駄目神チートと征く、異世界創世記

ねこのにくきう

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1章 異世界転移は無理難題

1-11 俺、人里へ向けて進むようです①

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「これは……便利だな。まるで持ち運びできるワンルームマンションじゃないか!」

「ふふん、私の加護の凄さがわかった? 敬ってくれてもいいのよ? むしろ敬え?」

「ハジメすごい! こんなの見たことない! シオン様すごい!」

「ココちゃんは素直で良い子ねぇ、よしよし」

 俺たちは今、エリュシオン本神殿を出発して、森の中を街に向けて移動中だ。

 今日の朝、シオンと一緒にココを説得して、シオンが邪神(まだ無実というわけでもないため、暫定的に)じゃないことを納得させ、俺たちが信者を増やす旅をしていることを伝えた。始めは怯えていたココも俺が丁寧に説明したら、あっという間にシオンと打ち解けた。

 次に気をつけないといけないのがシオンの呼び方だったのだが、これが中々厄介だった。真名はエリュシオンだが呼ぶのはシオンでいいと言ったのだが、ココが女神様の名前を略すわけにはいかないと言い張るのだ。これも俺が丁寧にOHANASHIしてなんとかシオン様に落ち着くことになった。疲れたぜ……。

 ココという信者を得て、新しい権能も解放された。そこで新たなステージ、次は信者10人を目指して街へ下見に行くことにした。まずは本神殿から使える物を集めて、『神殿設置:ミニュチア』の中に移す。その後、3人で旅の支度をしてから出発した。

 出発してから休憩を挟みつつ6時間程歩き、日が暮れてきたので今日の移動は終了とすべく、森の開けたところに『神殿設置』を行ったところで冒頭の会話に戻るわけだ。


 ミニュチア神殿の内部は聖堂しかないが、3人で過ごすには申し分ない広さがあった。数字で表すと15畳くらい? かなり広く感じる。住み心地こそ本神殿には及ばないものの、まさに外敵からの防御もできる簡易宿泊施設である。野宿だと交代で見張りもしないといけないし、しっかりと休める拠点があるのは素晴らしい。初めて駄目神を尊敬した。

「ふふん、ハジメも敬ってくれてもいいのよ?」

 こういうことは自分で言ったら御終いだよね……威厳も何もあったものじゃない。しかし、よっぽど信仰に飢えているんだと思う。まぁ、つい最近まで信者0だったのだから、それもしょうがないのかもしれない。俺の中で神のイメージが絶賛大暴落中だが。

「はいはい、よくやったよくやった。それよりもご飯の支度だな」

「全然、気持ちが籠ってない……」

 今日の晩御飯は、先日新しく『取り寄せ』したオニオンコンソメスープの素(業務用お得サイズ)を使用したオニオンコンソメリゾットぽいもの。彩に森で採れた野草を添えて。作り方は、スープの素と米と水と野草を入れて煮る(野草はあく抜きだけはやる)だけ、お手軽簡単料理だ。しかし侮るなかれ、結構な満足感とそれなりの栄養が得られる優れものだ。

「! おいひいです!」

 ココは、早速もきゅもきゅと頬張っている。相変わらず何を食べても美味しいと言ってくれるから嬉しい。作り甲斐があるというものだ。今は、こんなお手軽料理しか作ってやれないのが悲しい。いつか、地球の美味しいものを片っ端から食べさせてやりたい。

「ふ、ふん、まぁまぁの出来ね」

 おい、シオン、さらっと俺の分を食べるんじゃねぇ。お前は食べなくてもいいんじゃなかったのか? お前が食うと、俺の分が無くなるじゃないか。

「食べなくても維持できる身体だけど、食べれるなら食べたほうがいいじゃない?」

 なるほど……って、違うわ! 結局のところ、しょうがないから供物として俺の分から半分わけてやった。今日の俺の食べる分がかなり減ることになったが……ぐすん。いや、ココはシオンに渡そうとしなくていいから。それはココの分なんだから遠慮なく食べなさい。

 さー、明日も頑張るぞ~(空元気)。ぐすん。

 いつもなら食事の後は、お風呂に入って、3人で毛布にくるまって川の字になって寝るのだが、今日はお風呂入れないのでスキップ。それにしても、俺は別に雑魚寝でも問題ないのだけど、ココが石畳みの上に直は可哀想だ。なんか敷物が欲しくなってきた今日この頃。
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