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それぞれの想い
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「……第一関門突破だな」
そっとあたしに言うルイにあたしも笑って答えた。
「市長、先程話したお客様です」
ハスに促されて入った先にいたのは威圧感のある人だった。
武装して腰に剣を携えてる辺り、この街にいる市長といった感じ。
「ハーン将軍の顔に泥を塗った娘にこの街で会うとはな……して、用件は?」
はじめて会う人に痛い事を言われてくじけそうになった。
「レイクサイドという街に廃油を捨てていると言う話を聞きました。レイクサイドの住民は困っています。廃油の精製方法がありながらなぜ廃棄するんですか?」
市長はフンと鼻で笑ってからハスに説明するように言った。
「精製機器はありましたが、ハーン将軍が皇帝陛下の命で取り上げました。廃油をレイクサイドに捨てるよう指示を出したのはハーン将軍……この地方はハーン将軍の治める地方故にハーン将軍の言葉は絶対です」
絶句した。
お父さんは、自分の治める地方さえ良ければ他の地方の住民はどうなってもいいと考えるの?
皇帝の命令と国民の生活……どちらが大事なの?
「わかったか?我々はハーン将軍の命令しか聞く気はない。解放団は反乱軍だ。手を貸したら我等の市民の命がない。帰ってくれ」
「ちょっと待ってください!廃油をレイクサイドに捨てるなら我らの城に運ぶようにしてレイクサイドに捨てないでほしいだけなんです!」
「ハス……こいつらをつまみ出せ。こいつらがここにいたら市民の命が危ない。
廃油廃油と言うがこいつらは我らの武力を狙っているに決まってる」
「ち……違います!武力はいりません。私たちの協力を頼みに来たわけじゃないんです!
自分の街だけ守れたら他の街の住民がどうなっても構わないんですか!?市長がそんな考えでいいんですか!?」
市長は思いっきりあたしを睨んで一言告げた。
「ハーン将軍の御息女と言うのは嘘みたいな女だな……我らは廃油扱いは現行通りだ。二度とその顔を私に見せるな」
「話を聞いてください!!!」
あたしの叫びは届かずハスに呼ばれた役人に無理矢理市庁舎から追い出された。
そっとあたしに言うルイにあたしも笑って答えた。
「市長、先程話したお客様です」
ハスに促されて入った先にいたのは威圧感のある人だった。
武装して腰に剣を携えてる辺り、この街にいる市長といった感じ。
「ハーン将軍の顔に泥を塗った娘にこの街で会うとはな……して、用件は?」
はじめて会う人に痛い事を言われてくじけそうになった。
「レイクサイドという街に廃油を捨てていると言う話を聞きました。レイクサイドの住民は困っています。廃油の精製方法がありながらなぜ廃棄するんですか?」
市長はフンと鼻で笑ってからハスに説明するように言った。
「精製機器はありましたが、ハーン将軍が皇帝陛下の命で取り上げました。廃油をレイクサイドに捨てるよう指示を出したのはハーン将軍……この地方はハーン将軍の治める地方故にハーン将軍の言葉は絶対です」
絶句した。
お父さんは、自分の治める地方さえ良ければ他の地方の住民はどうなってもいいと考えるの?
皇帝の命令と国民の生活……どちらが大事なの?
「わかったか?我々はハーン将軍の命令しか聞く気はない。解放団は反乱軍だ。手を貸したら我等の市民の命がない。帰ってくれ」
「ちょっと待ってください!廃油をレイクサイドに捨てるなら我らの城に運ぶようにしてレイクサイドに捨てないでほしいだけなんです!」
「ハス……こいつらをつまみ出せ。こいつらがここにいたら市民の命が危ない。
廃油廃油と言うがこいつらは我らの武力を狙っているに決まってる」
「ち……違います!武力はいりません。私たちの協力を頼みに来たわけじゃないんです!
自分の街だけ守れたら他の街の住民がどうなっても構わないんですか!?市長がそんな考えでいいんですか!?」
市長は思いっきりあたしを睨んで一言告げた。
「ハーン将軍の御息女と言うのは嘘みたいな女だな……我らは廃油扱いは現行通りだ。二度とその顔を私に見せるな」
「話を聞いてください!!!」
あたしの叫びは届かずハスに呼ばれた役人に無理矢理市庁舎から追い出された。
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