立花家へようこそ！

14.女の戦い？

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バレンタイン当日。


学校に行くとみんなソワソワした様子。


男子も女子も。お祭りみたい。


「おはよう、心ちゃん」

「おはよう、めぐちゃん」


教室に着くとめぐちゃんがいて、すぐに私のところに来てくれた。


「昨日一緒に作ったのに変な感じだけど……どーぞ！」

「わぁ！ありがとう！！」


一緒に作ったからなんか変な感じだけど。

私もカバンからラッピングしたクッキーをめぐちゃんに渡したら、やっぱり変な感じがして二人でクスクス笑っていた。


「めぐちゃんも今日の放課後に渡すの？」

「うん、一応、、、朝からすでに緊張する～っ………」


両手で顔を隠す姿がかわいいなぁって思っていたら


「めぐちゃん激カワ！おっはよ～！！」


ひなちゃんが今日も元気に現れた。

両手に紙袋を持って。


「はいっ！私の力作～っ！！お二人にどーぞっ！！」

ひなちゃんが差し出したのは、昨日作ったクッキー……じゃ、ない？


「いやぁ、頑張ったんだよ！？あれから家でさぁ、また作ったワケ！！

作りすぎてこんな感じ」


両手の紙袋をブンブン振っているから、そういう事ね。

でもひなちゃんが…って考えたら私は今日、すごいものを見ているのかもしれない。

ちょっといびつな形のクッキーだけど、それが頑張った証って感じ。

そう思ったら、なんか感動、、、


「ひなすごいじゃぁん！

でもあたしには昨日みんなで作ったやつちょーだいっ！

おなか壊しそうでやだしぃ！！」


遥加ちゃんは会話を聞いていたのかサラリと拒否してた、、、


「あぁん？遥加も私の手作りに決まってるだろ！」


そう言って遥加ちゃんの手に3つの袋を押し付けていたけど、遥加ちゃんは突き返したりはしなかった。

遥加ちゃんの言葉も冗談なんだって、私もめぐちゃんもわかっていたから笑ってた。


今日は朝からいつもより騒がしくて楽しいね。