駄目神チートと征く、異世界創世記

ねこのにくきう

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1章 異世界転移は無理難題

1-35 俺、冒険者ギルドで適性試験を受けるそうです③

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「お兄さん、反省してください」

「はい……すいませんでした」

 タコ入道ギルド支部長の部屋で、お説教をしているフェリア様と正座して項垂れているアルバート様。何この絵面。

 事の顛末は、アルバート様がギルドの受付でハジメがどこにいるか聞いたら、守秘義務だからと突っぱねられた。さらに問い詰めたら、どうやらギルド支部長の部屋に連れていかれたらしいと聞き出した。そして、急いで取次ぎを申し入れたら、無理だと言われ、仕方がないから強行突破をした。それで、あのオラオラな登場となったわけ。

 あんた、今は仮にも領主様やろ、何を傭兵だった時のノリそのままで行動してん……。それで、その後、合流してきたフェリア様から説教を受けているという図。

「いいですか? 仮にも領主という身で在りながら、未だに力に頼って行動するとは何事ですか? この前も騎士隊長の静止を振りきって、単身で先陣なされたそうですし、一体何をお考えなんですか? あなたの身はもはやご自分だけのものではないのですよ? もちろん、有事の際には、皆を鼓舞するためにそう言った武勇も必要です。しかし、今は平静の時なのです…………くどくどくどくど」

 フェリア様の言うことは尤もで、アルバート様には何も言い返せる余地がない。もはや、自業自得という言葉しかないと思う。

「まぁまぁ、フェリア様。アルバート様も私の身を心配してくださったわけですから、その辺で許してあげてください」

 とりあえず助け舟を出してあげないと埒があかない。

「ハジメ様にそう言われてしまうと……お兄さん、ちゃんと皆さんにお詫びして、ご自身もしっかりと反省するのですよ?」

「ギルドの皆、私の軽率な行動で迷惑をかけて、すまなかった」

 フェリア様は本当に強いな……。アルバート様が妹に弱すぎなだけかもしれないんだけど。そういえば、この2人って血はつながっていないって言ってたけど、どういう関係なんだろう? 今度、アルバート様にでも聞いてみるかな。

「あと、タコ支部長は人払いを。これから話がある」

 ダメ兄貴から領主様へ即座にクラスチェンジして指示を出し始めた。途端にキリッとして、こういうところはカリスマ性があって格好いいんだけどなぁ。


 部屋に残ったのは俺、シオン、ココ、タコ、アルバート様、フェリア様、ハルナさん。

「まず初めに、冒険者ギルドは確固として独立する組織で他の如何なる権力にも干渉されず、命令されないという約束事があることは承知している。だが、有事に際してはその限りではなく、あらゆる分野との連携を可とする。事、この件に関しては私にとって最重要案件のため、干渉させてもらうぞ。で、タコ支部長。ハジメのことだが、どこまで知った?」

 えっ!? そんな重要事項なの!? むしろ有事並みの案件ってどういうことよ!? それにしてもタコ支部長って……本名タコハチサンなんだからしょうがないんだろうけど。

「領主様がご懸念とされていることは尤もだと思います。私もギルドマスターになって10年経ちますが、このような案件に対応したことがありません。私自身は最重要機密扱いにする必要があると思っています。ハジメの今後の扱いについては、ギルド内でも幹部たちと協議が必要でしょう」

「ふむ、事の重大さはわかっているようだな。だが、事が事だけに慎重に進めろよ? もしハジメに対して敵対した場合、最悪、サスラ領軍が殲滅することになるかもしれん」

 益々わけがわからん状況になってきた。何をどうしたらそうなるんだろう。俺はただギルド登録と適性試験を受けに来ただけだというのに。機密とか軍隊とか意味がわからん。

「敵対することなどあり得ませんね。もし仮に、ギルド本部の総意でそうなったとしてもサスラ支部は離反することになるでしょう。何せ、前例のない3属性持ちの逸材ですからな。友好的に付き合っていったほうが断然賢い。ハジメの考え方はこの国にとっては異質ですが、今後の未来を考えたら悪いことでもないでしょう」

 ねぇ!? 本人置いてきぼりで、勝手に決めないでくれる!?
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