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ゼレイ地方の戦い
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しおりを挟む強行軍で礼拝堂に到着したら乱戦状態だった。
見知らぬ格好の軍服はたぶんクルーの国の軍。間に合ったみたい。
あたしには、礼拝堂に攻撃を加えない、投降を呼び掛ける解放団の声も聞こえたのに、帝国軍は誰ひとり応じない。
シリウ将軍の命令は絶対みたい。
そんな状況を少し眺めてあたしは自分の部隊に振り向いた。
「私は投降を呼び掛けるけど……期待は持てません。どうか、みんな死力を尽くして……でも死なないでね」
あたしの言葉に全員が頷いた。
前にあった部隊変更願いが嘘みたいに。
「我々も参戦する!行くぞ!!!」
あたしの言葉で全員が馬を走らせた。
「私の軍は今狙われている部隊の援護を!国など関係ない!早期に終結させるよ!!!解放団全員死力を尽くせ!!!!!!」
「おぉ!!!!!」
あたしの登場に気づいた解放団は一気に奮起した。
「私は解放団リーダーだ!シリウ将軍はスエル城で自ら亡くなった!無意味な戦いを我々は望まない!投降を!!!!」
あたしは力の限り叫んだ。
それに意味があっても、なくても、あたしの務めだから。
「シリウ将軍の命令通り戦うか、戦わぬか!我々解放団の望みは北方の解放!スエル城を落とした!これはすなわち解放団の勝利だ!それでもなお戦うのか!?」
あたしの言葉が届いたのか兵士の剣に迷いがでたのがわかった。
「セシル……」
名前を呼ばれ振り向くとルイがいた。
「言葉は届いた……きっと……セシルの言葉は届い…た」
そう言ってルイは落馬した。
あたしはその光景をただ見ているしかなかった。
なぜ落馬したの?
きっとスピードは普通でも、あたしにはルイの落馬はスローモーションに見えた。
そして、ルイは笑っていた。
「セシルが……来てくれたから……ゼレイ地方の戦い…は……終わる………セシルと…いた…時間……楽しかった……セシルに会えて……よかった……セシルなら……全てを終わりにできるよ……俺は…信…じて…る」
そう言って一番の笑顔をあたしに向けて目を閉じた。
「……ルイ?」
名前を呼んでも動かない親友。
気づいて泣いてるルイの部下。
前は戦の真っ只中。
「もう誰も死なないで!!!!!!!!!」
あたしは、泣きながらも叫んだ。
ルイは心臓に刺された跡があった。
彼は乱戦の中、必死に戦ったんだ……元々農家の息子で正規の軍人でもない彼は、国を変えるために戦い……亡くなった。
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