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第三章 王族
2-2* 初めての愛撫
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リュセルは寝不足でボーっとしながらも、そんな事を考えると、ほとんど無意識に兄の唇に自分の唇を重ねる。そのまま気が遠くなる程の長い口づけを与えられ、その心地よさに気を抜いていたら不意に体を倒された。
「なんだ?」
こっちは早く眠りたいのだが。
不満そうなリュセルの声に、その体の上にのしかかったレオンハルトは低い声で呟いた。
「あまり、私の自制心を試すな」
その言葉に目を見開いた瞬間、今までの優しい口づけとは違う、噛み付くような乱暴な口付けを受ける。
そのまま、夜着越しに、体の上を優美な兄の指が淫らに這う。
レオンハルトが発した言葉の意味がわからぬまま、リュセルは兄のこんな時でも美しく動く指に翻弄され、剥がされていく自分の夜着を目の端に映した。
いきなりの事に驚きと恐怖で、声も出ない。
耳に聞こえるのは、うるさい位に早く打つ自分の心臓の音と、乱されていく自分の息使い。リュセルは、その指と唇を拒絶できずに、ただ自分を支配する金の瞳を見つめていた。
「ちょ……そ、そこは、やめっ、嫌だ、触るな!!」
下衣を半分以上脱がされながら、自分自身に絡みつく兄の指を認め、リュセルは慌ててそれを阻止しようとする。
「気持ちよくしてやるだけだ。じっとしていなさい。」
「あ、あ……い、嫌、……ぁあッ」
初めての経験に、リュセルは小さく頭を振りながら、レオンハルトの体にしがみつく。
「んっ、ん、ん……そっな、ぁ、あ、ッ嘘だ……嫌ッ」
その初々し過ぎる反応に、レオンハルトは、弟がこうした自慰すらした事がないという事実を悟る。
何せ、リュセルは、異世界では女性だった為、男として過ごす期間がまだ短いのだ。それは仕方のない事といえよう。
耳に響く、くちゅくちゅとした水音に、リュセルは視線をレオンハルトにいいように弄られている下肢へと向ける。
夜着の挟間から、先走りの蜜にまみれた自身が見えた。
知識では知っていたが、自分の体がこんな風になる事にショックを受けてリュセルは泣く。
「も……、もぅ、触、ないで……やっぁ、嫌、お願」
「ふふ、すまないが、そのお願いは聞けないね。ほら、一度お達き。」
「ぁあ、あ、あ、……や、嫌、嫌だ、…………っやああああッ」
頭が真白になる程の快楽が背筋を駆け、リュセルは耐える事も出来ずに、兄の手中で達した。
「……ぁ……ッぁ」
ヒクヒクと太腿を痙攣させながら、初めての絶頂の余韻に浸っているリュセルの脚から下衣をすべて脱がせると、レオンハルトは妖艶に笑う。
「可愛いね」
そして、弟が落ち着くのを見計らうと、再びその指をリュセル自身に伸ばした。
「気持ちいいだろう?」
そう言って、また優美な指を淫らにリュセル自身に絡み付かせ、快楽を引き出そうとする兄の手技に、リュセルはうつろな目のまま、素直に頷く。
それを見たレオンハルトは、口元に浮かべた笑みを更に深くした。
そして、永劫ともいえる責め苦の時間が過ぎ
「ぁ……、ぁああああッ」
何度目かの絶頂の後、リュセルは意識が遠のいていき、そのまま眠りの渦に引き込まれて行くのを感じた。
弟をその指と唇で翻弄した彼は、それに優しくささやく。
「ゆっくりおやすみ」
リュセルは、低く、心地よく響く、レオンハルトの声は、まるで麻薬のようだと思った。
「うう、ん」
リュセルの体を清めてやり、夜着に着替える事もせずに王子の略装装束の上着を脱いでシャツ一枚になっただけの姿で寝台に滑り込むと、すぐに弟は体を寄せて来て、その能天気な顔を見たレオンハルトは笑いたくなった。
夜着を着せてやるのも面倒で、リュセルの姿は裸のままシーツに包まっている状態だ。その目の下に、まるで顔の一部のように張り付いていた濃い隈は、もうなくなっていた。リュセルが不安定だったのは、寝不足というよりも、長く半身と離された影響が強い。
宝主と宝鍵の関係は互いの存在が必須で、共にいる事で心身の安定を図るのだが、片方が異世界に長い事いた影響で、長い間半身と引き離されていたリュセルとレオンハルトは、互いへの執着が普通より強かったのだ。
レオンハルト自身は鍛えてあるから、少々の寝不足などは苦にもならなかったが、この世界に戻ってからあまり外に出る事のなかったリュセルはかなりやばい状態に陥ってしまった。
だから目を離さずに傍に置いていたというのに。
「高い矜持か。まったく、難儀な性格だ」
そう呟くと、弟の銀の髪を梳いた。くせのあるその髪は柔らかく、心地よく指に絡みつき、シーツから覗く白磁の肌はシミ一つなく、瑞々しい若さと張りに満ちている。先程触れて愛撫した肌は、当然の如く女や少年の柔らかなものとは違い、既に青年の域に達したものだ。
固く、しなやかな筋肉に覆われた、男のもの。
そんな完成されかかった青年の体と、自慰すら知らぬ、その内面の幼さとのアンバランスさに、レオンハルトは今まで感じた事のないような、烈情を覚えた。
今まで抱いてきた者達に、こんな烈情を感じた事はない。
今すぐにでも弟のその体を暴き、己の欲を受け入れさせ、今まで感じた事のないような悦楽に溺れさせ、溺れたい。そんな想いに捕らわれなかったと言えば、嘘になる。
しかし、こんな、自慰の延長のような行為で泣くようでは、それはしばらく無理だろう。
少しずつ
本当に、少しずつ……慣れさせるしかない。
誰の手もついた事のない、体なのだ。女の体も、もちろん男の体も知らぬ。そして、この先、知らせるつもりもない。
「ぅううう~~、王様なのにぃぃ、なんで、そんな、変な文字入り……、Tシャツをぉぉぉおおお」
そんな、暗い独占欲と支配欲に覆われかけた瞬間、突如聞こえた盛大な寝言に、レオンハルトは浮かべていた酷薄な笑みを引っ込めた。
「……のんきな子だね」
平和に眠っている横で、実兄が物騒な事を考えているというのに、当の本人は、父王の服について寝言で文句をつけている。
このままでは、先程考えていた事柄を実行に移してしまいそうで、弟の平和そうな寝顔を眺めながら、レオンハルトは別の事を考える事にする。
彼が寝言で口にした父王と弟、カイルーズの事を。
この、自分の半身は、どこまでわかっているのだろうか。数日前の、家族そろっての夕食の席で気づいたはずだ。
家族。そう、家族でありながら、彼らは国を背負うべき運命を背負った直系の王族なのだ。
しかし、自分達は違う。
自分達が優先するのは、国よりも、民よりも、邪気の浄化。
面差しのよく似たジェイドとカイルーズが、王族として、国と国民を守るのが使命であるのと同じように、レオンハルトとリュセルは、女神の寵愛したこの地を守るのが使命だ。
女神の子供であるから、実父と実兄弟であるにもかかわらず、二人は、ジェイドとカイルーズとまったく似通った所がない。
王族でありながら王族の役目を受け持たない自分達は、いずれ邪気の浄化の為にたびたび城を出る事が多くなるだろう。今までは剣鍵不在だった為、浄化の役目はディエラとサンジェイラの宝主と宝鍵が背負ってくれていたが、これからはそうもいかない。
第三王子が帰還したと、つい最近、国民に公表はされたのに姿を公表しないのは、その義務をリュセルは持たないからである。それはレオンハルトも同じで、国民は絵姿や祭典の折々などで姿を見せる王と王位継承者の姿を知ってはいるだろうが、第一王子の姿は大多数が知らない。
王族の義務を優先させるジェイドとカイルーズと、自分達の違いをどうやって説明するべきか、レオンハルトは眠りにつくまで少し悩んでいた。
そうする事で、弟に対する暗い欲望を抑制していたのかもしれない。
その肌に、色濃く兄に愛された名残を残したリュセルは、結局翌日の昼過ぎまで目覚めなかった。
「なんだ?」
こっちは早く眠りたいのだが。
不満そうなリュセルの声に、その体の上にのしかかったレオンハルトは低い声で呟いた。
「あまり、私の自制心を試すな」
その言葉に目を見開いた瞬間、今までの優しい口づけとは違う、噛み付くような乱暴な口付けを受ける。
そのまま、夜着越しに、体の上を優美な兄の指が淫らに這う。
レオンハルトが発した言葉の意味がわからぬまま、リュセルは兄のこんな時でも美しく動く指に翻弄され、剥がされていく自分の夜着を目の端に映した。
いきなりの事に驚きと恐怖で、声も出ない。
耳に聞こえるのは、うるさい位に早く打つ自分の心臓の音と、乱されていく自分の息使い。リュセルは、その指と唇を拒絶できずに、ただ自分を支配する金の瞳を見つめていた。
「ちょ……そ、そこは、やめっ、嫌だ、触るな!!」
下衣を半分以上脱がされながら、自分自身に絡みつく兄の指を認め、リュセルは慌ててそれを阻止しようとする。
「気持ちよくしてやるだけだ。じっとしていなさい。」
「あ、あ……い、嫌、……ぁあッ」
初めての経験に、リュセルは小さく頭を振りながら、レオンハルトの体にしがみつく。
「んっ、ん、ん……そっな、ぁ、あ、ッ嘘だ……嫌ッ」
その初々し過ぎる反応に、レオンハルトは、弟がこうした自慰すらした事がないという事実を悟る。
何せ、リュセルは、異世界では女性だった為、男として過ごす期間がまだ短いのだ。それは仕方のない事といえよう。
耳に響く、くちゅくちゅとした水音に、リュセルは視線をレオンハルトにいいように弄られている下肢へと向ける。
夜着の挟間から、先走りの蜜にまみれた自身が見えた。
知識では知っていたが、自分の体がこんな風になる事にショックを受けてリュセルは泣く。
「も……、もぅ、触、ないで……やっぁ、嫌、お願」
「ふふ、すまないが、そのお願いは聞けないね。ほら、一度お達き。」
「ぁあ、あ、あ、……や、嫌、嫌だ、…………っやああああッ」
頭が真白になる程の快楽が背筋を駆け、リュセルは耐える事も出来ずに、兄の手中で達した。
「……ぁ……ッぁ」
ヒクヒクと太腿を痙攣させながら、初めての絶頂の余韻に浸っているリュセルの脚から下衣をすべて脱がせると、レオンハルトは妖艶に笑う。
「可愛いね」
そして、弟が落ち着くのを見計らうと、再びその指をリュセル自身に伸ばした。
「気持ちいいだろう?」
そう言って、また優美な指を淫らにリュセル自身に絡み付かせ、快楽を引き出そうとする兄の手技に、リュセルはうつろな目のまま、素直に頷く。
それを見たレオンハルトは、口元に浮かべた笑みを更に深くした。
そして、永劫ともいえる責め苦の時間が過ぎ
「ぁ……、ぁああああッ」
何度目かの絶頂の後、リュセルは意識が遠のいていき、そのまま眠りの渦に引き込まれて行くのを感じた。
弟をその指と唇で翻弄した彼は、それに優しくささやく。
「ゆっくりおやすみ」
リュセルは、低く、心地よく響く、レオンハルトの声は、まるで麻薬のようだと思った。
「うう、ん」
リュセルの体を清めてやり、夜着に着替える事もせずに王子の略装装束の上着を脱いでシャツ一枚になっただけの姿で寝台に滑り込むと、すぐに弟は体を寄せて来て、その能天気な顔を見たレオンハルトは笑いたくなった。
夜着を着せてやるのも面倒で、リュセルの姿は裸のままシーツに包まっている状態だ。その目の下に、まるで顔の一部のように張り付いていた濃い隈は、もうなくなっていた。リュセルが不安定だったのは、寝不足というよりも、長く半身と離された影響が強い。
宝主と宝鍵の関係は互いの存在が必須で、共にいる事で心身の安定を図るのだが、片方が異世界に長い事いた影響で、長い間半身と引き離されていたリュセルとレオンハルトは、互いへの執着が普通より強かったのだ。
レオンハルト自身は鍛えてあるから、少々の寝不足などは苦にもならなかったが、この世界に戻ってからあまり外に出る事のなかったリュセルはかなりやばい状態に陥ってしまった。
だから目を離さずに傍に置いていたというのに。
「高い矜持か。まったく、難儀な性格だ」
そう呟くと、弟の銀の髪を梳いた。くせのあるその髪は柔らかく、心地よく指に絡みつき、シーツから覗く白磁の肌はシミ一つなく、瑞々しい若さと張りに満ちている。先程触れて愛撫した肌は、当然の如く女や少年の柔らかなものとは違い、既に青年の域に達したものだ。
固く、しなやかな筋肉に覆われた、男のもの。
そんな完成されかかった青年の体と、自慰すら知らぬ、その内面の幼さとのアンバランスさに、レオンハルトは今まで感じた事のないような、烈情を覚えた。
今まで抱いてきた者達に、こんな烈情を感じた事はない。
今すぐにでも弟のその体を暴き、己の欲を受け入れさせ、今まで感じた事のないような悦楽に溺れさせ、溺れたい。そんな想いに捕らわれなかったと言えば、嘘になる。
しかし、こんな、自慰の延長のような行為で泣くようでは、それはしばらく無理だろう。
少しずつ
本当に、少しずつ……慣れさせるしかない。
誰の手もついた事のない、体なのだ。女の体も、もちろん男の体も知らぬ。そして、この先、知らせるつもりもない。
「ぅううう~~、王様なのにぃぃ、なんで、そんな、変な文字入り……、Tシャツをぉぉぉおおお」
そんな、暗い独占欲と支配欲に覆われかけた瞬間、突如聞こえた盛大な寝言に、レオンハルトは浮かべていた酷薄な笑みを引っ込めた。
「……のんきな子だね」
平和に眠っている横で、実兄が物騒な事を考えているというのに、当の本人は、父王の服について寝言で文句をつけている。
このままでは、先程考えていた事柄を実行に移してしまいそうで、弟の平和そうな寝顔を眺めながら、レオンハルトは別の事を考える事にする。
彼が寝言で口にした父王と弟、カイルーズの事を。
この、自分の半身は、どこまでわかっているのだろうか。数日前の、家族そろっての夕食の席で気づいたはずだ。
家族。そう、家族でありながら、彼らは国を背負うべき運命を背負った直系の王族なのだ。
しかし、自分達は違う。
自分達が優先するのは、国よりも、民よりも、邪気の浄化。
面差しのよく似たジェイドとカイルーズが、王族として、国と国民を守るのが使命であるのと同じように、レオンハルトとリュセルは、女神の寵愛したこの地を守るのが使命だ。
女神の子供であるから、実父と実兄弟であるにもかかわらず、二人は、ジェイドとカイルーズとまったく似通った所がない。
王族でありながら王族の役目を受け持たない自分達は、いずれ邪気の浄化の為にたびたび城を出る事が多くなるだろう。今までは剣鍵不在だった為、浄化の役目はディエラとサンジェイラの宝主と宝鍵が背負ってくれていたが、これからはそうもいかない。
第三王子が帰還したと、つい最近、国民に公表はされたのに姿を公表しないのは、その義務をリュセルは持たないからである。それはレオンハルトも同じで、国民は絵姿や祭典の折々などで姿を見せる王と王位継承者の姿を知ってはいるだろうが、第一王子の姿は大多数が知らない。
王族の義務を優先させるジェイドとカイルーズと、自分達の違いをどうやって説明するべきか、レオンハルトは眠りにつくまで少し悩んでいた。
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