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第六章 ハヅキくんの反抗期
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「おっせーんだよ、くそ親父」
日もすっかり暮れて暗くなった玄関の前。
作業着姿で「ただいま」と帰ってきた男の人に向かってハヅキくんが放った一言に、あたしは運んでいたパプリカの肉詰めの大皿を落っことしそうになって慌てた。
「悪いなー、これでも今日は早い方だと思うんだけどなぁ」
全く悪びれのない様子で上がりに腰掛けて靴を脱ぐ背中に、ハヅキくんが容赦のないひと蹴り。またしても驚いてしまう。
「いってっ! こら、ハヅキ!」
無言のまま、ハヅキくんはリビングへと逃げていった。
「あー、もう。なんなんだよあいつ……て、あれ? 君は?」
一部始終を見てしまって、逃げ場もなくそこにいたあたしの存在にようやく気がついた男の人と、目が合って聞かれる。
「あ、えっと……」
なんと答えたらいいのか。しどろもどろになっていたところへ、和子さんがやってきてくれた。
「わ、京介帰って来たのか? まず風呂だべ? 沸いてっから先入ってきなー」
「あー、悪いね和子さん。お先します。で、この子は?」
「ああ、ミナちゃんだよ。東京から遊びに来たんだ。ほら、康太くんの娘さん」
「え!? まじ!? 康太来てんの?」
「あれ? ハヅキくんから聞いてないのか?」
「あいつ今口きいてくんないもん」
「かー、小さい時のお前そっくりだこと!」
「え!? まじで? 俺、和子さんとけっこう話してた気するけどなぁ」
「あたしでなくて。親とは全然話さなかった時期あったでしょうが」
「……あー、確かに。とりあえず風呂借りるね」
苦笑いをして、ハヅキくんのお父さんはお風呂場のある奥へと逃げるように去っていった。
「ミナちゃんもそれ持って行って、あったかいうちに食べな」
「あ、はい」
最初に会った時と変わって、和子さんの口調が段々と訛りが入ってきていて、普段の姿が見えてくる。きっと、ハヅキくんの家族ともずっと関わって過ごしてきていたんだろうなと思うと、今ここにいる人たちは、みんな家族みたいなものなのかな、なんて思って、少し他人行儀になってしまう。
日もすっかり暮れて暗くなった玄関の前。
作業着姿で「ただいま」と帰ってきた男の人に向かってハヅキくんが放った一言に、あたしは運んでいたパプリカの肉詰めの大皿を落っことしそうになって慌てた。
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全く悪びれのない様子で上がりに腰掛けて靴を脱ぐ背中に、ハヅキくんが容赦のないひと蹴り。またしても驚いてしまう。
「いってっ! こら、ハヅキ!」
無言のまま、ハヅキくんはリビングへと逃げていった。
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「あ、えっと……」
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「え!? まじ!? 康太来てんの?」
「あれ? ハヅキくんから聞いてないのか?」
「あいつ今口きいてくんないもん」
「かー、小さい時のお前そっくりだこと!」
「え!? まじで? 俺、和子さんとけっこう話してた気するけどなぁ」
「あたしでなくて。親とは全然話さなかった時期あったでしょうが」
「……あー、確かに。とりあえず風呂借りるね」
苦笑いをして、ハヅキくんのお父さんはお風呂場のある奥へと逃げるように去っていった。
「ミナちゃんもそれ持って行って、あったかいうちに食べな」
「あ、はい」
最初に会った時と変わって、和子さんの口調が段々と訛りが入ってきていて、普段の姿が見えてくる。きっと、ハヅキくんの家族ともずっと関わって過ごしてきていたんだろうなと思うと、今ここにいる人たちは、みんな家族みたいなものなのかな、なんて思って、少し他人行儀になってしまう。
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