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第2章 その入学、本当に必要ですか?
第20話 マルトニア学園3大美少女
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なんとも不名誉な称号だとウェルシェは思う。
だいたい、3大美少女と言うなら自分だけではなく他に2人もいるじゃないか。
「それなら殿方はどうしてイーリヤ・ニルゲ様に言い寄らないのです?」
「ああ、イーリヤ様かぁ」
1学年上のイーリヤ・ニルゲ公爵令嬢もマルトニア学園3大美少女の1人である。
「イーリヤ様はとてもお美しい方ですし、文武共に秀でた才女でもありますわ」
しかも、魔力量は学園歴代トップであり、魔術の腕もかなりのものだとウェルシェは聞いていた。
「ご自分で商社も経営なさっていて私財もかなりのものとか……」
情報収集に余念の無いウェルシェは当然イーリヤの履歴も調べている。その調査報告を見たウェルシェはあまりの完全無欠っぷりに度肝を抜かれたものだ。
(あの方に誰が勝負できるんですか?)
優秀な成績を修めているウェルシェも自分の能力に自信はある。それでも化け物じみたイーリヤには勝てる気がしない。
そんなスーパーレディのイーリヤを何故か男達は敬遠している節がある。
「明らかに私よりも条件は良いですのに」
「イーリヤ様は……何と言うか近寄り難いじゃない?」
イーリヤを思い浮かべてキャロルは苦笑いした。
「気さくな方と伺っておりますわよ?」
「うん、まあ、そうなんだけどね。あの方は自信家の俺様系オーウェン殿下の婚約者だし、本人は本人で迫力美人の上にとても気が強そうだし……」
しかも、剣でも魔術でも学園内で彼女に勝てる者は誰もいないのだから、確かに言い寄るのは命懸けに思える。
「それに引き換えエーリック殿下は……その、少しぽやってしてるし」
「私の婚約者なのに失礼ですわ!」
ここにカミラがいれば「自分も頼りないって仰ってたくせに」と言いそうだが、ウェルシェにとって他人から言われるのは許せないらしい。
「ウェルシェはおっとりした生粋のお嬢様って感じだからつけ入る隙があると思われているんでしょ」
「私がそんな簡単に靡く軽薄な女と思われているなんてとても不愉快ですわ」
ウェルシェは眉を寄せてむぅっと剥れた。
そんな顔も愛らしいから逆に男達がウェルシェに集って来るのだが、それを理解できない彼女にキャロルは苦笑いしたのだった……
だいたい、3大美少女と言うなら自分だけではなく他に2人もいるじゃないか。
「それなら殿方はどうしてイーリヤ・ニルゲ様に言い寄らないのです?」
「ああ、イーリヤ様かぁ」
1学年上のイーリヤ・ニルゲ公爵令嬢もマルトニア学園3大美少女の1人である。
「イーリヤ様はとてもお美しい方ですし、文武共に秀でた才女でもありますわ」
しかも、魔力量は学園歴代トップであり、魔術の腕もかなりのものだとウェルシェは聞いていた。
「ご自分で商社も経営なさっていて私財もかなりのものとか……」
情報収集に余念の無いウェルシェは当然イーリヤの履歴も調べている。その調査報告を見たウェルシェはあまりの完全無欠っぷりに度肝を抜かれたものだ。
(あの方に誰が勝負できるんですか?)
優秀な成績を修めているウェルシェも自分の能力に自信はある。それでも化け物じみたイーリヤには勝てる気がしない。
そんなスーパーレディのイーリヤを何故か男達は敬遠している節がある。
「明らかに私よりも条件は良いですのに」
「イーリヤ様は……何と言うか近寄り難いじゃない?」
イーリヤを思い浮かべてキャロルは苦笑いした。
「気さくな方と伺っておりますわよ?」
「うん、まあ、そうなんだけどね。あの方は自信家の俺様系オーウェン殿下の婚約者だし、本人は本人で迫力美人の上にとても気が強そうだし……」
しかも、剣でも魔術でも学園内で彼女に勝てる者は誰もいないのだから、確かに言い寄るのは命懸けに思える。
「それに引き換えエーリック殿下は……その、少しぽやってしてるし」
「私の婚約者なのに失礼ですわ!」
ここにカミラがいれば「自分も頼りないって仰ってたくせに」と言いそうだが、ウェルシェにとって他人から言われるのは許せないらしい。
「ウェルシェはおっとりした生粋のお嬢様って感じだからつけ入る隙があると思われているんでしょ」
「私がそんな簡単に靡く軽薄な女と思われているなんてとても不愉快ですわ」
ウェルシェは眉を寄せてむぅっと剥れた。
そんな顔も愛らしいから逆に男達がウェルシェに集って来るのだが、それを理解できない彼女にキャロルは苦笑いしたのだった……
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