導尋問にひっかかる俺ではないっ。
職員室に来い、と言っておけば、そこまで来る強者はそうはいないだろ。
廊下を早足で歩きながら腕時計を見た時、ひよがくれたミサンガが目に入った。
ひよは、当然あれから会うこともままならないし、ぎくしゃくした関係は修復どころか悪化の一途を辿っている気がする。
それでも毎朝ちゃんとメッセージはくれる。
が。
これは業務連絡か? と突っ込みたくなる素っ気ないもので。
イラッと来る。
俺の気持ちも分かってくれよ!
けど、とりあえず1日の予定を教えてくれるところは、可愛い。
今日は1年は授業は5時間で終わるから病院に寄って、それから学校に補講受けに戻るとか書いてたな。
補講か……。相変わらずだな。
4階の渡り廊下に差し掛った時だった。
渡り廊下はガラス張りで学校の敷地から少し離れた場所までよく見渡せる。
天気いいな、と何気なく窓の外を見た時、校門から数メートルの場所に車が停まった。
明るい色の小洒落た車。その車を見て俺は、アレ、と思った。
シトロエンのC3。見覚えのある車だった。
誠の?
俺は窓辺に近づいて目を凝らした。
ブルーグリーン系の明るい色合い。
アイツはフランス系の車が好きで、買った時すぐ見せてもらったからよく覚えてる。
フォルムといい色といい、アイツのセンスの良さが出ていて感心した記憶がある。だから、間違うはずはない。
あれは誠の車だ。
だとしたら、なんで誠がこんなところに?
思いもよらないところで見つけてしまった親友の車。
驚いたのはそれだけじゃなかった。
車から降りてきた人物を見た時、俺は息を呑んだ。
ひよ?
慌てて手ぶらで降りたらしいひよは、中から差し出されたバッグを受け取って頭を下げてる。
ここからだと、中にいるヤツの顔は見えない。
でも、分かる。
誠だろ。
開け放たれたままの、助手席のドアの前に立つひよは、暫く運転席の方を見て、小さく頷いたり、そして、何か受け取った?
疑う訳じゃない。
相手は、俺が誰よりも信用する男で。
絶対に敵わないかもしれない男。
ひよと誠は、まだ何か話していたみたいだったが、俺はそこから立ち去った。
なんとなく、イヤな感じがしたんだ。
ひよが、誠と一緒にいる。
それが、すごく胸に引っ掛かったんだ。
けど。何か、なんてあるわけねーだろ。
「ばっかみてー、俺」
あってたまるか。
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