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一章.魔法使いと人工キメラ
十二話目-本の都とその巨壁
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僕らはホウキにのってイゴロノスの高い外壁にたどり着いた。
隣街のゾーノが、戦禍に襲われたために本が燃えてしまうのを恐れて作られたらしい……。
が、しかし圧巻である。
その壁はあまりに高く「見上げればうなじが背に届く」という謳い文句があるほどだが、一ミリも偽りの無いことが今分かった。
「でっかー!」
長年の煤と汚れで所々黒く変色したその灰色の壁は、来るものすべてを拒絶するが如くの重厚感と荘厳さを兼ね備えていた……。
「でっ……デカイ……」
すると壁からノイズ混じりの声が聞こえた。
「おーい! そこにいるお二人さーん! ここを通るには通行表にサインしてもらわないと困るよー!」
慌てて声の主を探すと、壁の高いところに空いた小窓から身をせり出した髪の長い門番? いや壁番か? 詳しくは知らないが、ともかく歓迎してくれているように手を振っていた。
右手には白い拡声器を持っている。
「真っ直ぐこっちに来てー! 今門を開けるからー!」
「わかりましたー! ありがとうございまーす!」
どうでもいいことだがどうやら区分的には門番が正しかったようだ……。
ギギギギギギギ……。
その大きさからは想像もできないほどの厚さの門がゆっくりと開いた。
防火ではなくどうやら耐火が目的のようだ。
門はようやく僕らが通れるぐらいのところまで開くと、そこで鳴動を止めた。
「ごめーん! これ以上開くと閉じるのがめんどくさいから早く入って!」
僕らは促されるままに門を通ると再びその門は動き始めた。
すごい高さにあるが、ホウキに乗っている人や有翼人向けなのだろうか?
「ようこそ! 【イゴロノス】へ! 歓迎するよ! こちらの通行証にサインを! 上の名前だけでいいからね!」
「はい……」
僕が「イーヴォ」と記入したところでセシリアが、
「私も書く!」
と言って、僕からペンを渡されると歪な文字で「せしりあ」と、記名した。
……あとで文字もちゃんと教えないとな……。
「うんうん……イーヴォ君とセシリアちゃんだね! 私は門番のネネ.コクガン! よろしくね!」
「よろしく!」
「よろしくお願いいします……」
に、しても驚きだ……イゴロノスの壁は二重構造になっていて空間に人が居ることができるなんて……。
百聞は一見に如かずとは言うがまさにこういうことなのだろう……。
「イゴロノスは火事を避けるために年中魔法使いが雨を降らせてるよー 。 密閉されたところで火事なんか起きたら蒸し焼きになっちゃうからね!」
さらっと怖いこと言うな……この人……。
ネネさんは右手に傘を持ちながら言った。
「はい! ごめんね、皆に渡してたら一つしかなくって……あと、ゾーノから来たのなら少し注意して貰いたいんだけど」
「何ですか?」
傘を受け取りながら聞く。
「ここの街、結構古いものを大切にしてるからちょっと嫌なことをされるかもしれないよ?」
「大丈夫です。 慣れていますので」
「私も!」
「なら心配のしすぎだったかもね!」
ネネがレバーを下ろすとゆっくりと大きな音をたてて壁とイゴロノスを繋ぐ扉が開きその先にある長い階段が見えた。
「では芸術と本の街イゴロノスを心行くまで楽しんでね!」
「はい!」
「もちろん!」
ここはイゴロノス。 芸術、 文化、 本の街…… 国中の知識と情報がここに集まる。
隣街のゾーノが、戦禍に襲われたために本が燃えてしまうのを恐れて作られたらしい……。
が、しかし圧巻である。
その壁はあまりに高く「見上げればうなじが背に届く」という謳い文句があるほどだが、一ミリも偽りの無いことが今分かった。
「でっかー!」
長年の煤と汚れで所々黒く変色したその灰色の壁は、来るものすべてを拒絶するが如くの重厚感と荘厳さを兼ね備えていた……。
「でっ……デカイ……」
すると壁からノイズ混じりの声が聞こえた。
「おーい! そこにいるお二人さーん! ここを通るには通行表にサインしてもらわないと困るよー!」
慌てて声の主を探すと、壁の高いところに空いた小窓から身をせり出した髪の長い門番? いや壁番か? 詳しくは知らないが、ともかく歓迎してくれているように手を振っていた。
右手には白い拡声器を持っている。
「真っ直ぐこっちに来てー! 今門を開けるからー!」
「わかりましたー! ありがとうございまーす!」
どうでもいいことだがどうやら区分的には門番が正しかったようだ……。
ギギギギギギギ……。
その大きさからは想像もできないほどの厚さの門がゆっくりと開いた。
防火ではなくどうやら耐火が目的のようだ。
門はようやく僕らが通れるぐらいのところまで開くと、そこで鳴動を止めた。
「ごめーん! これ以上開くと閉じるのがめんどくさいから早く入って!」
僕らは促されるままに門を通ると再びその門は動き始めた。
すごい高さにあるが、ホウキに乗っている人や有翼人向けなのだろうか?
「ようこそ! 【イゴロノス】へ! 歓迎するよ! こちらの通行証にサインを! 上の名前だけでいいからね!」
「はい……」
僕が「イーヴォ」と記入したところでセシリアが、
「私も書く!」
と言って、僕からペンを渡されると歪な文字で「せしりあ」と、記名した。
……あとで文字もちゃんと教えないとな……。
「うんうん……イーヴォ君とセシリアちゃんだね! 私は門番のネネ.コクガン! よろしくね!」
「よろしく!」
「よろしくお願いいします……」
に、しても驚きだ……イゴロノスの壁は二重構造になっていて空間に人が居ることができるなんて……。
百聞は一見に如かずとは言うがまさにこういうことなのだろう……。
「イゴロノスは火事を避けるために年中魔法使いが雨を降らせてるよー 。 密閉されたところで火事なんか起きたら蒸し焼きになっちゃうからね!」
さらっと怖いこと言うな……この人……。
ネネさんは右手に傘を持ちながら言った。
「はい! ごめんね、皆に渡してたら一つしかなくって……あと、ゾーノから来たのなら少し注意して貰いたいんだけど」
「何ですか?」
傘を受け取りながら聞く。
「ここの街、結構古いものを大切にしてるからちょっと嫌なことをされるかもしれないよ?」
「大丈夫です。 慣れていますので」
「私も!」
「なら心配のしすぎだったかもね!」
ネネがレバーを下ろすとゆっくりと大きな音をたてて壁とイゴロノスを繋ぐ扉が開きその先にある長い階段が見えた。
「では芸術と本の街イゴロノスを心行くまで楽しんでね!」
「はい!」
「もちろん!」
ここはイゴロノス。 芸術、 文化、 本の街…… 国中の知識と情報がここに集まる。
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