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覚醒
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「―やっと着いた……」
例の女性を担ぎながら、やっとの思いで自宅アパートにたどり着いた。部屋に入るなり彼女をソファの上に寝かしつけた俺は、彼女が意識を失っている間に水を沸かしつつ、乾いた服に着替える。紳士たる俺は無論、タンスの中から毛布を一枚取り出し、彼女に掛けた。
水を沸かしたのは、普段飲まない珈琲を淹れるためだ。まぁ、レディを自宅に招く上での礼法など俺が知る由もないから、適当に思いつく限りの紳士プレーを実践しておこう的な感じだ。これは本来、彼女が目を覚ました時に誤って誘拐犯と思われないよう、出来るだけ親切にしておきたいという思惑からの行動だったが―
「今のところ……問題ないはずだ」
「そうだな、少し難しめの小説を片手に珈琲を味わいつつ、足でも組んでればいいんじゃないか?」
「よし、それでいこう」
―すでに主旨は変わっていた。目標は知的なダンディー。第一印象が単なる典型的な芋くさい理系学生では格好がつかないからと、キャラ設定に苦心していたのだ。こんな見え透いた虚栄心を女性が見抜けないはずもないのだが、なにせなかなか目を覚まさないものだから、暇で仕方なかったのだ。
部屋の片付けも終え、いよいよすることが無くなった俺は、そもそもウチに難しめの小説なんてあったかという初歩的な事を心配しながら、本棚をあさっていた。その時、背後からソファが軋む音がした。
「あ……」
振り返ると、彼女が目を覚ましていた。むくりと上体を起こし、しばらく部屋を見回してから、俺の方に目をやった。
「よ、よう、やっと起きたか」
やたら馴れ馴れしい物言いになってしまった。初対面のくせにため口なんて紳士失格だし、立てたプランはもれなく破綻。見たわけじゃ無いが、顔はきっとひくついていたに違いない。だが、俺の様々な心配をよそに、彼女は自分の上に掛けられた毛布に気付くと、それを手に取って、静かに微笑んだ。
「み、道の真ん中でぶっ倒れてたんだ。やむにやまれぬ事情で、一旦部屋に上げただけで、俺、怪しい奴じゃ無いから!」
彼女は微笑を讃えたまま、品定めでもするように、じっと見てくる。何か気恥ずかしくて、視線を逸らし、居間へと続く襖を指差した。
「えっと、隣の部屋に替えの服用意しといたから、風邪引く前に、着替えてきたらどうだ? 俺のだから、ちょっとサイズ合わないだろうけど、濡れたままよりはマシだと思うぞ」
彼女はうなずいて、何かを言おうとした途端、声を詰まらせ、喉元を押さえ、嗚咽し始めた。
「どうしたっ、大丈夫か!」
彼女はしばらく咳き込んだり、むせたりした後、テーブルの上に置いてあった広告チラシとボールペンを見つけて、チラシの端に小さな文字で一言、『こえがでない』と書き込んだ。
―少し落ち着いて、彼女が着替えを終えた後、俺は二人分の珈琲を淹れた。
「……飲めよ」
彼女の前にカップを置いて、初めて紳士らしくなった。喉が渇いていたのか、彼女はブラックをすんなり飲み干した。自分を落ち着ける意味で俺も一口飲んだ。まずは状況を整理しなくてはならない。
「えーと……、声が出ないこと以外、体の方は大丈夫なんだよな?」
彼女は小さくうなずく。
「よし、分かった。ちょっと待っててくれ」
近所のスーパーの福引きで当てた手持ちサイズのホワイトボードと、付属のペンを物置から引っ張り出してきて、彼女に手渡した。
「それやるよ。これでしばらく筆談って事で」
彼女は受け取るとすぐに書き出して見せた。ボードには四文字熟語が並んでいた。
『自己紹介』
言われて、初めて気付いた。そういえば、まだ名乗ってすらいない。自己紹介ついでに、俺は改めて、自分が怪しい者じゃ無いことを念押しした。
「藤代、藤代優理。明星学院大学の二回生で、この部屋に一人暮らししてる、ただの大学生だ。ストーカーとか誘拐犯じゃ無いから、勘違いだけはしないでくれ、頼む」
言うと、彼女はクスッと笑って、了解の相づちをくれた。そしてお返しとばかりに、ペンを走らせる。
『雨あま弥ね朝日あさひ』
ご丁寧にルビまで振ってくれた。
「で、雨弥さんとやらは、どうしてあんな所で倒れてたんだ?」
『朝日』
「へ?」
『朝日って呼んで』
どうやら、名字で呼ばれるのが嫌らしい。
「じゃあ、朝日。何があったか教えてくれないか。」
一瞬顔を曇らせたが、すぐに返答した。
『親に捨てられた』
簡潔な返答をどうもありがとう。だが、内容が上手く飲み込めない。
「はぁ? お前、歳いくつだよ!」
『十九』
「えっ! タメ?」
年下だと勝手に決め込んでいた……って、今はそれどころじゃない。捨てられたって何? いつの話?
『三ヶ月前。それと、二年ぐらい前からホームレスしてます』
やはりホームレスだった。ちなみにお住まいはどこぞの公園だったそうで、それもつい最近、巡回していた警察に追い出されたのだとか。
「またどーしてホームレスなんかに……」
『親の借金と夜逃げ』
先程から話が重たい……
「……すまん、悪いこと聞いたな」
『別に良いよ』
平然としているが、本当は相当つらいはずだった。声が出なくなったのは、おそらく、その複雑そうな家庭環境によるストレスと、精神的ショックが原因だろう。とてもじゃないが、温室育ちの俺に彼女の今の心中を察することなど出来ず、気まずく思っていると、彼女が再びペンを動かした。
『さっきは言いそびれたけど』
と、一言挟んで、
『助けてくれてありがとう』
この時彼女が浮かべた笑顔は、これまでの苦しみはとうに忘れたと言わんばかりに屈託が無かった。それを一目見た時、多くのことに悩み、つまらない過去に捕らわれ、常に曖昧な表情の自分が馬鹿らしくなった。―彼女は俺が失った何かを、まだ持っていた。
「いや、礼なんかいらない。それより……」
余計なお世話だと思いつつ、大事なことを訪ねた。
「これからどうするつもりだ? 公園から追い出されて、行く当てあるのか」
彼女はうなだれて、
『そうだった』
と書き込むやいなや、机の上に突っ伏してしまった。反応からして、ノープランだったのだろう。住み処を追い出されたホームレスの思考は、俺の言葉で現実に引き戻された。
彼女は自身の暗い未来を思い憂いたのだろう。続け様に肩を震わせ、しきりに鼻をすすった。これはどうしようも無く、想定外の事態だった。
「あれ? ちょ、ちょっと待った!」
そんなことを言っても無駄である。一度泣き出した女性はそうそう泣き止むものではない。むしろすすり泣く彼女の嗚咽は次第に大きくなり、俺の罪悪感は猛烈に加速した。
勝手に助けて自宅まで連れ帰っておいて、無理に部屋から追い返すほど、俺は人でなしじゃない。どうにか頭をひねった挙げ句、俺の頭には一つの打開策、ないし、逃げ口上のようなものが浮かんだのだが、これが世間体的によろしくない案だったから、一瞬口にするのをためらった。しかし、彼女の哀愁溢れる姿と、せつない息使いが俺の背中を押した、いや、突き飛ばした。
「ほ、本当に、行くとこないのか……」
これはトドメを刺しに行った訳では無い。あくまで最終確認だ。実際、彼女は特別否定をしなかったし、余計にさめざめと泣く事で、質問に答えてくれていた。
「だったら、ものは相談なんだが―」
一呼吸置いて、
「―料理とか、得意だったりするか?」
俺がそう言うと、彼女は泣きじゃくった顔をすばやく上げて、
『昔は良く実家で料理してました』
『料理、洗濯、掃除、家事全般は何でも出来ます』
『Employ! Employ!』
と、光より早く文字を羅列し、自分を売り込み始めた。涙と、鼻水と、少々の泥汚れが乱舞する彼女の顔は、そのみっともなさとは裏腹に、期待に満ちている。次の言葉をさっさとよこせと、大きな瞳が訴えかける。―彼女は明らかに、俺の質問の意図を理解していた。
本来なら、今日会ったばかりの男の話に乗るほど女性は愚かでは無い。では、自ら食いついた彼女は愚かなのかと言えば、そうでは無い。彼女は愚さとは程遠い人間だと、彼女の身にまとう利発な気配が俺の第六感にささやくからだ。となれば、こう結論せざるを得ない。知らない男の世話にならねばならぬほど、余裕が無いのだと。
この結論は今から伝える事の正当性を、ことさら保証した。後ろめたさは納得のいく程度まで払拭された。
俺は重い腰を上げて、鍵掛けから一つ鍵を取ってきて、机にそっと置いた。それから、腕を深々と組んで椅子に座り直し、どこを見るでもなしに教官口調で言った。
「居間の隣は物置部屋、これはその鍵。中を綺麗に整理整頓してくれる優秀な人材を募集中だ」
「普段の勤務内容としては部屋の掃除、洗濯、それから朝晩の料理を作ること。報酬として、物置部屋を貸し与える。内側から鍵を掛けて寝泊まりすることを勧める」
「朝晩メシ付きで、トイレとか風呂とか、部屋の設備は好きに使ってくれて良い」
「条件はこんな感じなんだが……、生憎こっちも金が無くてな。一人しか雇えないんだ。それも急募だ。誰かいないもんかねぇ……」
話の途中からずっと挙手している健気なお嬢さんが目の前にいらっしゃったから、失礼の無いよう、即採用しておいた。
例の女性を担ぎながら、やっとの思いで自宅アパートにたどり着いた。部屋に入るなり彼女をソファの上に寝かしつけた俺は、彼女が意識を失っている間に水を沸かしつつ、乾いた服に着替える。紳士たる俺は無論、タンスの中から毛布を一枚取り出し、彼女に掛けた。
水を沸かしたのは、普段飲まない珈琲を淹れるためだ。まぁ、レディを自宅に招く上での礼法など俺が知る由もないから、適当に思いつく限りの紳士プレーを実践しておこう的な感じだ。これは本来、彼女が目を覚ました時に誤って誘拐犯と思われないよう、出来るだけ親切にしておきたいという思惑からの行動だったが―
「今のところ……問題ないはずだ」
「そうだな、少し難しめの小説を片手に珈琲を味わいつつ、足でも組んでればいいんじゃないか?」
「よし、それでいこう」
―すでに主旨は変わっていた。目標は知的なダンディー。第一印象が単なる典型的な芋くさい理系学生では格好がつかないからと、キャラ設定に苦心していたのだ。こんな見え透いた虚栄心を女性が見抜けないはずもないのだが、なにせなかなか目を覚まさないものだから、暇で仕方なかったのだ。
部屋の片付けも終え、いよいよすることが無くなった俺は、そもそもウチに難しめの小説なんてあったかという初歩的な事を心配しながら、本棚をあさっていた。その時、背後からソファが軋む音がした。
「あ……」
振り返ると、彼女が目を覚ましていた。むくりと上体を起こし、しばらく部屋を見回してから、俺の方に目をやった。
「よ、よう、やっと起きたか」
やたら馴れ馴れしい物言いになってしまった。初対面のくせにため口なんて紳士失格だし、立てたプランはもれなく破綻。見たわけじゃ無いが、顔はきっとひくついていたに違いない。だが、俺の様々な心配をよそに、彼女は自分の上に掛けられた毛布に気付くと、それを手に取って、静かに微笑んだ。
「み、道の真ん中でぶっ倒れてたんだ。やむにやまれぬ事情で、一旦部屋に上げただけで、俺、怪しい奴じゃ無いから!」
彼女は微笑を讃えたまま、品定めでもするように、じっと見てくる。何か気恥ずかしくて、視線を逸らし、居間へと続く襖を指差した。
「えっと、隣の部屋に替えの服用意しといたから、風邪引く前に、着替えてきたらどうだ? 俺のだから、ちょっとサイズ合わないだろうけど、濡れたままよりはマシだと思うぞ」
彼女はうなずいて、何かを言おうとした途端、声を詰まらせ、喉元を押さえ、嗚咽し始めた。
「どうしたっ、大丈夫か!」
彼女はしばらく咳き込んだり、むせたりした後、テーブルの上に置いてあった広告チラシとボールペンを見つけて、チラシの端に小さな文字で一言、『こえがでない』と書き込んだ。
―少し落ち着いて、彼女が着替えを終えた後、俺は二人分の珈琲を淹れた。
「……飲めよ」
彼女の前にカップを置いて、初めて紳士らしくなった。喉が渇いていたのか、彼女はブラックをすんなり飲み干した。自分を落ち着ける意味で俺も一口飲んだ。まずは状況を整理しなくてはならない。
「えーと……、声が出ないこと以外、体の方は大丈夫なんだよな?」
彼女は小さくうなずく。
「よし、分かった。ちょっと待っててくれ」
近所のスーパーの福引きで当てた手持ちサイズのホワイトボードと、付属のペンを物置から引っ張り出してきて、彼女に手渡した。
「それやるよ。これでしばらく筆談って事で」
彼女は受け取るとすぐに書き出して見せた。ボードには四文字熟語が並んでいた。
『自己紹介』
言われて、初めて気付いた。そういえば、まだ名乗ってすらいない。自己紹介ついでに、俺は改めて、自分が怪しい者じゃ無いことを念押しした。
「藤代、藤代優理。明星学院大学の二回生で、この部屋に一人暮らししてる、ただの大学生だ。ストーカーとか誘拐犯じゃ無いから、勘違いだけはしないでくれ、頼む」
言うと、彼女はクスッと笑って、了解の相づちをくれた。そしてお返しとばかりに、ペンを走らせる。
『雨あま弥ね朝日あさひ』
ご丁寧にルビまで振ってくれた。
「で、雨弥さんとやらは、どうしてあんな所で倒れてたんだ?」
『朝日』
「へ?」
『朝日って呼んで』
どうやら、名字で呼ばれるのが嫌らしい。
「じゃあ、朝日。何があったか教えてくれないか。」
一瞬顔を曇らせたが、すぐに返答した。
『親に捨てられた』
簡潔な返答をどうもありがとう。だが、内容が上手く飲み込めない。
「はぁ? お前、歳いくつだよ!」
『十九』
「えっ! タメ?」
年下だと勝手に決め込んでいた……って、今はそれどころじゃない。捨てられたって何? いつの話?
『三ヶ月前。それと、二年ぐらい前からホームレスしてます』
やはりホームレスだった。ちなみにお住まいはどこぞの公園だったそうで、それもつい最近、巡回していた警察に追い出されたのだとか。
「またどーしてホームレスなんかに……」
『親の借金と夜逃げ』
先程から話が重たい……
「……すまん、悪いこと聞いたな」
『別に良いよ』
平然としているが、本当は相当つらいはずだった。声が出なくなったのは、おそらく、その複雑そうな家庭環境によるストレスと、精神的ショックが原因だろう。とてもじゃないが、温室育ちの俺に彼女の今の心中を察することなど出来ず、気まずく思っていると、彼女が再びペンを動かした。
『さっきは言いそびれたけど』
と、一言挟んで、
『助けてくれてありがとう』
この時彼女が浮かべた笑顔は、これまでの苦しみはとうに忘れたと言わんばかりに屈託が無かった。それを一目見た時、多くのことに悩み、つまらない過去に捕らわれ、常に曖昧な表情の自分が馬鹿らしくなった。―彼女は俺が失った何かを、まだ持っていた。
「いや、礼なんかいらない。それより……」
余計なお世話だと思いつつ、大事なことを訪ねた。
「これからどうするつもりだ? 公園から追い出されて、行く当てあるのか」
彼女はうなだれて、
『そうだった』
と書き込むやいなや、机の上に突っ伏してしまった。反応からして、ノープランだったのだろう。住み処を追い出されたホームレスの思考は、俺の言葉で現実に引き戻された。
彼女は自身の暗い未来を思い憂いたのだろう。続け様に肩を震わせ、しきりに鼻をすすった。これはどうしようも無く、想定外の事態だった。
「あれ? ちょ、ちょっと待った!」
そんなことを言っても無駄である。一度泣き出した女性はそうそう泣き止むものではない。むしろすすり泣く彼女の嗚咽は次第に大きくなり、俺の罪悪感は猛烈に加速した。
勝手に助けて自宅まで連れ帰っておいて、無理に部屋から追い返すほど、俺は人でなしじゃない。どうにか頭をひねった挙げ句、俺の頭には一つの打開策、ないし、逃げ口上のようなものが浮かんだのだが、これが世間体的によろしくない案だったから、一瞬口にするのをためらった。しかし、彼女の哀愁溢れる姿と、せつない息使いが俺の背中を押した、いや、突き飛ばした。
「ほ、本当に、行くとこないのか……」
これはトドメを刺しに行った訳では無い。あくまで最終確認だ。実際、彼女は特別否定をしなかったし、余計にさめざめと泣く事で、質問に答えてくれていた。
「だったら、ものは相談なんだが―」
一呼吸置いて、
「―料理とか、得意だったりするか?」
俺がそう言うと、彼女は泣きじゃくった顔をすばやく上げて、
『昔は良く実家で料理してました』
『料理、洗濯、掃除、家事全般は何でも出来ます』
『Employ! Employ!』
と、光より早く文字を羅列し、自分を売り込み始めた。涙と、鼻水と、少々の泥汚れが乱舞する彼女の顔は、そのみっともなさとは裏腹に、期待に満ちている。次の言葉をさっさとよこせと、大きな瞳が訴えかける。―彼女は明らかに、俺の質問の意図を理解していた。
本来なら、今日会ったばかりの男の話に乗るほど女性は愚かでは無い。では、自ら食いついた彼女は愚かなのかと言えば、そうでは無い。彼女は愚さとは程遠い人間だと、彼女の身にまとう利発な気配が俺の第六感にささやくからだ。となれば、こう結論せざるを得ない。知らない男の世話にならねばならぬほど、余裕が無いのだと。
この結論は今から伝える事の正当性を、ことさら保証した。後ろめたさは納得のいく程度まで払拭された。
俺は重い腰を上げて、鍵掛けから一つ鍵を取ってきて、机にそっと置いた。それから、腕を深々と組んで椅子に座り直し、どこを見るでもなしに教官口調で言った。
「居間の隣は物置部屋、これはその鍵。中を綺麗に整理整頓してくれる優秀な人材を募集中だ」
「普段の勤務内容としては部屋の掃除、洗濯、それから朝晩の料理を作ること。報酬として、物置部屋を貸し与える。内側から鍵を掛けて寝泊まりすることを勧める」
「朝晩メシ付きで、トイレとか風呂とか、部屋の設備は好きに使ってくれて良い」
「条件はこんな感じなんだが……、生憎こっちも金が無くてな。一人しか雇えないんだ。それも急募だ。誰かいないもんかねぇ……」
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