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番外編(小ネタ、小話、小説)
惚気染みた幸せな悩み『彼方』[彼方×奏]※最新話
しおりを挟む「ifルート(分岐)」「社視点」の前に、本編終了後の「彼方×奏」を更新することにしました
よく考えたら、くっついた(付き合えた)のに、キスの一つもしてないことに気付いたので…(;´д`)
今回の話は、ただの甘々です
普通に(?)いちゃついてます
いちゃいちゃしているだけの話は苦手…という方は、お気をつけてください
それと、一日で書き上げたので、低クオリティーです(^^;
一応、小説(のつもり)です
坊っちゃんと交際を始めて、一年以上が経つ。
変わらないこともあるけど、大きく変わったことがある。
たとえば。
意外なことに、坊っちゃんはハグを好んでいる。
特に、仲の良さそうな家族連れを見たら、したい気分になるようだ。
恋しいのか、寂しいのか、羨ましいのか、は分からない。
直接聞くなんて、野暮な真似はしないから、今後も分からないままだろう。
ハグがしたい坊っちゃんは分かりやすい。
いつもより距離が近くなる。
あからさまに寄ってきたりはしない。
少しだけ、近くにいる。
本人は無意識の行動で、自覚がないらしいけど。
ただ、交際前の坊っちゃんは、ハグがしたくても、言い出すことはなかった。
どうやら、僕に配慮してくれていたみたいだ。
立場が上の、主の自分が言うと、嫌でも、気分じゃなくても、頷くと思っているようだ。
それは杞憂でしかない。
確かに、僕は身体的接触が苦手だけど、坊っちゃん相手なら、大歓迎だ。
勿論、坊っちゃん以外だと、お断りする。悍(おぞ)ましい。
自分の発言が、強制的な命令になるかもしれない、と気にしている坊っちゃんは、したいことも、してほしいことも、あまり言わないんだ。必要最低限のことしか言わない(僕としては、色んなことを…それこそ、我が儘を言ってほしいくらいだ)
だから、個人的な望みであるハグをしたいとは、決して言ってくれない。
そういう時は、坊っちゃんの代わりに、僕から言い出す。
すると、どこか嬉しそうに微笑んで、「うん。いいよ」と頷いてくれる。
坊っちゃんのその笑顔が好きで、喜んでくれると嬉しい。
それに、坊っちゃんとハグがしたいことは本当だ。
坊っちゃんとなら、ずっとしていたいくらい、僕もハグが好きになった。
そんな甘え下手な坊っちゃんが、
「彼方」
「はい」
「…抱き付いていい?」
恋人になってから、(おずおずとだけど)意思表示してくれるようになったんだ!
こんなに喜ばしいことはない。
「もちろん。…?坊っちゃん?」
何故か、坊っちゃんは僕の後ろに行って―
「!」
きゅっ、と背中に抱き付いた。
「…正面からではないんですね(坊っちゃんだから、大丈夫だし、許すけど、背後を取られるのは苦手だ。つい、殺してしまいそうになる)」
思わず呟くと、
「だって…恥ずかしいから」
もごもごしながら、教えてくれた。
「…っ…」
可愛い…!
坊っちゃんの可愛らしさに、天を仰ぎたくなるのを、我慢する(いきなり天を仰ぐなんて、奇行だ。坊っちゃんに心配をかけてしまうか、引かれてしまうだろう)
「…彼方は、あったかいな」
…坊っちゃんが嬉しそうで、何よりです。
温かい気持ちになるだけでなく、忍耐力が試される状況に、僕は遠い目をした。
別の日には。
「なぁ、彼方。…くっついても、いい?」
「喜んで」
すすす。ぴとっ。
音にすると、そんな感じだろうか。
いつもと同じ距離を置いて、一緒に座っている僕の左側に、ぴったりくっついて、テレビの続き―毎週放送している動物番組―を見始めた。
…わ、分かりやすい…!
くっつくのも好きな坊っちゃんは、先程より機嫌が良くなっている。
こういう、愛らしい姿の坊っちゃんを見ると、形容し難い感情になる…。
これは何だろう。
子猫に夢中な坊っちゃんの邪魔をしないよう、さりげなく腰を抱くと、
「……」
手をじっと見つめられた。
…やっぱり、触ると気が散るかな。
離した方がいいかもしれない。
「…!」
僕が手を離す前に、坊っちゃんの手が、そっと重ねられた。
それから、僕の肩へ、こてん、と頭を預けてくる。
「っ…!」
坊っちゃんに、甘えられている…!
叫びたいような、悶えたいような、意味の分からない衝動を、必死に抑えながら、画面を見る。
…今度は子犬か。
動物を見て、一旦冷静になれた。
その後、無心で動物たちを眺めたのは、言うまでもない。
―恋仲になってから、素直に甘えてくれるようになったのは、とても嬉しい。
けれど…。
恋仲になる前より、忍耐力が必要になったのは、予想外だった。
いや、恋人らしく夜を過ごすことも、勿論ある。
だけど、のんびりしたい坊っちゃんに手を出すなんて、許されることではない。
獣(けだもの)ではないんだから。
僕の坊っちゃん(恋人)が可愛過ぎる、という惚気染みた幸せな悩みを、一生抱えるんだろうな、と確信していた。
・おまけ
「合図」
「彼方」
目を合わせて、三秒。
ちゅっ。
それが、坊っちゃんからキスをしてくれる時の合図になっている。
…恐らく、これも自覚してないと思うけど。
・おまけ2
「大学」
送迎はいらない、と断られたので、せめて見送ろうと、玄関先に立っていたら、坊っちゃんが苦笑した。
「たかが五日だろ?」
そんなに情けない顔を…寂しそうな顔をしているのだろうか。
…しているかもしれない。
坊っちゃんの仰る通り、たかが五日だ。
以前と比べたら、雲泥の差がある。
でも…離れ難い。
感情とは―特に恋愛感情は―実に厄介だ。
理解していることを、納得できないなんて。
「彼方」
しょうがないな、と言いたげな顔をした坊っちゃんが、背伸びして、口付けてくれた。
「坊っちゃん…!」
坊っちゃんに恋をしている僕は、単純な人間に成り下がってしまう。
こんな自分も、嫌ではない。
背伸びをした姿が可愛くて、つい、深く口付けると、
「ばっ…ばか!」
慌てて逃げられた。
「…じゃあ、行ってくる」
「いってらっしゃいませ!」
寂しくはあるけど、大学に通う坊っちゃんを、恋人として見送れる、その幸せを噛み締めた。
ま、また…!
おまけでしか、キスしてない!
…まあ、いいか
甘えてほしい(甘やかしたい)彼方と、(彼方には)甘えたい奏
奏が素直に甘えられるのは、彼方だけです
恋仲になる前も、不器用な奏にしては、結構甘えている(知らぬは本人ばかり)
奏の好きなこと(ハグと、くっつき)は、響(母親)の影響です
響が奏にしょっちゅうしていたので
奏の認識として、『ハグ=心を許した人とするもの』『くっつき=家族か好きな人とするもの』
ハグの頻度は親密度によって異なり、奏から言い出したり、するのは、相当親しいか、気に入ってる相手
※相手からくるのは、ある程度心を許していれば、拒まない
くっつきは特別な相手としかしない(主に彼方とノワール。たまに楓も。楓からくるので、一応は拒まないけど、その代わり、時間が短い)
彼方の「背後を取られるのが苦手」は、ゴル○の「俺の背後に立つな」と同意義です
そういえば、ゴル○も殺し屋ですね(彼方は元ですが)
どうでもいいことですが、彼方もライフル射撃は得意です(腕は鈍っていない)
形容し難い感情は「萌え」とか「尊い」とか「禿げる」とかです
彼方が知らないオタク用語(?)ですね
獣じゃない彼方
大事に、慎重にし過ぎて、焦らしプレイしがち(焦らしているつもりは一切ない)
奏「あれで、態とじゃないのか…!?逆に、質が悪い!」
坊っちゃんご立腹
色々口走ったり、息も絶え絶えに「も…、ん、…いい、から…ぁっ…はやく…!」って言うのが、恥ずかしくて嫌
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