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第九章 怪盗イチゴミルク
2-3 兄バレした秘密
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「はい。我が国アシェイラに、姫はおりません。いるのは、第一王子であるレオンハルト王子、第二王子のカイルーズ王子、第三王子のリュセル王子の、三人の王子だけなのです」
その言葉にミルフィーナはかなりショックを受けたらしく、目を大きく見開いてリュセルを凝視した。
「リュセル王子……? リュセナ姫ではなくて?」
……そんな名前に変換されてたのかい。リュセルの目は、かなりうつろになる。
「…………でも……でもでも、じゃあ、とても麗しい、美姫のような王子なのでしょうね?」
何故か慌てた様子のミルフィーナに対し、リュセルは首を振って、自分の特徴を拡張して告げた。
「いえ、その噂の特徴はでたらめですね。リュセル王子の身長は180cm位あるようですし、とてもたくましい方だという話です」
「銀髪に銀の瞳の、月の美貌を持つ方ではないのですか?」
「ははは。王子は麗しさとは無縁の男らしい方だという話ですよ。私も遠目になら見た事ありますが、筋骨隆々の戦士のような体つきが印象的な、笑顔が似合う好青年でしたよ」
今までの噂の腹いせに思い切り嘘をついたリュセルの台詞を聞いて、ミルフィーナは衝撃を受けたようだった。
「そ、そうなのですか」
(このまま街で、地道に”リュセル王子”の特徴を布教していって、深窓の姫君の通り名を消すしかない)
かなり地道な計画だが、リュセルは心の中でそう作戦を立てていた。
城勤めの侍従の姿をした自分が話せば、さらに信憑性が高まる。その証拠に、”ティル”の言葉をミルフィーナは全面的に信用しているようだし。
そう考えながら外に視線をやり、リュセルははっとした。
「ああああ~~~~~っ!」
とっぷりと日が暮れていた。
やばい! まずい!
ミルフィーナとの会話が楽し過ぎて、時間が過ぎるのを忘れてしまったのがいけなかった。
「ミルフィーナ殿、わ、わわ、私はそろそろ帰らないといけませんので」
「あ……、ああ、そうですか。今日はありがとう、楽しい時間を過ごせたわ」
清楚に微笑んだミルフィーナに答えるようにリュセルも微笑みを浮かべる。
「こちらこそ楽しかったです。またどこかでお会いしましょう、美しい人」
そう言ってミルフィーナの手をとると、何も考えずに彼女の手の甲に口づける。
その、まるで身分高い者のするような所作を見て、驚きに目を見張る彼女にウインクをすると、リュセルはさりげない仕草でミルフィーナの分のお茶代も払い、そそくさと店を飛び出したのだった。
やばい、やばい、やばいやばいやばいッ!
マジでやばい!
城の裏門近く、抜け道の入り口たる井戸に勢いをつけて飛び込むと、全力で走る。
暗闇な為、前が見えずに何度か転んだが、なんとか城内に戻ると、慌てて侍従服から用意しておいた王子の略装に着替えた。
そのまま後宮まで走ると、自室(兄の部屋)の前にティルが立っているのが見える。
「ティ……ティル?」
何故、部屋の前に立っているのか。
リュセルが自分付きの小姓の名を呼ぶと、ティルは自分の主の姿を認めて、慌てて駆け寄ってきた。
「なんで街に降りたんですか~!? もう、もうも~う、大変だったんですよ!」
ばれてるし。
「な、何があった?」
聞きたくないが、一応聞いてみる。
「手紙の件がレオンハルト殿下にばれました」
ノォォォォォォォォォっ!
「お……、お、お、おおおおお俺は、今夜は別室で休む。レオンにはよろしく言っておいてくれ」
どもりながらそう言って踵を返そうとしたリュセルの上着を掴むと、ティルは言った。
「逃げないで下さい~~~! 今、レオンハルト殿下は部屋でリュセル殿下の帰りを待ってるんですよっ! 帰ったら連れてくるように命令されてるんです。じゃなきゃ、僕が怖い目に遭わされますぅぅぅぅぅ!」
涙ながらに訴えられて、リュセルの額にじっとりと汗がにじむ。
「とりあえず、様子を見てみよう」
カチャ
「…………」
「………………」
そろそろと、ティルと共に扉を僅かに開けて中を覗き見ると、ソファに優雅に腰掛けて脚を組んだレオンハルトがテーブルの上に広げられた手紙を読んでいるのが窺えた。
深窓の姫君に、届けられた恋文(ラブレター)。
届けられたリュセル本人でさえ、よく読んではいないのに、レオンハルトは一枚一枚開封して丁寧に読み込んでいるようだった。
その繊細な美貌は、手紙の活字を追う為にわずかに伏せられており、いつものように表情が乏しい為、怒っているのかどうかわからないが……まぁ、怒っている事だろう。
何せ、彼の隣では、変装眼鏡を外したクマ吉が手紙の開封を手伝っているのだ。
黙って城を抜け出した事。
件の深窓の姫君が自分を表している事。
大量の恋文(ラブレター)。
レオンハルトに秘密にしていたすべてがばれてしまった事になる。
「……………………………………」
パタン
静かに扉を閉じると、リュセルはカタカタ震えながら呟いた。
「世話になったな、ティル」
「はい!?」
驚きに目を見開くティルにリュセルは真剣な表情で告げる。
「俺はこの国を出て、しばらく旅に出る」
「な、なな何、言ってるんですか! 馬鹿な事言わないで下さい!」
ティルは立ち去ろうとするリュセルの上着を全力で掴み、リュセルは本気でそれを引き離そうとした。
「こらっ、離せティル!」
「いえ、離しませんんんん~~~~っ」
そんな風に二人がもみ合っていると、部屋の中から声が響いた。
「入りなさい」
静かだが抗いがたい強い声を聞いた自分の主の瞳が恐怖に見開かれるのをティルは見つめる。
まるで、己が罪を断罪される罪人のような心境で恐る恐る室内に入ったリュセルは、レオンハルトがティルとクマ吉を下がらせるのを見て、更に冷や汗を流した。
「さて」
手紙を読破し終わったのか、レオンハルトは最後の一通をテーブルの上に置くと、自分の傍に立つ弟から視線を逸らしたまま言った。
「ずいぶん遅かったが、どこに行っていた? 大方、本日から公演だった例の黒猫の芝居を見に行っていたんだろうが」
ばれてる。
「それにしても遅過ぎるね。一人で降りた街が珍しくて時間を忘れたのかい?」
怒っているなどと思えない、淡々とした響きの声が余計に怖い。
「街は楽しかったか? ”深窓の姫君”」
「……」
弁明一つ出来ずにいる弟の方にようやく目を向け、顔を見上げると、レオンハルトは微笑んだ。
やばい、やばい、やばい。
一見、優しげで艶めいているその微笑みは、レオンハルトの怒りが臨界点に到達しかけている事を意味している。
そして、レオンハルトはソファからゆっくりと立ち上がり、自分よりわずかに目線の低いリュセルを見下ろす。
その端正なる美貌に、うっとりとするような微笑みを浮かべたまま。
「レ、レオン」
ようやく出た声は、情けなく掠れていた。
その様子を見ていたレオンハルトは、微笑みを引っ込めると、弟の右腕を掴んで低い声でささやいた。
「自分の手を使うな。もし、使ったら許さぬ」
「は?」
いきなり意味不明な事を言った兄に、リュセルはつい問い返す。
しかし、当のレオンハルトは無表情のまま、リュセルの腕を強い力で引き、寝室の中に放り込んだ。
「しばらくの間、そこから出る事を禁じる。私がいいと言うまで謹慎していなさい」
冷たい言葉と共にバタンと寝室の扉が閉じられ、外から鍵がかけられる音がした。
(こ、こここ、怖かった……)
閉じ込められた寝室で、リュセルは呆然としながら額の冷や汗を拭う。
「しかし、謹慎か」
もっとひどい目に遭うと思っていた為、少し拍子抜けした。
退屈を持て余す事になるだろうが、この程度の仕置きなら喜んで受けようじゃないか。と、リュセルはほっとした思いのまま、履いていた靴を脱ぎ、寝台に横になった。
夕食がまだだが、おそらく抜きにされるだろう。
そんな時は寝るに限る。
そうして目を閉じかけた時……
(っ!?)
今まで、恐怖のあまり気づかなかった、部屋を満たす香の香りに気づき、目を見開いた。
「この香りはっ!」
匂いを嗅がないように鼻を押さえるが、もう遅い。この香は、肌からも吸収されるのだ。一度この香の所為でひどい目にあっているリュセルは、それを見つけようと躍起になる。
独特な、その香り。間違えようもない。
それは、ジュリナから創世祭の折に贈られた、媚薬香の香りだった。
その言葉にミルフィーナはかなりショックを受けたらしく、目を大きく見開いてリュセルを凝視した。
「リュセル王子……? リュセナ姫ではなくて?」
……そんな名前に変換されてたのかい。リュセルの目は、かなりうつろになる。
「…………でも……でもでも、じゃあ、とても麗しい、美姫のような王子なのでしょうね?」
何故か慌てた様子のミルフィーナに対し、リュセルは首を振って、自分の特徴を拡張して告げた。
「いえ、その噂の特徴はでたらめですね。リュセル王子の身長は180cm位あるようですし、とてもたくましい方だという話です」
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「ははは。王子は麗しさとは無縁の男らしい方だという話ですよ。私も遠目になら見た事ありますが、筋骨隆々の戦士のような体つきが印象的な、笑顔が似合う好青年でしたよ」
今までの噂の腹いせに思い切り嘘をついたリュセルの台詞を聞いて、ミルフィーナは衝撃を受けたようだった。
「そ、そうなのですか」
(このまま街で、地道に”リュセル王子”の特徴を布教していって、深窓の姫君の通り名を消すしかない)
かなり地道な計画だが、リュセルは心の中でそう作戦を立てていた。
城勤めの侍従の姿をした自分が話せば、さらに信憑性が高まる。その証拠に、”ティル”の言葉をミルフィーナは全面的に信用しているようだし。
そう考えながら外に視線をやり、リュセルははっとした。
「ああああ~~~~~っ!」
とっぷりと日が暮れていた。
やばい! まずい!
ミルフィーナとの会話が楽し過ぎて、時間が過ぎるのを忘れてしまったのがいけなかった。
「ミルフィーナ殿、わ、わわ、私はそろそろ帰らないといけませんので」
「あ……、ああ、そうですか。今日はありがとう、楽しい時間を過ごせたわ」
清楚に微笑んだミルフィーナに答えるようにリュセルも微笑みを浮かべる。
「こちらこそ楽しかったです。またどこかでお会いしましょう、美しい人」
そう言ってミルフィーナの手をとると、何も考えずに彼女の手の甲に口づける。
その、まるで身分高い者のするような所作を見て、驚きに目を見張る彼女にウインクをすると、リュセルはさりげない仕草でミルフィーナの分のお茶代も払い、そそくさと店を飛び出したのだった。
やばい、やばい、やばいやばいやばいッ!
マジでやばい!
城の裏門近く、抜け道の入り口たる井戸に勢いをつけて飛び込むと、全力で走る。
暗闇な為、前が見えずに何度か転んだが、なんとか城内に戻ると、慌てて侍従服から用意しておいた王子の略装に着替えた。
そのまま後宮まで走ると、自室(兄の部屋)の前にティルが立っているのが見える。
「ティ……ティル?」
何故、部屋の前に立っているのか。
リュセルが自分付きの小姓の名を呼ぶと、ティルは自分の主の姿を認めて、慌てて駆け寄ってきた。
「なんで街に降りたんですか~!? もう、もうも~う、大変だったんですよ!」
ばれてるし。
「な、何があった?」
聞きたくないが、一応聞いてみる。
「手紙の件がレオンハルト殿下にばれました」
ノォォォォォォォォォっ!
「お……、お、お、おおおおお俺は、今夜は別室で休む。レオンにはよろしく言っておいてくれ」
どもりながらそう言って踵を返そうとしたリュセルの上着を掴むと、ティルは言った。
「逃げないで下さい~~~! 今、レオンハルト殿下は部屋でリュセル殿下の帰りを待ってるんですよっ! 帰ったら連れてくるように命令されてるんです。じゃなきゃ、僕が怖い目に遭わされますぅぅぅぅぅ!」
涙ながらに訴えられて、リュセルの額にじっとりと汗がにじむ。
「とりあえず、様子を見てみよう」
カチャ
「…………」
「………………」
そろそろと、ティルと共に扉を僅かに開けて中を覗き見ると、ソファに優雅に腰掛けて脚を組んだレオンハルトがテーブルの上に広げられた手紙を読んでいるのが窺えた。
深窓の姫君に、届けられた恋文(ラブレター)。
届けられたリュセル本人でさえ、よく読んではいないのに、レオンハルトは一枚一枚開封して丁寧に読み込んでいるようだった。
その繊細な美貌は、手紙の活字を追う為にわずかに伏せられており、いつものように表情が乏しい為、怒っているのかどうかわからないが……まぁ、怒っている事だろう。
何せ、彼の隣では、変装眼鏡を外したクマ吉が手紙の開封を手伝っているのだ。
黙って城を抜け出した事。
件の深窓の姫君が自分を表している事。
大量の恋文(ラブレター)。
レオンハルトに秘密にしていたすべてがばれてしまった事になる。
「……………………………………」
パタン
静かに扉を閉じると、リュセルはカタカタ震えながら呟いた。
「世話になったな、ティル」
「はい!?」
驚きに目を見開くティルにリュセルは真剣な表情で告げる。
「俺はこの国を出て、しばらく旅に出る」
「な、なな何、言ってるんですか! 馬鹿な事言わないで下さい!」
ティルは立ち去ろうとするリュセルの上着を全力で掴み、リュセルは本気でそれを引き離そうとした。
「こらっ、離せティル!」
「いえ、離しませんんんん~~~~っ」
そんな風に二人がもみ合っていると、部屋の中から声が響いた。
「入りなさい」
静かだが抗いがたい強い声を聞いた自分の主の瞳が恐怖に見開かれるのをティルは見つめる。
まるで、己が罪を断罪される罪人のような心境で恐る恐る室内に入ったリュセルは、レオンハルトがティルとクマ吉を下がらせるのを見て、更に冷や汗を流した。
「さて」
手紙を読破し終わったのか、レオンハルトは最後の一通をテーブルの上に置くと、自分の傍に立つ弟から視線を逸らしたまま言った。
「ずいぶん遅かったが、どこに行っていた? 大方、本日から公演だった例の黒猫の芝居を見に行っていたんだろうが」
ばれてる。
「それにしても遅過ぎるね。一人で降りた街が珍しくて時間を忘れたのかい?」
怒っているなどと思えない、淡々とした響きの声が余計に怖い。
「街は楽しかったか? ”深窓の姫君”」
「……」
弁明一つ出来ずにいる弟の方にようやく目を向け、顔を見上げると、レオンハルトは微笑んだ。
やばい、やばい、やばい。
一見、優しげで艶めいているその微笑みは、レオンハルトの怒りが臨界点に到達しかけている事を意味している。
そして、レオンハルトはソファからゆっくりと立ち上がり、自分よりわずかに目線の低いリュセルを見下ろす。
その端正なる美貌に、うっとりとするような微笑みを浮かべたまま。
「レ、レオン」
ようやく出た声は、情けなく掠れていた。
その様子を見ていたレオンハルトは、微笑みを引っ込めると、弟の右腕を掴んで低い声でささやいた。
「自分の手を使うな。もし、使ったら許さぬ」
「は?」
いきなり意味不明な事を言った兄に、リュセルはつい問い返す。
しかし、当のレオンハルトは無表情のまま、リュセルの腕を強い力で引き、寝室の中に放り込んだ。
「しばらくの間、そこから出る事を禁じる。私がいいと言うまで謹慎していなさい」
冷たい言葉と共にバタンと寝室の扉が閉じられ、外から鍵がかけられる音がした。
(こ、こここ、怖かった……)
閉じ込められた寝室で、リュセルは呆然としながら額の冷や汗を拭う。
「しかし、謹慎か」
もっとひどい目に遭うと思っていた為、少し拍子抜けした。
退屈を持て余す事になるだろうが、この程度の仕置きなら喜んで受けようじゃないか。と、リュセルはほっとした思いのまま、履いていた靴を脱ぎ、寝台に横になった。
夕食がまだだが、おそらく抜きにされるだろう。
そんな時は寝るに限る。
そうして目を閉じかけた時……
(っ!?)
今まで、恐怖のあまり気づかなかった、部屋を満たす香の香りに気づき、目を見開いた。
「この香りはっ!」
匂いを嗅がないように鼻を押さえるが、もう遅い。この香は、肌からも吸収されるのだ。一度この香の所為でひどい目にあっているリュセルは、それを見つけようと躍起になる。
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