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 装備。
 装備品というものをそろえなくてはならない。
 だがオレは異世界に来たばかりだから、武器はその辺で拾った木の棒を使って戦闘をしていた。
 本当は店で買ったロングソードを購入し、武器の強化をして、その武器を使っていくのがいいのだけれど、あいにく武器を買うだけのお金の余裕はない。
 日々の生活をしているだけでお金は飛んでいくし、そして簡単な防具をそろえるだけでお金は飛んでいくのである。
 ロングソードなんてそんなに高くないのだから買えばいいのだけれど、いつお金が必要になるかわからないし、簡単なモンスターを討伐すればいいのだからと、オレはその辺に落ちている木の棒を使って冒険をしていた。
 この木の棒、ゴブリンくらいなら殴って倒せるのである。
 物理で攻撃。
 これが最強である。
 木の棒でも殴ったら痛い。
 というわけである。
 木の棒も武器の強化をすれば敵を倒すことは可能だ。
 武器の強化をすることはオレの天職であるし、そしてそれらのことをすることはオレにとっては簡単なことである。
 ロングソードを強化して強くなることだって別に悪くはないけれど、敵を倒すことができればどの武器だって変わりはない。
 安い武器を使って敵を倒すのと、そこそこの値段の武器を使って敵を倒すの。
 それらは結果的にはあまり変わりがないように感じる。
 なぜなら結局敵を倒していることに変わりがないから。
 とにかく敵を倒せるなら、どんな武器でも変わりがないのだと、オレはそう思うことにしている。
 ロングソードをかって、武器の強化をして使いたいのだけれど、しばらくはそれは我慢だろう。
 今はお金がなく、生活するだけで精いっぱいの暮らし。
 もっともっといい暮らしをしたいという欲望もなく、ただ仕事をし、休日を冒険者ギルドで過ごす、というようなことに時間を使い、過ごしているのが現在である。
 だからやることといえば、趣味に時間を使うこと。
 そしてその趣味には今はお金というものをあまりかけてはいないのである。
 もっと趣味にお金をかけてもいいんだけれど、あくまで趣味は趣味。
 お金をかけて楽しむということをすることもなく、オレは趣味は趣味らしく、最低限のお金で趣味を楽しみたいと思っている。
 それがオレなのである。
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