立花家へようこそ！

14.女の戦い？

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放課後になるまで、ずっとソワソワしてた。

だって白井くん、に、渡せていなかったから。


まぁね、クラスを見ていたら普通に男子にチョコを渡してる女子、たくさんいたよ？


でもね、私が……私が男子に渡すって……悪目立ちするの確定でしょ？


でも、白井くんに言われたし、、、って考えたらもう放課後。



「じゃあ部活だからまた明日ねぇ！」

遥加ちゃんは部活。


「じゃあまたねーっ！」

ひなちゃんは隣のクラスの友達とカラオケに行くらしい。



私ひとりになったし帰るか、帰らないか。


白井くん、は、友達と談笑してるしなぁ、、、

どうしよう……。


呼び出して渡すのも変だし、今渡しても目立っちゃうし、、、

あ、もう一人でいる時点で目立つかも？



ぐるぐると色々と考えてから、決めた。


よし、帰ろう。



そして、衛生的じゃないけど、下駄箱の中に入れよう。

入れてすぐにLINEしたらいいよね？


さすがに誰も人の下駄箱に入っているものを持っていったりはしないでしょう。



立ち上がってそっと教室を出て廊下を一人で歩いて

帰宅のピークを過ぎた校内はちょっと静か。


今年ははじめてバレンタインってイベントに参加(？)した気がするなぁ。

友達が多い人は大変なイベントだなって思ったバレンタイン。



下駄箱に着いて、白井くんの場所を確認。


スクバからクッキーを取り出して一応、割れていないかと袋をきれいに整えて。


あとは……下駄箱に入れたら、連絡。


入れたら……


「城山さん、俺の下駄箱に何か用？」


入れようとした瞬間、後ろから声が聞こえて振り向いたら白井くん。

さっきまで教室で友達と話してなかった……っけ？


すごい気まずさに、思わず手に持っていたクッキーを勢いよく後ろに隠した。