モンスターに転生したけど種族が決まって無い(仮題)

最強願望者

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1章『自分の姿決め編』

『結果』

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闇に包まれた世界。
正確には闇が放つ黒い光で塗り潰された世界と言うべきか。

『狂想曲第一番『天罰』』

かつて俺が夢見、諦めた日常を取り返す為、自分で自分を断罪出来たら・・・そんな風に思って紡いだ詩の数々。

その詠唱とも伴奏とも楽譜とも歌詞とも言える楽曲は、約1ヶ月の暇を使って考えたものであり、しかし自らを罰するものであった。

「『終焉フィニッシュ』!!!!」

そう言った瞬間、黒い光は消え去り、後に残るは虚無感だけである。

その瞬間に、全ての生き物が生命を再開し、困惑しながらも自らが震える程の歓喜に打ち震えていた。

「ふぅ・・・さすがに魔力の十分の九はキツイなぁ」

意図的に起こした召喚の暴発を全て魔力に変換しながら『それ』を召喚したのだ。流石になんというか、こちからしたら『オーバーキル』も鼻で笑えてくるくらいやりすぎなのだが・・・

「はい、審査員さん、僕は何点でしょうか?」

「・・・ひゅへぇ?」

おいおい、どうしたよ。そんなにやばかったか?今の。ただ俺が自殺紛いのことが出来たらやろうと思ってた事を初めて使っただけなのに。

ちなみに、あの時召喚したのは『闇』だけ。
概念を召喚したから、力の元は無い。
単純に俺の魔力だけだ。

「大丈夫か?ヒールでも掛けようか?」

歌に載せて、そう言うと、周りの冒険者が一斉に首を横に振り、立ち上がってそそくさと帰っていった。

審査員?は受付に戻っていた。

あ~魔力足りなくてだるいからかーえろーと。


──sideとある強者──

なんだ・・・!何なんだよ今のは!!突然魔力が爆発的に増えたと思ったら世界が闇に染まったぞ!

「師匠・・・今のは・・・」

「うむ、明らかに人外以上の化け物。もしくは深淵を起こしたかの?」

青髪青眼の青年に、白髪長髭の老人は目を開かずに受け答えをする。

「いや、今のは深淵よりもタチが悪いのぉ・・・あの野心の化け物ではなく、知性の化け物ときた・・・この世界オワタの」

やけにキャラが濃い白髪の老人、そのそばに立つ『野生』は、その顔に影を落とし、自分の中の恐怖に喜びを感じていた。

(クックック・・・俺はこれからも強くなるらしいな・・・)

「しかしまぁ、俺がそこまで行くまでに死ぬなよ?」

そうして男は、自分の手を固く握りしめ、喜びにうち震えるのであった。


──side魔王と呼ばれし強者──

ふむ、久々に起きてみれば面白いことが起こっているではないか。

「おい、キャスタルは居らぬか?」

「はっ、ここに居ります、マイロード」

陰に隠れて見えない容姿、その声は悪魔のそれで、力無きものは一瞬よりも早く、その命を散らしていただろう。

「今の魔力の身元は誰だ」

「・・・恐らく・・・『闇』であるかと・・・」

それを聞いて、魔王は堪えきれなくなった笑い声を上げた。

「く、くは、クハハハハハハ!!そうか!深淵の更に上か!面白い!我が直々に潰してやろう!」

さぁ、我の元へ来い。
その陰には、四つの真っ赤な目が浮かんでいた。


──side作者──

今、『どさくさに紛れて何書いてんだ』と思った人。
素直に謝るので許して下さい。

さてさて、ようやく第1章も一区切り、と言ってもまぁ、ギルドに登録しただけですが・・・

ちょっと遅いですかね?心配になります。

次と次は閑話ですので、何か至らない点があればご指摘ください。

次回の閑話はなんと!とんでもなく不幸な凡人の物語です!

お楽しみに~
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