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2章
2‐6 「聖水」レベルアップ
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ナツキから新スキルの説明を受け、慌てて自分のスキルを確認するとこちらもレベルが上がっていた。
聖水(改)Lv7
①排尿に体力回復(大)・魔力回復(小)・解毒(大)・成長促進(大)、身体強化(大)効果を付与。
②人に飲ませる事で経験値が上がる。
③生成量・保存量の増加
④摂取対象の「基準聖水量」が一定を超えると「聖水(子)」が自動発動。
この島に来てから大した戦闘もしていないが、一体いつ上がったのだろう。
「飲む対象が増えたからとか?」
能天気に言うリーズ。
彼女にしてみれば堂々とナツキのおしっこを飲む口実が出来たのだ、うれしくない筈がない。
だが一理ある。
「えっと…
つまり、対象である私が聖水をある程度摂取すると効果が発動する…?」
この場合、「対象」はナツキでなくてもいいはずだが、どれぐらいの量で発動するかは確認したほうがよさそうだ。
「ナツキとリーズには悪いけど、効果の確認が必要だから4人の聖水摂取量を日によって変更してみよう。」
今の聖水摂取量は、行為がある日かどうかにもよるが基本的には
ナツキ「7」 リーズ「1」 ミーシャ「1」 アンナ「1」
の割合だ。
ミーシャとアンナは水や他の物で薄めて飲んでいるので、「濃度」的にはもっと違いが出るかもしれない。
「経験値を多く獲得する必要もあるから、明日からはナツキの量を減らしてアンナの量を増やそう。」
俺の提案に悲しそうな顔をするナツキだった。
ーーーーーーーーー
会議を終え、ナツキとふたりテントに戻る。
ミーシャからの提案で、今日から俺とナツキは同じテントだ。
「あの…
どれくらい、減らすんですか?」
テンションの下がったナツキが聞いてくる。
今の比率を伝え、とりあえず明日から一気にナツキの量を「5」アンナの量を「3」にして様子を見てみようと考えている事を伝えると。
「何日くらいですか?」
わがままを言う子供の要だ。
「効果の確認が出来るまで、だよ。」
少し意地悪く言ってみる。
「だから一気に飲まないで、少しずつ飲んでね。」
そこまで言って、思い出す。
「そういえば聖水を使って調理、とか言ってなかった?」
ナツキは顔を真っ赤にして、
「そ、それはリーズが!」
珍しく大声をだし、直ぐに自制する。
「すみません。
カルドラに向かう道中で、リーズとふたりになった時に、毒を持った魔物と戦闘になったんです。」
ナツキとリーズが何度か二人で馬車から離れて偵察・警戒に出たことは確かにあった。
「とてもおいしい魔物なんですが、一流の料理人でないと毒器官の見分けと処理ができない為、普通の冒険者では食べれないのです。」
ふぐのような魔物か…
「そこでリーズが、聖水で煮たら大丈夫じゃないの?
何て言いだして…」
リーズのせいにしているものの、実行に移したのはナツキという事か。
「一応毒の程度的にも、カズ殿の聖水を原液で飲めば問題ないレベルなので、試してみようか…」
「それで、問題なかったわけだね?」
子供をあやすように頭を撫でて、返事を待つ。
「はい…」
だがこれは使える。
「聖水」は普通の尿と違い、匂いこそおしっこだが文字通り「聖水」なので腐ることは無い。
前に試した実験だと、一週間たっても味も香りも落ちないとナツキ本人が言っていた。
この島で自給自足するうえで、毒があっても食料に出来るのなら他の物でも試したほうが良いだろう。
「その時は、是非私が毒見します。」
俺の考えを聞いて、急に元気を取り戻し手を握ってくるナツキ。
「それは追々、ね。」
聖水(改)Lv7
①排尿に体力回復(大)・魔力回復(小)・解毒(大)・成長促進(大)、身体強化(大)効果を付与。
②人に飲ませる事で経験値が上がる。
③生成量・保存量の増加
④摂取対象の「基準聖水量」が一定を超えると「聖水(子)」が自動発動。
この島に来てから大した戦闘もしていないが、一体いつ上がったのだろう。
「飲む対象が増えたからとか?」
能天気に言うリーズ。
彼女にしてみれば堂々とナツキのおしっこを飲む口実が出来たのだ、うれしくない筈がない。
だが一理ある。
「えっと…
つまり、対象である私が聖水をある程度摂取すると効果が発動する…?」
この場合、「対象」はナツキでなくてもいいはずだが、どれぐらいの量で発動するかは確認したほうがよさそうだ。
「ナツキとリーズには悪いけど、効果の確認が必要だから4人の聖水摂取量を日によって変更してみよう。」
今の聖水摂取量は、行為がある日かどうかにもよるが基本的には
ナツキ「7」 リーズ「1」 ミーシャ「1」 アンナ「1」
の割合だ。
ミーシャとアンナは水や他の物で薄めて飲んでいるので、「濃度」的にはもっと違いが出るかもしれない。
「経験値を多く獲得する必要もあるから、明日からはナツキの量を減らしてアンナの量を増やそう。」
俺の提案に悲しそうな顔をするナツキだった。
ーーーーーーーーー
会議を終え、ナツキとふたりテントに戻る。
ミーシャからの提案で、今日から俺とナツキは同じテントだ。
「あの…
どれくらい、減らすんですか?」
テンションの下がったナツキが聞いてくる。
今の比率を伝え、とりあえず明日から一気にナツキの量を「5」アンナの量を「3」にして様子を見てみようと考えている事を伝えると。
「何日くらいですか?」
わがままを言う子供の要だ。
「効果の確認が出来るまで、だよ。」
少し意地悪く言ってみる。
「だから一気に飲まないで、少しずつ飲んでね。」
そこまで言って、思い出す。
「そういえば聖水を使って調理、とか言ってなかった?」
ナツキは顔を真っ赤にして、
「そ、それはリーズが!」
珍しく大声をだし、直ぐに自制する。
「すみません。
カルドラに向かう道中で、リーズとふたりになった時に、毒を持った魔物と戦闘になったんです。」
ナツキとリーズが何度か二人で馬車から離れて偵察・警戒に出たことは確かにあった。
「とてもおいしい魔物なんですが、一流の料理人でないと毒器官の見分けと処理ができない為、普通の冒険者では食べれないのです。」
ふぐのような魔物か…
「そこでリーズが、聖水で煮たら大丈夫じゃないの?
何て言いだして…」
リーズのせいにしているものの、実行に移したのはナツキという事か。
「一応毒の程度的にも、カズ殿の聖水を原液で飲めば問題ないレベルなので、試してみようか…」
「それで、問題なかったわけだね?」
子供をあやすように頭を撫でて、返事を待つ。
「はい…」
だがこれは使える。
「聖水」は普通の尿と違い、匂いこそおしっこだが文字通り「聖水」なので腐ることは無い。
前に試した実験だと、一週間たっても味も香りも落ちないとナツキ本人が言っていた。
この島で自給自足するうえで、毒があっても食料に出来るのなら他の物でも試したほうが良いだろう。
「その時は、是非私が毒見します。」
俺の考えを聞いて、急に元気を取り戻し手を握ってくるナツキ。
「それは追々、ね。」
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