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第十二話
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水魔法使いと弓士が落とし、ロック鳥が起きるまでに集団で左翼を叩く戦略を3回成功させることができた。だんだんとロック鳥の左翼にも傷が目立ってきてパーティ内に倒す希望が見えてくる。
しかしロック鳥もやられるばかりではなかった。水魔法使いのスキルを巧みに避けながら旋回していたロック鳥が突然4人に突っ込んでいく。急な行動に驚く4人だが反応して全員一斉に避けられた。魔法使いの男は1人だけ足が遅いので仲間の闘士の女に引っ張られて助けられた。しかしあまりの衝撃で皆吹き飛ばされ転倒しちりじりになった。
皆が起きる前にロック鳥が上空に浮かぶと、間髪入れずに切り返して再度突撃した。素早く避けられない魔法使いに向かって一直線に降下する。狙うなら魔法使いだと直感的に理解していたのだ。それに気付いた女闘士が叫ぶ。
「ディメト、危ない!」
避けられないと悟った魔法使いは立ちながら咄嗟に杖を構えて起死回生の呪文を唱える。
「ペニカシア・ワンダーキャノン!」
するとロック鳥の左側から6メートル程の水の球が前触れもなく唐突に現れ、高速で射出されたそれは翼にクリーンヒットした。激しい水の衝突音が辺りに鳴り響く。
しかしロック鳥は自身の耐久力でギリギリ怯むことなく軌道を変えずディメトに接近した。ディメトがギリギリで横に回避して直撃は避けられたものの衝撃で気絶してしまう。
広がる土煙の中から真上に飛び出したロック鳥は上空数十メートルに浮上し「ギアオオオオオ!!!」と爆音で叫んだ。
周りの3人が耳を抑えているとすぐさま降下し、ディメトの腹を嘴で挟んで捕らえるとすぐさま上空に浮上した。
「ど、どうするの!?ディメトが!」
「安心しろ。すぐに助けられる。」
リーダーの弓士がしゃがみ込むと矢を弓に素早くセットしロック鳥に照準を合わせた。
「ディメトに被害が出ない矢にしろよ!」
「分かっている。ジェイクは落ちてきたディメトを受け止めてくれ。」
「ああ!」
ジェイクと呼ばれた男は両手剣を背中の鞘にしまうとダッシュでロック鳥の方向に進む。リーダーがタイミングを読み「氷矢!」と言うと矢を離した。
ロック鳥は上嘴を上げ、舌を器用に動かし上嘴の先端をディメトの腹に向ける。このまま嘴を閉じて腹を貫いてトドメを指す気だ。
その時、左翼に矢がヒットする。羽根に当たっただけで突き刺さりはしなかったがディメトの魔法で濡れていたため左翼全体が凍った。
「よっしゃあ!」と女闘士が言う。
左翼の自由奪われた驚きでロック鳥はディメトを離す。上空から落下するディメトをジェイクがダッシュしながら飛び上がってキャッチに成功した。
ジェイクが着地すると「どうだオラァ!」とロック鳥の方を向いた。
同じように落ちたロック鳥は地面に衝突した時の大ダメージで「ギョアアッ!」と叫ぶが、持ち前の耐久力のおかげで倒れることなくよろめきながら立ち上がろうとする。左翼の氷矢は本体の肉に突き刺さっていないため落下している時に効果時間が切れてしまった。
その戦闘を遠くで見ていたマオはロック鳥が飛んだり落ちたり叫んだりして何が起こっているか分からない様子だった。
「ど、どうなったの!?」
「分からなかったんですか?」
「逆になんで分かるの・・・。」
視力上昇魔法をかけていたラルズが状況を説明し始めた。
「今は殺されそうになった魔法使いを剣士がなんとか助けた状況ですね。魔法使いは気絶しちゃってます。」
「何それ!大変じゃんか!」
「しかもあの鳥さんざんダメージ喰らってるのにまだ動くつもりだ。もうすぐで倒れそうだけど。」
「じゃあ大丈夫ってこと?」
「いや、このまま近くの剣士を襲うでしょうね。多分。」
マオはロック鳥の学習を思い出した。ロック鳥は頭が良い上に深い恨みを持つ。普通の鳥モンスターは倒されそう飛び立って逃げるはずだが、ラルズの言う状況が本当なら、ボコボコにされた恨みから魔法使いと剣士の2人を殺してから逃げる気なのだろう。
「た、大変だ!早く助けないと!」
慌てて走り出すマオの肩をラルズが手で止めた。
「だからどうやって助けるんですか?勝手に行かないでくださいよ。」
眉間にシワを寄せたマオがラルズの手を振り払っていつもの反抗的な目を向けた。
「ふん!なんだよ!ラルズだけは信じてたのに!協力しちゃいけない決まりなんか守ってさあ!人が死にそうなんだよ!?」
「助けられないだろって言ってんですよ。このまま死体を一個増やしたいんですか?」
「でも・・・!ラルズって昨日、僕の言うこと断れないって言ってたじゃないか!嘘だったの!?」
ラルズがマオの頭に手をそっと置いた。
「本当ですよ。だからマオ様は大人しくしててください。俺が行くから。」
「な、何言ってんだよ!?さっき出来ないって・・・。」
「一言も言ってないですよ。」
ラルズがニヤリと笑うと、頭に手を置かれてある感覚と共に姿が消えた。木の近くには戸惑うマオだけが残された。
そのことが起こった少し前、なんとか立ち上がったロック鳥が近くにいたディメトを背負ったジェイクを殺意を持った目で睨む。その時に遠くで見ていたラルズに(剣士が襲われるな。)という考えがよぎった。
「おいおいおいおい!」とうろたえたまま素早く走り出すジェイク。
ロック鳥に睨みつけられたジェイクはディメトを背負ったまま全力で逃げるが、ロック鳥もフラフラながら確かな足取りで走ってきた。ジェイクの足も速いのだがロック鳥もかなり速く、さらにディメトを背負っていたこともありすぐさま追いつかれてしまった。ロック鳥の攻撃射程内に入ると嘴を開く。
すると後ろから矢が5本飛んできて、矢が全てロック鳥に当たると爆発した。そのおかげでロック鳥は攻撃できず、さらに一瞬怯んだためジェイクは距離をとることが出来た。爆煙が晴れた時ロック鳥は弓士を睨んでいた。
「私も行く!」と女闘士が戦闘態勢に入るが、リーダーの男が弓を引きながら制止した。
「お前は行くな!巻き込まれる!」
「じゃあどうすんのよ!?ジェイクとディメトが死んじゃうよ!?」
「あいつらが引き付けてる間に俺が倒す!それしかない!五本の矢!」
すると弓にセットされた弓の周囲に魔力のオーラが発生する。
「爆弾矢!」
弓から矢を発射すると矢の周りの魔力のオーラは4本の矢の形になり、元の矢と同じ動きで飛んでいく。
五本の矢はクイバー系の中級魔法で魔力により矢を増やすのだが、クイバー系は増えた全ての矢が同じ対象にヒットしないと当たった矢も含めて全ての矢がすり抜けてしまう。元の矢も当たらないことになってしまうデメリットがある。だから敵が巨体で今のような特に当てやすい状況に使う魔法となる。魔法の矢は性質や効果をコピーするので集中砲火する時にうってつけで、ロック鳥を落として一斉に攻撃する作戦の要となるスキルだ。
リーダーの男は素早く4連続で弓矢を使った。放たれた総数20本の矢は全て当たり、20回の爆発をモロに当てることができた。ロック鳥は叫び声を上げながら巨大な爆煙に包まれる。
こういう事ができるため弓士は大型の一体の魔物に強いと言われている。
「すごい・・・。た、倒したの!?」
「・・・生きているな。」
「嘘でしょ!?」
「頭がいいな。咄嗟に左翼を隠した。傷の深い左翼に攻撃を当てていれば倒していたが・・・。」
ジェイクは大きな爆煙の前で「やったか・・・?」と油断し立ち止まっていた。すると遠くから「逃げて!」と女の声がした。しかし声が聞こえてから逃げようとしてももう遅く、爆煙の中から嘴を広げたロック鳥が接近してきた。
「うわああああああっ!!!」
その時、ロック鳥の顔のすぐ横の宙にラルズがパッと現れて、大きな顔に攻撃力上昇魔法が5000回乗ったパンチを喰らわせた。ロック鳥の顔は原形を留めることなく、その巨体は数十メートル先の草原に吹き飛んでいった。急速で爆煙の中から飛び出した巨大な白い塊に弓士と闘士は驚いた。
爆煙が晴れた時に2人が見たのは、平然と立つラルズと唖然として腰を抜かすジェイクだった。
弓士の男がラルズに頭を下げる。
「本当にありがとう。ロック鳥があれだけ頭がいいとは思わず油断していた。」
そしてパーティメンバーの自己紹介を始める。
「俺はポガトマン。この闘士の女はオーマスで、気絶してる魔法使いはディメト。それを背負っているのがジェイクだ。」
「俺はラルズ。よろしく。」
「よろしく~。ありがとね、ラルズ!」
「この恩は忘れない。大事なパーティメンバー2人をを失わずに済んだ。」
「いいよ別に。あと、このことはナイショで。」
ポガトマンは少し悩んだ。ラルズの功績は評価されるべきという思いがあったからだ。
「・・・秘密にしておこう。規約違反だからな。」
「ラルズ、お前冒険者やってんのか?」
「ああ。まあソロだけど。」
「だったらよ、俺達のパーティに入らねえか?お前くらい強いなら大歓迎だぜ!」
ジェイクの提案を聞いてラルズは頭を悩ませたが結局断ることにした。
「悪いな。俺ガンガルディアに住んでるし、なんだかんだ1人で間に合ってるからな。」
それを聞いたジェイクは悔しそうな表情をする。
「ちぇっ!そうかよ!・・・だが俺達なんて足手まといになりそうだなァ。」
「ロック鳥を一撃で仕留めるラルズだ。ロック鳥に苦戦する俺達なんて不要だろう。」
「いやそうは言ってなくない?」とラルズが戸惑った。
すると奥からマオが走ってきた。マオは心配からなのか慌てた様子で息絶え絶えだった。
「ラルズーーーー!」
その必死の声でラルズがマオのことに気付いた。
「ちょ!大人しくしとけって言ったのに!」
「大じょ・・・うわあっ!」
マオは疲れから石に躓いて転んでしまった。膝を擦りむいてしまったマオが起き上がると、転んだことでメガネと帽子が取れていたことに気付いた。
「あーーーーっ!お前!」
「やっぱりマオじゃん!」
とうとうポガトマンパーティにマオのことかバレてしまった。ラルズは顔を抑えて深いため息をついた。
ラルズはパーティにこれまでのことを説明した。そのうえでなんとか秘密にしてくれないか頼み込んだ。
「・・・いいだろう。ラルズには助けられた。俺達も助けないとな。」
「ほんと!?ありがとう!」
「お前達もいいよな?」
ポガトマンがそう言うとオーマスとジェイクは頷いた。
「よかったね~マオちゃん。」
「ちゃん付けはやめろ!前にも言ったよね!」
「あ~覚えててくれたんだ~!」
そう言いながらマオの頭を撫でると、顔を真っ赤にしたマオは「やめろ!」と手を払い除けた。
「ぶはははっ!照れんなよ!」
ジェイクの言葉に「そんなことない!」と突っぱねたマオ。
「落ち着いてくださいよマオ様。じゃあ俺もう行くから。じゃあな。」
「ああ。」
ラルズは自身に行動速度上昇魔法を5000回かける。
そしてマオを背中におぶると歩き出した。
「このまま街に戻んなきゃいけないのか・・・。やっぱり体力増加魔法は覚えとくべきだったな・・・。」
誰もが停止したかのようにゆっくりになり、時が止まったような世界をラルズはゆっくりと歩いていった。
マオは気付いたら自分の部屋のベッドにいた。膝の痛みが何故か抑えられていて、見ると応急処置がしてあった。
「痛くないですか?膝の傷。」
「うん。」
「これが見つかったら俺も報酬無しになるんですかね。」
「・・・ごめんなさい。」
「怒ってないですよ。」
「ラルズが大人しくしてって言ったのに、勝手に動いてバレちゃったんだよ?怒ってるでしょ・・・。」
珍しくシュンとするマオの横にラルズが座った。
「いやいや。やると思ってましたよ。マオ様優しいから。人は想定内のものにはあんまり怒らないらしいですよ?」
「何それ。」
マオの顔に少し笑顔が戻ったようだ。
翌日、昼食が終わった後のマオの自由時間は外には行けなかった。変装する道具のメガネが壊れたためだ。行けそうにないと伝えると、マオはわがままは言わずとても静かで最初会った時と想像がつかない程だった。
2人が部屋で駄弁りながら過ごしていると、部屋の中に執事が入ってきた。どうやらハンコを押す時間らしい。しかし何故かゼミザトの伝言でマオも来るように言われ、マオは不思議ながらもラルズと一緒に執事について行った。ゼミザトは忙しい身でありながら自分でハンコを押すのかとラルズは執事に聞くがそうでは無いと言われた。しかし、執事が案内したのはゼミザトのいる職務室だった。
「ゼミザト様から直々にお話があります。ゼミザト様の命令によりラルズ様が扉をお空けください。」
そう聞かれた2人はなんの話をするのか理解した。マオが苦そうな表情でラルズの顔を見ると、ラルズは少し微笑み返してから扉を開けた。
部屋の中にはゼミザトが怒った様子で座っていた。とても怒り心頭な状態なのは目に見えている。マオも見た事がない父親の姿だった。
「貴様!契約を無視しマオを外に連れ出すとは!」
「すいません・・・。」
実は昨日ポガトマンパーティが夜に酒場で酒を飲んだ時にオーマスがポロッとラルズと会った話をしてしまった。助けられちゃったという話でマオのことは話してないのだが、話した相手がこの街でラルズが最初に会った冒険者パーティだった。
その冒険者パーティは翌日バーダサルト家に報告した。バーダサルト家は半信半疑ながらも一応聞き込み調査をしてみると、マオとラルズの目撃情報が相次いだので判明してしまったのだ。
「ガンガルドの冒険者ギルドにも伝えてギルドから除名させ、そしてこの国の冒険者ギルドに二度と加入できない処分をさせてもらうぞ!」
「・・・まあ、そうなるよなー・・・。」とラルズは諦めたようにボソッと呟いた。
「待ってよ!」
横にいたマオが言う。2人がマオの方を見た。
「ラルズはちゃんとやってくれたんだよ!?ちゃんと稽古したし遊んでくれたんだ!それなのにひどいよ!」
「マオは黙っていなさい!」
「お父様・・・!」
諦めの悪いマオにラルズが優しく言った。
「マオ様、俺がマオ様を外に出したのが悪いんです。こうなるのは当たり前のことですよ。」
向けられた優しさに辛くなるマオ。しばらく思い詰めた後胸に手を置き1歩前に出た。
「ぼっ・・・僕が悪いんだよ!」
その言葉を聞いてゼミザトが驚いた目を向ける。
「僕が外に行きたいって言ったのが悪いんだ!ラルズは僕のわがままに付き合っただけで・・・!だから・・・!」
ゼミザトは厳しい面持ちで見ている。
「責任なら僕がもっと言うこと聞く!わがまま言わないから!ラルズに何かするのはやめてよ!」
「マオ・・・。」
ゼミザトが席を立ち上がって、マオに近寄り抱きしめる。
「いつもわがままばかりだったのに、人のためにそこまで言える子になるとは・・・!親としてここまで嬉しいことは無いぞ!」
「お、お父様!なに!?」とマオは困惑する。しかし隠しているが嬉しそうだ。マオが手を広げて抱きしめ返す。
数秒抱きしめていたゼミザトが顔を上げてラルズに聞く。
「君が外に連れていったおかげなのか?」
「いや別にそういう訳じゃ・・・。」
「であれば君はただ外に連れ出しただけになる。処分の取り消しは無しだな。」
「やっぱ俺のおかげです!」
ラルズが勢いよくそう言うとゼミザトが立ち上がった。
「よし。ハンコを押そう。君のクエストは達成だ。」
「マジで!?いやー俺のおかげですね!ありがとうございます!」
「ラルズ・・・。」と手のひら返しに引いたマオ。
その後、無事にハンコを押されたクエスト用紙を受け取ると、すぐマオに別れの言葉を言って部屋を後にした。親子水入らずの場所に自分はいらないだろうと思ったからだ。ちゃんとした別れを言えないのは残念だが仕方がない。稽古の前の自由時間でクエストの時間は終わり、使用人室にラルズの今日の晩飯は無い。
部屋から出たラルズに執事が声をかけた。
「マオ様をよく良い子にさせられましたね。」
「してないよ。元々良い子だ。」
「左様でございますか。」
執事に城の門まで案内されてバーダサルト城を後にする。しかし、ひとつ重要なことを忘れていた。
帰りの移動用の前金まで使い切ってしまったことを思い出したのは馬車に到着した時だった。
しかしロック鳥もやられるばかりではなかった。水魔法使いのスキルを巧みに避けながら旋回していたロック鳥が突然4人に突っ込んでいく。急な行動に驚く4人だが反応して全員一斉に避けられた。魔法使いの男は1人だけ足が遅いので仲間の闘士の女に引っ張られて助けられた。しかしあまりの衝撃で皆吹き飛ばされ転倒しちりじりになった。
皆が起きる前にロック鳥が上空に浮かぶと、間髪入れずに切り返して再度突撃した。素早く避けられない魔法使いに向かって一直線に降下する。狙うなら魔法使いだと直感的に理解していたのだ。それに気付いた女闘士が叫ぶ。
「ディメト、危ない!」
避けられないと悟った魔法使いは立ちながら咄嗟に杖を構えて起死回生の呪文を唱える。
「ペニカシア・ワンダーキャノン!」
するとロック鳥の左側から6メートル程の水の球が前触れもなく唐突に現れ、高速で射出されたそれは翼にクリーンヒットした。激しい水の衝突音が辺りに鳴り響く。
しかしロック鳥は自身の耐久力でギリギリ怯むことなく軌道を変えずディメトに接近した。ディメトがギリギリで横に回避して直撃は避けられたものの衝撃で気絶してしまう。
広がる土煙の中から真上に飛び出したロック鳥は上空数十メートルに浮上し「ギアオオオオオ!!!」と爆音で叫んだ。
周りの3人が耳を抑えているとすぐさま降下し、ディメトの腹を嘴で挟んで捕らえるとすぐさま上空に浮上した。
「ど、どうするの!?ディメトが!」
「安心しろ。すぐに助けられる。」
リーダーの弓士がしゃがみ込むと矢を弓に素早くセットしロック鳥に照準を合わせた。
「ディメトに被害が出ない矢にしろよ!」
「分かっている。ジェイクは落ちてきたディメトを受け止めてくれ。」
「ああ!」
ジェイクと呼ばれた男は両手剣を背中の鞘にしまうとダッシュでロック鳥の方向に進む。リーダーがタイミングを読み「氷矢!」と言うと矢を離した。
ロック鳥は上嘴を上げ、舌を器用に動かし上嘴の先端をディメトの腹に向ける。このまま嘴を閉じて腹を貫いてトドメを指す気だ。
その時、左翼に矢がヒットする。羽根に当たっただけで突き刺さりはしなかったがディメトの魔法で濡れていたため左翼全体が凍った。
「よっしゃあ!」と女闘士が言う。
左翼の自由奪われた驚きでロック鳥はディメトを離す。上空から落下するディメトをジェイクがダッシュしながら飛び上がってキャッチに成功した。
ジェイクが着地すると「どうだオラァ!」とロック鳥の方を向いた。
同じように落ちたロック鳥は地面に衝突した時の大ダメージで「ギョアアッ!」と叫ぶが、持ち前の耐久力のおかげで倒れることなくよろめきながら立ち上がろうとする。左翼の氷矢は本体の肉に突き刺さっていないため落下している時に効果時間が切れてしまった。
その戦闘を遠くで見ていたマオはロック鳥が飛んだり落ちたり叫んだりして何が起こっているか分からない様子だった。
「ど、どうなったの!?」
「分からなかったんですか?」
「逆になんで分かるの・・・。」
視力上昇魔法をかけていたラルズが状況を説明し始めた。
「今は殺されそうになった魔法使いを剣士がなんとか助けた状況ですね。魔法使いは気絶しちゃってます。」
「何それ!大変じゃんか!」
「しかもあの鳥さんざんダメージ喰らってるのにまだ動くつもりだ。もうすぐで倒れそうだけど。」
「じゃあ大丈夫ってこと?」
「いや、このまま近くの剣士を襲うでしょうね。多分。」
マオはロック鳥の学習を思い出した。ロック鳥は頭が良い上に深い恨みを持つ。普通の鳥モンスターは倒されそう飛び立って逃げるはずだが、ラルズの言う状況が本当なら、ボコボコにされた恨みから魔法使いと剣士の2人を殺してから逃げる気なのだろう。
「た、大変だ!早く助けないと!」
慌てて走り出すマオの肩をラルズが手で止めた。
「だからどうやって助けるんですか?勝手に行かないでくださいよ。」
眉間にシワを寄せたマオがラルズの手を振り払っていつもの反抗的な目を向けた。
「ふん!なんだよ!ラルズだけは信じてたのに!協力しちゃいけない決まりなんか守ってさあ!人が死にそうなんだよ!?」
「助けられないだろって言ってんですよ。このまま死体を一個増やしたいんですか?」
「でも・・・!ラルズって昨日、僕の言うこと断れないって言ってたじゃないか!嘘だったの!?」
ラルズがマオの頭に手をそっと置いた。
「本当ですよ。だからマオ様は大人しくしててください。俺が行くから。」
「な、何言ってんだよ!?さっき出来ないって・・・。」
「一言も言ってないですよ。」
ラルズがニヤリと笑うと、頭に手を置かれてある感覚と共に姿が消えた。木の近くには戸惑うマオだけが残された。
そのことが起こった少し前、なんとか立ち上がったロック鳥が近くにいたディメトを背負ったジェイクを殺意を持った目で睨む。その時に遠くで見ていたラルズに(剣士が襲われるな。)という考えがよぎった。
「おいおいおいおい!」とうろたえたまま素早く走り出すジェイク。
ロック鳥に睨みつけられたジェイクはディメトを背負ったまま全力で逃げるが、ロック鳥もフラフラながら確かな足取りで走ってきた。ジェイクの足も速いのだがロック鳥もかなり速く、さらにディメトを背負っていたこともありすぐさま追いつかれてしまった。ロック鳥の攻撃射程内に入ると嘴を開く。
すると後ろから矢が5本飛んできて、矢が全てロック鳥に当たると爆発した。そのおかげでロック鳥は攻撃できず、さらに一瞬怯んだためジェイクは距離をとることが出来た。爆煙が晴れた時ロック鳥は弓士を睨んでいた。
「私も行く!」と女闘士が戦闘態勢に入るが、リーダーの男が弓を引きながら制止した。
「お前は行くな!巻き込まれる!」
「じゃあどうすんのよ!?ジェイクとディメトが死んじゃうよ!?」
「あいつらが引き付けてる間に俺が倒す!それしかない!五本の矢!」
すると弓にセットされた弓の周囲に魔力のオーラが発生する。
「爆弾矢!」
弓から矢を発射すると矢の周りの魔力のオーラは4本の矢の形になり、元の矢と同じ動きで飛んでいく。
五本の矢はクイバー系の中級魔法で魔力により矢を増やすのだが、クイバー系は増えた全ての矢が同じ対象にヒットしないと当たった矢も含めて全ての矢がすり抜けてしまう。元の矢も当たらないことになってしまうデメリットがある。だから敵が巨体で今のような特に当てやすい状況に使う魔法となる。魔法の矢は性質や効果をコピーするので集中砲火する時にうってつけで、ロック鳥を落として一斉に攻撃する作戦の要となるスキルだ。
リーダーの男は素早く4連続で弓矢を使った。放たれた総数20本の矢は全て当たり、20回の爆発をモロに当てることができた。ロック鳥は叫び声を上げながら巨大な爆煙に包まれる。
こういう事ができるため弓士は大型の一体の魔物に強いと言われている。
「すごい・・・。た、倒したの!?」
「・・・生きているな。」
「嘘でしょ!?」
「頭がいいな。咄嗟に左翼を隠した。傷の深い左翼に攻撃を当てていれば倒していたが・・・。」
ジェイクは大きな爆煙の前で「やったか・・・?」と油断し立ち止まっていた。すると遠くから「逃げて!」と女の声がした。しかし声が聞こえてから逃げようとしてももう遅く、爆煙の中から嘴を広げたロック鳥が接近してきた。
「うわああああああっ!!!」
その時、ロック鳥の顔のすぐ横の宙にラルズがパッと現れて、大きな顔に攻撃力上昇魔法が5000回乗ったパンチを喰らわせた。ロック鳥の顔は原形を留めることなく、その巨体は数十メートル先の草原に吹き飛んでいった。急速で爆煙の中から飛び出した巨大な白い塊に弓士と闘士は驚いた。
爆煙が晴れた時に2人が見たのは、平然と立つラルズと唖然として腰を抜かすジェイクだった。
弓士の男がラルズに頭を下げる。
「本当にありがとう。ロック鳥があれだけ頭がいいとは思わず油断していた。」
そしてパーティメンバーの自己紹介を始める。
「俺はポガトマン。この闘士の女はオーマスで、気絶してる魔法使いはディメト。それを背負っているのがジェイクだ。」
「俺はラルズ。よろしく。」
「よろしく~。ありがとね、ラルズ!」
「この恩は忘れない。大事なパーティメンバー2人をを失わずに済んだ。」
「いいよ別に。あと、このことはナイショで。」
ポガトマンは少し悩んだ。ラルズの功績は評価されるべきという思いがあったからだ。
「・・・秘密にしておこう。規約違反だからな。」
「ラルズ、お前冒険者やってんのか?」
「ああ。まあソロだけど。」
「だったらよ、俺達のパーティに入らねえか?お前くらい強いなら大歓迎だぜ!」
ジェイクの提案を聞いてラルズは頭を悩ませたが結局断ることにした。
「悪いな。俺ガンガルディアに住んでるし、なんだかんだ1人で間に合ってるからな。」
それを聞いたジェイクは悔しそうな表情をする。
「ちぇっ!そうかよ!・・・だが俺達なんて足手まといになりそうだなァ。」
「ロック鳥を一撃で仕留めるラルズだ。ロック鳥に苦戦する俺達なんて不要だろう。」
「いやそうは言ってなくない?」とラルズが戸惑った。
すると奥からマオが走ってきた。マオは心配からなのか慌てた様子で息絶え絶えだった。
「ラルズーーーー!」
その必死の声でラルズがマオのことに気付いた。
「ちょ!大人しくしとけって言ったのに!」
「大じょ・・・うわあっ!」
マオは疲れから石に躓いて転んでしまった。膝を擦りむいてしまったマオが起き上がると、転んだことでメガネと帽子が取れていたことに気付いた。
「あーーーーっ!お前!」
「やっぱりマオじゃん!」
とうとうポガトマンパーティにマオのことかバレてしまった。ラルズは顔を抑えて深いため息をついた。
ラルズはパーティにこれまでのことを説明した。そのうえでなんとか秘密にしてくれないか頼み込んだ。
「・・・いいだろう。ラルズには助けられた。俺達も助けないとな。」
「ほんと!?ありがとう!」
「お前達もいいよな?」
ポガトマンがそう言うとオーマスとジェイクは頷いた。
「よかったね~マオちゃん。」
「ちゃん付けはやめろ!前にも言ったよね!」
「あ~覚えててくれたんだ~!」
そう言いながらマオの頭を撫でると、顔を真っ赤にしたマオは「やめろ!」と手を払い除けた。
「ぶはははっ!照れんなよ!」
ジェイクの言葉に「そんなことない!」と突っぱねたマオ。
「落ち着いてくださいよマオ様。じゃあ俺もう行くから。じゃあな。」
「ああ。」
ラルズは自身に行動速度上昇魔法を5000回かける。
そしてマオを背中におぶると歩き出した。
「このまま街に戻んなきゃいけないのか・・・。やっぱり体力増加魔法は覚えとくべきだったな・・・。」
誰もが停止したかのようにゆっくりになり、時が止まったような世界をラルズはゆっくりと歩いていった。
マオは気付いたら自分の部屋のベッドにいた。膝の痛みが何故か抑えられていて、見ると応急処置がしてあった。
「痛くないですか?膝の傷。」
「うん。」
「これが見つかったら俺も報酬無しになるんですかね。」
「・・・ごめんなさい。」
「怒ってないですよ。」
「ラルズが大人しくしてって言ったのに、勝手に動いてバレちゃったんだよ?怒ってるでしょ・・・。」
珍しくシュンとするマオの横にラルズが座った。
「いやいや。やると思ってましたよ。マオ様優しいから。人は想定内のものにはあんまり怒らないらしいですよ?」
「何それ。」
マオの顔に少し笑顔が戻ったようだ。
翌日、昼食が終わった後のマオの自由時間は外には行けなかった。変装する道具のメガネが壊れたためだ。行けそうにないと伝えると、マオはわがままは言わずとても静かで最初会った時と想像がつかない程だった。
2人が部屋で駄弁りながら過ごしていると、部屋の中に執事が入ってきた。どうやらハンコを押す時間らしい。しかし何故かゼミザトの伝言でマオも来るように言われ、マオは不思議ながらもラルズと一緒に執事について行った。ゼミザトは忙しい身でありながら自分でハンコを押すのかとラルズは執事に聞くがそうでは無いと言われた。しかし、執事が案内したのはゼミザトのいる職務室だった。
「ゼミザト様から直々にお話があります。ゼミザト様の命令によりラルズ様が扉をお空けください。」
そう聞かれた2人はなんの話をするのか理解した。マオが苦そうな表情でラルズの顔を見ると、ラルズは少し微笑み返してから扉を開けた。
部屋の中にはゼミザトが怒った様子で座っていた。とても怒り心頭な状態なのは目に見えている。マオも見た事がない父親の姿だった。
「貴様!契約を無視しマオを外に連れ出すとは!」
「すいません・・・。」
実は昨日ポガトマンパーティが夜に酒場で酒を飲んだ時にオーマスがポロッとラルズと会った話をしてしまった。助けられちゃったという話でマオのことは話してないのだが、話した相手がこの街でラルズが最初に会った冒険者パーティだった。
その冒険者パーティは翌日バーダサルト家に報告した。バーダサルト家は半信半疑ながらも一応聞き込み調査をしてみると、マオとラルズの目撃情報が相次いだので判明してしまったのだ。
「ガンガルドの冒険者ギルドにも伝えてギルドから除名させ、そしてこの国の冒険者ギルドに二度と加入できない処分をさせてもらうぞ!」
「・・・まあ、そうなるよなー・・・。」とラルズは諦めたようにボソッと呟いた。
「待ってよ!」
横にいたマオが言う。2人がマオの方を見た。
「ラルズはちゃんとやってくれたんだよ!?ちゃんと稽古したし遊んでくれたんだ!それなのにひどいよ!」
「マオは黙っていなさい!」
「お父様・・・!」
諦めの悪いマオにラルズが優しく言った。
「マオ様、俺がマオ様を外に出したのが悪いんです。こうなるのは当たり前のことですよ。」
向けられた優しさに辛くなるマオ。しばらく思い詰めた後胸に手を置き1歩前に出た。
「ぼっ・・・僕が悪いんだよ!」
その言葉を聞いてゼミザトが驚いた目を向ける。
「僕が外に行きたいって言ったのが悪いんだ!ラルズは僕のわがままに付き合っただけで・・・!だから・・・!」
ゼミザトは厳しい面持ちで見ている。
「責任なら僕がもっと言うこと聞く!わがまま言わないから!ラルズに何かするのはやめてよ!」
「マオ・・・。」
ゼミザトが席を立ち上がって、マオに近寄り抱きしめる。
「いつもわがままばかりだったのに、人のためにそこまで言える子になるとは・・・!親としてここまで嬉しいことは無いぞ!」
「お、お父様!なに!?」とマオは困惑する。しかし隠しているが嬉しそうだ。マオが手を広げて抱きしめ返す。
数秒抱きしめていたゼミザトが顔を上げてラルズに聞く。
「君が外に連れていったおかげなのか?」
「いや別にそういう訳じゃ・・・。」
「であれば君はただ外に連れ出しただけになる。処分の取り消しは無しだな。」
「やっぱ俺のおかげです!」
ラルズが勢いよくそう言うとゼミザトが立ち上がった。
「よし。ハンコを押そう。君のクエストは達成だ。」
「マジで!?いやー俺のおかげですね!ありがとうございます!」
「ラルズ・・・。」と手のひら返しに引いたマオ。
その後、無事にハンコを押されたクエスト用紙を受け取ると、すぐマオに別れの言葉を言って部屋を後にした。親子水入らずの場所に自分はいらないだろうと思ったからだ。ちゃんとした別れを言えないのは残念だが仕方がない。稽古の前の自由時間でクエストの時間は終わり、使用人室にラルズの今日の晩飯は無い。
部屋から出たラルズに執事が声をかけた。
「マオ様をよく良い子にさせられましたね。」
「してないよ。元々良い子だ。」
「左様でございますか。」
執事に城の門まで案内されてバーダサルト城を後にする。しかし、ひとつ重要なことを忘れていた。
帰りの移動用の前金まで使い切ってしまったことを思い出したのは馬車に到着した時だった。
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