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第1章『まずは成長しましょう』
3話『力の確認』
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セカンドジョブ
『魔王』
『勇者』
『賢者』
『魔導士』
『禁術士』
『召喚術士』
────────────────────────
うーん、なんでこうなった。
魔王は論外勇者は性にあわない、賢者は・・・偏りそうだし、魔導士・・・何が違うの?禁術士・・・目立ちそう、召喚術士・・・さっきと同じだし、僕は自分を強くしたいからなぁ。
勇者・・・肩書きだけでも役に立ちそうだけど・・・
うん、ちょっと恥ずかしいけど勇者にしよう。
選択すると、また頭の中に声が聞こえてきた。
『セカンドジョブを決定しました。世界時間を元に戻します』
僕は後ろを向いて、両親が動き出したのを確認する。
水晶玉から手を離し、両親の元へ歩いていく。
神父にお礼を言ってから、来た道を帰り、家に戻る。
「おかえりなさいませ、旦那様、奥様」
サグリナが出迎えに来て、僕を部屋まで運ぶ。
ベビーベッドに寝かされ、ウトウトしていると、サグリナが哺乳瓶でミルクを飲ませてくれた。
今日は眠いから寝るとしよう。
朝起きると、母親に抱えられていた。
僕が目を覚ました事に気づいたのか、微笑みながら頭を撫でてくる。
「おはようカイン」
昨日の事を思い出し、ちょっと恥ずかしかった。
(そう言えば、家の裏の当たりから何かを感じる・・・)
なんだろう・・・なんか・・・迷っている?感じの気配がする。
「・・・テクテク」
何とかして床に下ろしてもらい、裏に向かって這って行く。
「どうしたの?そっちに何かあるの?」
母親は興味深そうな顔で着いてくる。
僕は裏庭に行く為のドアを叩き、開けてもらう。
すると、そこには・・・
(骸骨?なのに動いているのか?)
「キャッ、スケルトン!」
母親が小さく悲鳴をあげ、後ずさる。
僕はそのままスケルトンの方へと進み、スケルトンと見つめ合う。
「・・・スッ」
スケルトンが膝まづき、胸に手を当てた。
僕はスケルトンの頭に手を乗せる。
何故か、そうすればこのスケルトンは楽になると思ったから。
「カラカラカラ」
頭に手を乗せ、しばらくすると、静かに崩れていった。
崩れた骨から緑色に輝く光が空へと登っていく。
(もしかして・・・これが死神代行の力?)
「え?」
母親が惚けている。
そのまま横を抜け、部屋まで戻る。
何だか凄く悲しい。
次いでに力が増えたような気がする。
(なんか・・・力を確かめてみたいな・・・)
道具とかで見れるのかな?
まぁ今は無理か。
ちょっと眠いから昼寝しよっと。
──side母親──
何だったの・・・いまの・・・
カインがドアを開けたそうにしてるから開けたら・・・スケルトンがいて、カインに膝まづいた、カインが頭に手を乗せると、静かに崩れていって、精霊みたいなのが空に昇って行った。
・・・あの子・・・ジョブを何にしたのかしら・・・ステイタスを見ないと分からないけど・・・今度教えて上げようかしら。
「どうした?何かあったのか?」
「あなた・・・私・・・カインが怖いの・・・あの子、産まれた時も、それからも、泣かないし、笑わないし、お漏らしだってしたことないじゃない?」
父親はそう言われると、確かにと頷く。
「あの子は語り掛けると頷くし、確かに声を聞いたことがない、いつの間にか便所に行ってるし、あまり感情を感じさせない目をしている」
いつもいつも無表情で、感情を表に出さない。
寝ている時も癇癪を起こしたりしないし、ミルクも急かしたりしない。
そんな子供は異常なんだろうかと考える。
確かに普通の赤ん坊ならば有り得ないだろう。
「でも、俺達の子なんだから、怖いなんて思わずに、うちの子は天才なんだと、他の子よりも優秀なんだと思おう」
「・・・そうね、折角産まれてきてくれたのだから、怖いなんて思っちゃダメよね・・・」
──side神父──
カイン様・・・あのジョブの種類・・・あの子は一体・・・上の二つしか見えなかったが、数は分かった。
「復讐達成者・・・あの歳で、恨み、復讐したというのか?それとも・・・本来の魂ではないのか?」
考えたくはないが、悪魔に取り憑かれているのかもしれん・・・
「この事は内密にしておくとするかの」
明日はカイン様と同じ歳の男の子が来る筈。
今日は早めに寝るとしよう。
──mainカイン──
朝起きてしばらくすると、父親がやって来た。
その顔は真剣で、何かあったのかと不安になる。
「カイン、ステイタスと唱えると、自分の力が分かるんだ」
ステイタス・・・なるほど、魔法の言葉的な奴か。
早速使ってみよう。
(ステイタス)
────────────────────────
ステイタス
固有名称(名前)
カイン・ルシフィード・ダルタン
存在名称(種族名)
※※※※※
ジョブ
ファースト『死神代行』
セカンド『勇者』
レベル
Lv.1
体力
9000
防御力
20000
攻撃力
200
回避力
5
素早さ
5
運
10
知力
1000
魔力総量
1000
魔力耐性
20000
魔法攻撃力
200
〈スキル〉
・削除・痛覚耐性・思考加速・危機察知・殺害・感情操作・鑑定・体力、魔力吸収
〈魔法適性〉
・闇・光・火・水・聖・星・無
〈加護〉
・死神の加護・転生神の加護
〈称号〉
『復讐者』『復讐達成者』『絶望者』『殺人鬼』『人間不信』『神の眷属』
────────────────────────
(凄い・・・のかな?色々タップできるみたいだけど・・・)
『削除』・・・Lv.1
消したいものに手を触れ、魔力を手に込めると発動。Lv.1では生き物以外の物体を削除可能。
『痛覚耐性』・・・Lv.MAX
あらゆる痛みを軽減する。
Lv.MAXでは痛みの99.999%を軽減。
『思考加速』・・・Lv.1
常時発動型。考えを纏めたり、思いつくのを加速する。Lv.1では普通の思考速度×1.2倍。
『危機察知』・・・Lv.MAX(1)
常時発動型。見に危険が迫った時、身体が自動で回避する。
『殺害』・・・Lv.7
あらゆるものを殺すことが出来る。Lv.7では視認したものまで殺害可能。
『感情操作』・・・Lv.1
あらゆる感情を操作出来る。Lv.1では自分の感情のみを操作可能。
『鑑定』
魔眼の一種。様々な存在の詳細を知ることが出来る。
『体力、魔力吸収』
ON/OFF可能。ONの状態で生物に触れると発動。不死属性を解除可能。
『死神の加護』
死神から与えられる加護。常時自動HP、MP回復効果がある。死を待つ者、死に損なった者に触れると、魂を天に返す、その際に、相手のスキルを確率で習得。
『転生神の加護』
転生神から与えられる加護。成長速度促進、スキル『削除』獲得。スキル『体力、魔力吸収』獲得。
自動で隠蔽。
あ~、結構凄いっぽいね。
殺害って・・・もしかして地球の頃のやつも反映されてる?だってさ、体力とか防御力半端ないじゃん。
称号と魔法適性はそのまんまだね。
成長速度促進は有難いかな。
称号隠しとかないとなぁ・・・
「・・・ン・・・カイン、聞いてるか?」
「・・・コクン」
おっと、父親の存在を忘れていた。
そう言えば、まだ両親の名前を聞いたことがないな。
言葉が発せるようになったら聞いてみようか。
「もし、お前が俺の言葉を理解して、俺の言う通りにしたなら、これだけは言っておく」
一拍あけてから、父親はこう言った。
「俺はお前を裏切らない」
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