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1章『自分の姿決め編』
『団長の秘密』
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「くっ!」
咄嗟に鉈を後ろに回し防御、しかし、後ろを振り返るともう既に団長は消え、最初の位置に戻っていた。
「縮地・・・いや、瞬歩・・・でも無い・・・時間干渉か?」
前世でも達人と呼ばれる人に瞬歩を使える人はいた。
しかし、それでも残像を抜けば気配はした。
その時は意図的にだったが、消そうとしても空気を動かさずに動くのは服を着ている時点で不可能だ。
「ほう、今のを避け、更には正体を暴くか・・・やはり君は強い」
時間干渉は俺も出来るが、1度使うとどうやって解除するのか分からない今、簡単に行う事は出来ない。
「しかも干渉しているのは、ほんの数秒・・・縮地も持っているな・・・」
「たった1回でここまでバレてしまうのは始めてだ」
声は笑っているが、顔と目が笑ってない。・・・せめて口だけ笑って・・・
「もう1度行こう」
「来い」
超感覚と、超集中を使い、どの攻撃も対処できるようにする。
と、また団長が気配ごと消え、俺の背後に現れる。が、直ぐに元の位置に戻る。
「何故気付いた」
と、俺が聞くと、団長は大量の汗を額に浮かべ、険しい顔つきになり、キツめの口調で答えてくれた。
「君が私に気づいた瞬間に、酷く濃い殺気を感じた」
おー俺が気付いたことにも気付いたのか。
「気付かなかったら死んでいたんだろうな」
団長が現れた場所には、握り拳程の超凝縮魔法が4つ漂っていた。
「次の質問は私がしよう」
顔を無表情に戻し、団長が問いかけてきた。
「何故気付いた」
俺はニコニコとしながら、鉈に体重を預け、質問に答えた。
「それは時間干渉じゃないと気付いたことか?それともお前の出現場所を先回りした事か?」
「両方だ」
団長は表情を変えず、感情を隠すも、動揺を隠せていない。
「まず時間干渉じゃないと気付いたのは、わかり易過ぎるからと、わざとらし過ぎたからだ」
「なに?」
僅かに眉を上げ、口角を下げる団長。
「まず一つ、何故攻撃するのは時間が動いてからなのか、これは『時間が止まっていると止まっている物体に干渉出来ないから』という言い訳で済むが、じゃあ何で、攻撃しながら時間干渉を解除しないんだ?」
団長が小さく息を呑む。
「そして二つ、俺は空間把握で粒子単位の動きを読み取れる、幾ら時間を止め、縮地したとしても、通った後の空気は両脇に逸れるだろう?だが今の攻撃の時はそれが無かった」
真面目な話、空間把握では空気の流れや筋肉の動きなども完全に見切れる。
「最後に三つ、俺は後ろに4つ超凝縮魔法を用意していたな、だがな、それはお前に気づいたからじゃあない」
「だ、だが、君は私が・・・」
団長が声を震わせる。
「あぁ、俺はお前の出現場所を先回りした事か?と聞いた」
一旦言葉を切り、この空気を味わう。
「俺は予想とハッタリが得意でね、お前が攻撃宣言した時には既にあったのさ」
「嘘だ!そんな物は無かったぞ!」
あぁ・・・こいつ正真正銘馬鹿だ・・・
「はぁ・・・もうちょっと粘るかと思ってたんだが・・・じゃあ聞こう、お前、何で無かったって知ってんだ?」
「ッ!・・・そ・・・それは・・・」
もう一気に行くか。
「見たんだろ?その魔眼で、そんでもってお前のそのスキルか?それは座標指定系の転移だろ?それは透視の魔眼を持っているお前しか使えないよな・・・」
「クッ・・・いつから・・・いつから気付いていた!」
おいおい、そんなのも分かんねぇのか?
「聞いてなかったか?わかり易過ぎるからと、わざとらし過ぎたって言ったろ?どこに自分の能力をさらけ出す馬鹿がいるんだよ・・・まだ沈黙の方が疑えたぞ」
「なっ」
団長の綺麗な顔が驚きに歪む。
「まぁ、本当は一番最初にその場から消えたから気付いたんだが・・・」
団長は悔しそうな顔をし、俺に剣を向ける。
「だが、見切ったところでどうこうできる代物じゃないぞ!」
「は?馬鹿か?お前の魔眼は透視だろ?だったら魔力で座標を誤魔化せばいいじゃねぇか」
あっやべぇ言っちまった。
「まぁいいや、それにお前、竜人族だろ?何で竜人化しねぇんだ?」
次の瞬間、団長の身体は、俺の竜化のような状態になった。
まぁ、全身を覆っているが・・・
咄嗟に鉈を後ろに回し防御、しかし、後ろを振り返るともう既に団長は消え、最初の位置に戻っていた。
「縮地・・・いや、瞬歩・・・でも無い・・・時間干渉か?」
前世でも達人と呼ばれる人に瞬歩を使える人はいた。
しかし、それでも残像を抜けば気配はした。
その時は意図的にだったが、消そうとしても空気を動かさずに動くのは服を着ている時点で不可能だ。
「ほう、今のを避け、更には正体を暴くか・・・やはり君は強い」
時間干渉は俺も出来るが、1度使うとどうやって解除するのか分からない今、簡単に行う事は出来ない。
「しかも干渉しているのは、ほんの数秒・・・縮地も持っているな・・・」
「たった1回でここまでバレてしまうのは始めてだ」
声は笑っているが、顔と目が笑ってない。・・・せめて口だけ笑って・・・
「もう1度行こう」
「来い」
超感覚と、超集中を使い、どの攻撃も対処できるようにする。
と、また団長が気配ごと消え、俺の背後に現れる。が、直ぐに元の位置に戻る。
「何故気付いた」
と、俺が聞くと、団長は大量の汗を額に浮かべ、険しい顔つきになり、キツめの口調で答えてくれた。
「君が私に気づいた瞬間に、酷く濃い殺気を感じた」
おー俺が気付いたことにも気付いたのか。
「気付かなかったら死んでいたんだろうな」
団長が現れた場所には、握り拳程の超凝縮魔法が4つ漂っていた。
「次の質問は私がしよう」
顔を無表情に戻し、団長が問いかけてきた。
「何故気付いた」
俺はニコニコとしながら、鉈に体重を預け、質問に答えた。
「それは時間干渉じゃないと気付いたことか?それともお前の出現場所を先回りした事か?」
「両方だ」
団長は表情を変えず、感情を隠すも、動揺を隠せていない。
「まず時間干渉じゃないと気付いたのは、わかり易過ぎるからと、わざとらし過ぎたからだ」
「なに?」
僅かに眉を上げ、口角を下げる団長。
「まず一つ、何故攻撃するのは時間が動いてからなのか、これは『時間が止まっていると止まっている物体に干渉出来ないから』という言い訳で済むが、じゃあ何で、攻撃しながら時間干渉を解除しないんだ?」
団長が小さく息を呑む。
「そして二つ、俺は空間把握で粒子単位の動きを読み取れる、幾ら時間を止め、縮地したとしても、通った後の空気は両脇に逸れるだろう?だが今の攻撃の時はそれが無かった」
真面目な話、空間把握では空気の流れや筋肉の動きなども完全に見切れる。
「最後に三つ、俺は後ろに4つ超凝縮魔法を用意していたな、だがな、それはお前に気づいたからじゃあない」
「だ、だが、君は私が・・・」
団長が声を震わせる。
「あぁ、俺はお前の出現場所を先回りした事か?と聞いた」
一旦言葉を切り、この空気を味わう。
「俺は予想とハッタリが得意でね、お前が攻撃宣言した時には既にあったのさ」
「嘘だ!そんな物は無かったぞ!」
あぁ・・・こいつ正真正銘馬鹿だ・・・
「はぁ・・・もうちょっと粘るかと思ってたんだが・・・じゃあ聞こう、お前、何で無かったって知ってんだ?」
「ッ!・・・そ・・・それは・・・」
もう一気に行くか。
「見たんだろ?その魔眼で、そんでもってお前のそのスキルか?それは座標指定系の転移だろ?それは透視の魔眼を持っているお前しか使えないよな・・・」
「クッ・・・いつから・・・いつから気付いていた!」
おいおい、そんなのも分かんねぇのか?
「聞いてなかったか?わかり易過ぎるからと、わざとらし過ぎたって言ったろ?どこに自分の能力をさらけ出す馬鹿がいるんだよ・・・まだ沈黙の方が疑えたぞ」
「なっ」
団長の綺麗な顔が驚きに歪む。
「まぁ、本当は一番最初にその場から消えたから気付いたんだが・・・」
団長は悔しそうな顔をし、俺に剣を向ける。
「だが、見切ったところでどうこうできる代物じゃないぞ!」
「は?馬鹿か?お前の魔眼は透視だろ?だったら魔力で座標を誤魔化せばいいじゃねぇか」
あっやべぇ言っちまった。
「まぁいいや、それにお前、竜人族だろ?何で竜人化しねぇんだ?」
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まぁ、全身を覆っているが・・・
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