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メラン編
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トウヤは頭の中で「いただきますって何だ!!」と抗議している。もちろん言葉には出せなかった。
パクリと頸を口に含んだフィンはそのあとベロンと舐めて、口を離す。
その動作だけでトウヤには物凄い熱と魔力がぶわりと流れ込んで来た。
「ぅんんん~~!っは、ふぃ、フィンさ、ま、ぁん!も、もぅ、いらな、いらないです、んん」
「ハハッ!いいな、その声。三つ編み、よく聞いとけよ。」
タミルはフィンを一瞥したが、すぐトウヤに視線を戻した。今のトウヤを一瞬でも見逃すまい、という執念が見て取れた。黄金の瞳は蕩けていて、本当に嬉しそうである。
フィンはタミルのその反応が面白くなかったようで、トウヤの頸に唇を戻した。ちゅ、ちゅ、とわざと音を立てながら口付けていく。その度にトウヤが「ん、ん、」と声を漏らし、身体をくねらせるもんだから、フィンも堪らない。何度も何度も執拗に繰り返した。
トウヤは2人から与えられる刺激と魔力と熱さでくたり、と身体の力が抜け、タミルを押し返そうとしていた腕はタミルの肩にただ乗っているだけだ。
最初はもちろん抵抗していたが、だんだんと熱に侵され、「身体がなんかふわふわする・・」とその行為を受け入れている。
魔力もだいぶトウヤに譲渡されたようだ。ふわふわした頭で「あの花瓶に3分の1くらいは溜まった気がする」とぼんやり考えた。
フィンもタミルも魔力は減ったはずなのに、満足そうな顔である。
魔力譲渡という名目のただの口付け。2人ともトウヤを愛でたいだけである。
しばやくトウヤを堪能した後、唇からゆっくりと離れたタミル。自分の色が入った瞳を見てペロリと嬉しそうに自分の唇を舐めた。あの駄々っ子と同一人物には思えない壮絶な色気を放っている。
「・・・・タミル・・お前、本当に・・歳下か・・・・?」
色々と言うこと、怒ること、ビンタをすること、そう、することはあったのだが、最初にトウヤの口から溢れたのは本当に素朴な疑問だった。
タミルはてっきりトウヤが威嚇した猫のように怒り、フィンのベロン事件の時と同じく頬にビンタくらい食らうもんだと(甘んじて受けるつもりだった)思っていた。予想外の言葉を聞くと小さな口を大きく開いて笑い出す。
「アハ、アハハハ!最初に言うことそれなのぉ?もう本当大好き!僕は正真正銘15歳だよぉ~!」
「フッ、フハ!トウヤ、俺が言うのも何だが、それでいいのか?ハハ!」
「・・・・・もう何が・・何だかわかんない、けど・・ふわふわして気持ちい・・・」
「・・・・なんじゃこりゃ、他のやつに見せらんねーな。」
「・・・そうですね、絶対見せないでおきましょう、フィン様。これはもう手を組むしかないですね。」
斯くして、犬猿の仲だった2人に妙な団結力が生まれたのである。
しばらくトウヤは2人の間に挟まれ、とろんとした表情をしていた。が、だんだん意識がはっきりしてくると、さぁーっと顔が青くなったり、赤くなったり、困ったり、怒ったりと百面相である。
2人が甘んじてトウヤのビンタを(勿論にやけ顔で)受け入れたのはこの後すぐだった。
パクリと頸を口に含んだフィンはそのあとベロンと舐めて、口を離す。
その動作だけでトウヤには物凄い熱と魔力がぶわりと流れ込んで来た。
「ぅんんん~~!っは、ふぃ、フィンさ、ま、ぁん!も、もぅ、いらな、いらないです、んん」
「ハハッ!いいな、その声。三つ編み、よく聞いとけよ。」
タミルはフィンを一瞥したが、すぐトウヤに視線を戻した。今のトウヤを一瞬でも見逃すまい、という執念が見て取れた。黄金の瞳は蕩けていて、本当に嬉しそうである。
フィンはタミルのその反応が面白くなかったようで、トウヤの頸に唇を戻した。ちゅ、ちゅ、とわざと音を立てながら口付けていく。その度にトウヤが「ん、ん、」と声を漏らし、身体をくねらせるもんだから、フィンも堪らない。何度も何度も執拗に繰り返した。
トウヤは2人から与えられる刺激と魔力と熱さでくたり、と身体の力が抜け、タミルを押し返そうとしていた腕はタミルの肩にただ乗っているだけだ。
最初はもちろん抵抗していたが、だんだんと熱に侵され、「身体がなんかふわふわする・・」とその行為を受け入れている。
魔力もだいぶトウヤに譲渡されたようだ。ふわふわした頭で「あの花瓶に3分の1くらいは溜まった気がする」とぼんやり考えた。
フィンもタミルも魔力は減ったはずなのに、満足そうな顔である。
魔力譲渡という名目のただの口付け。2人ともトウヤを愛でたいだけである。
しばやくトウヤを堪能した後、唇からゆっくりと離れたタミル。自分の色が入った瞳を見てペロリと嬉しそうに自分の唇を舐めた。あの駄々っ子と同一人物には思えない壮絶な色気を放っている。
「・・・・タミル・・お前、本当に・・歳下か・・・・?」
色々と言うこと、怒ること、ビンタをすること、そう、することはあったのだが、最初にトウヤの口から溢れたのは本当に素朴な疑問だった。
タミルはてっきりトウヤが威嚇した猫のように怒り、フィンのベロン事件の時と同じく頬にビンタくらい食らうもんだと(甘んじて受けるつもりだった)思っていた。予想外の言葉を聞くと小さな口を大きく開いて笑い出す。
「アハ、アハハハ!最初に言うことそれなのぉ?もう本当大好き!僕は正真正銘15歳だよぉ~!」
「フッ、フハ!トウヤ、俺が言うのも何だが、それでいいのか?ハハ!」
「・・・・・もう何が・・何だかわかんない、けど・・ふわふわして気持ちい・・・」
「・・・・なんじゃこりゃ、他のやつに見せらんねーな。」
「・・・そうですね、絶対見せないでおきましょう、フィン様。これはもう手を組むしかないですね。」
斯くして、犬猿の仲だった2人に妙な団結力が生まれたのである。
しばらくトウヤは2人の間に挟まれ、とろんとした表情をしていた。が、だんだん意識がはっきりしてくると、さぁーっと顔が青くなったり、赤くなったり、困ったり、怒ったりと百面相である。
2人が甘んじてトウヤのビンタを(勿論にやけ顔で)受け入れたのはこの後すぐだった。
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