駄目神チートと征く、異世界創世記

ねこのにくきう

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1章 異世界転移は無理難題

1-34 ギルドの受付嬢、ハジメという天司を知るようです

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 私の名前はハルナ。

 冒険者ギルドのサスラ支部の受付を仕事にしている。ギルドの受付というのは割といい仕事だ。お給料は結構高いし、ギルド内部で犯罪が起こることも少なく安全、仕事仲間も女性が多い、たまに冒険者の男の人から言い寄られたりするから困るけどね。

 いつも通りの時間に出勤して、いつも通りの仕事をする、そんな毎日。私のメインは新規登録の受付と案内、担当冒険者の対応だからそんなに忙しい業務ではない。逆に素材の買い取り業務とか依頼の受注登録・斡旋業務はほとんど常に忙しいため大変な部類に入る。

 でも、今日はちょっと違った。白地に青と金で刺繍された綺麗な服を着た子供が2人やってきたのが見えた。片方は12、3歳くらいかな? もう片方はもっと小さい。真っすぐに登録カウンターのほうへやってきたから、ああ、また冒険者を夢見る子供がきちゃったか……って思った。

 話して見ると、幼いのにとても丁寧で礼儀正しい。身なりも良いし、もしかしてどこかの貴族の子供かな? でも、規則で15歳以下は登録できないので、お引き取り頂くように丁寧に伝えた。もし貴族の子供だった場合、後が怖いからだ。

 私は正直、この15歳でもどうかと思っている。若い才能を発掘するため、とは言うけど、15で登録して20以上まで続けれるのは少ない。生業にできるのは本当に一握りだ。大体は危険な仕事で怪我をしてやめなければいけなくなったり、最悪の場合は命を落としたりする。冒険者なんて子供がやるものじゃないわ。

 この子の、ハジメの年齢を聞いて驚いた。18歳というのだ。念のため調べたら本当だった。ウソ……13くらいだと思ってた。登録と適性試験に来たらしい。断る理由がないので、受付処理をする。お金もしっかりと持っていた。一体どういう子なのかしら?

 精神適性を調べて、さらにびっくり。ココという子供は2属性持ちで『血統』と『緑』が5段階評価で4だった。普通は1つの属性しか持っていない場合が多いし、評価も2とか3とかなのに、凄まじい逸材だった。

 ハジメのほうはもっと驚いた。なんと3属性持ちだったの。種類と評価は……あれ? 文字が読めないな。こんなこと初めて……一体なんだろう? しょうがないから資料を確認しに行く。場所は支部長室だ。貴重な資料はすべて支部長管理となっている。

 ギルドマスターの許可をもらって、文字を調べる。どうやら種類は『創造』『神聖』『科学』のようだ。初めてみる属性ね。評価は……全部5!? 思わず2度見してしまったが、間違いはなかった。ウソ……そ、そそそ、そんなことよりもマスターに報告! この内容は私の決済範疇を超えてるわ!

 マスターに伝えたら、すぐに呼ぶように言われて部屋に走ったわ。ハジメを連れて支部長室に入る。ハジメはマスターの顔を見た瞬間に帰ろうとしたから慌てて扉を塞いじゃった。

 話す前に『誓約』の話をするなんて、本当にどういうことなのかしら? 厄介な人の担当になっちゃったのかも……。なんか難しい話をしていた。ギルドマスターには何となく正体がわかっているようだったけど、私はさっぱりだった。エリュシオン教って聞いたことないわね。あと、領主様をアルバート様って呼んでいるなんて、やっぱり貴族なのかしら?

 ハジメがサスラに来た理由を聞いて、というかハジメの考えを聞いて衝撃を受けたわ。自分に必要なのは出生に、種族に、貧富に、貴賤に関係ない、ただ『女神様』を信じるヒトって言いきったの。この王国の貴族領で、よ? 信じられないわ。しかも、それで自分がどういう扱いを受けたとしても行動を変えるつもりはないって。

 たったの18歳なのに何でこんなに強い信念があるんだろう……。一体どういう育ち方をしてきたらこんな考えに行きつくんだろう……。

 そんなことを考えていたらすごい音を立てて扉が開いた、というか蹴り破られて領主様が目の前に現れたわ。ええええええ!? 一体どういうこと!? 誰か説明して!?
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