29 / 35
闘い2
22
しおりを挟む
あの発作を起こしてからしばらくたった。今日は珍しく岡本兄弟、菜緒カップルがお見舞いに来てくれた。
「どうかしたの?そろってるね。久しぶり、優くん」
「うん、こよみ久しぶりだね。ごめんね、なかなか来れなくて。…痩せちゃったね」
少し悲しそうに笑って私の頭を撫でてくれた。
「ありがとう…」
菜緒から広瀬先生が結婚を発表して、女子が泣いたことを話してくれた。というか彼女いたの…。
「え、エリカって言うの?どこかで…まさか。白川先生な訳ないよね」
そのときちょうど白川先生が部屋に来たので聞いてみたところ
「ええ、そうよ。どうして知ってるの?…まさか、あなたたちの担任って…」
ええ、そのまさか。世間は狭いってよく言うけど実際そうらしい。
「俺と明は違うけどね。こよみちゃん、久しぶり。なかなか来れなくてごめんね」
「いいの、ありがとう」
…なにはともあれおめでたい話を聞けて嬉しかった。
「……もうそろそろ遅くなるよ。今日は来てくれてありがとう。本当に、嬉しかった」
「ちゃんと寝なよ?」
「また来る」
また…か。
ごめんね、わかってたんだ。
私は、もう…
無理だということを。
「どうかしたの?そろってるね。久しぶり、優くん」
「うん、こよみ久しぶりだね。ごめんね、なかなか来れなくて。…痩せちゃったね」
少し悲しそうに笑って私の頭を撫でてくれた。
「ありがとう…」
菜緒から広瀬先生が結婚を発表して、女子が泣いたことを話してくれた。というか彼女いたの…。
「え、エリカって言うの?どこかで…まさか。白川先生な訳ないよね」
そのときちょうど白川先生が部屋に来たので聞いてみたところ
「ええ、そうよ。どうして知ってるの?…まさか、あなたたちの担任って…」
ええ、そのまさか。世間は狭いってよく言うけど実際そうらしい。
「俺と明は違うけどね。こよみちゃん、久しぶり。なかなか来れなくてごめんね」
「いいの、ありがとう」
…なにはともあれおめでたい話を聞けて嬉しかった。
「……もうそろそろ遅くなるよ。今日は来てくれてありがとう。本当に、嬉しかった」
「ちゃんと寝なよ?」
「また来る」
また…か。
ごめんね、わかってたんだ。
私は、もう…
無理だということを。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる