6 / 19
えっ、狼ぃーーー!!
しおりを挟む
文字が読めない宣言をした私だったけど、子犬は本当に天才犬だった。
子犬は、またしても私の周りをぐるぐる回った後に、地面に何かを書いていたのだ。
升目に一文字ずつ書かれたそれは、なんとなくあいうえお表のように見えたのだ。
「もしかして、文字を表にしたの? なんてね……?」
私がそう言うと、子犬は、「わふん!!」って、めっちゃ元気に鳴いていたのだ。
だから試しに、「あ」って、言ってみると、子犬は前足である文字を指していたのだ。
まさかと思って、「い」「う」「え」「お」って、ゆっくり言葉に出すと、子犬も四つの文字を指し示したのだ。
そのことから、この世界は元の世界と同じ五十音で文字が成り立っているようだった。
今まで、召喚された特典か何かで言葉が通じていると思っていたけど、同じ言葉を話していたみたいだったのだ。
日本語だけど、日本語ではない異世界の言葉……。ややこしいなぁ。
でも、それならこちらの字を覚えるのも楽そうだと、地面に書かれた文字を改めて見つめる……。
あぁぁーーー、ナニコレ、象形文字?
ぐにゃぐにゃの文字らしきもの……。
うん、子犬と意思疎通するために、私、がんばる! 私は、やればできる子! そうよ、これまで、好きなアニメの異世界語を翻訳したこともあったじゃないの!
以前、好きなアニメに出てきた文字を翻訳するのに夢中になったことがあったことを思いだした私は、やる気をだすのと同時に、離れ離れになった、推しのことを思い出して悲しくなった。
「あぁ~~ん。推しに会えない……。悲しい……」
でも、そんなこと言っている場合じゃないね。
うん。頑張ろう。頑張れ私、負けるな私!
そうだ、私は長女だから我慢できる! って、ひとりっ子なんだけどね!!
そんなことを考えつつも、象形文字にしか見えないこの世界の文字を覚えていった私は、とうとう子犬の名前を知ることができたのだ。
五十音を頭に入れた私に、子犬はゆっくりと地面の文字を指示していったのだ。
「シ・オ・ラ・ル・ト? シオラルト?」
私がそう言うと、子犬はぶんぶんと首を振って地面に何かを書き加えたのだ。
それが理解できなかった私は首を傾げる。
そんな私に、子犬は根気よくある文字とその何かを交互に指示したのだ。
そこで私は、二つの文字がよく似ていることに気が付いたのだ。
まさかと思って、私はそれを口に出してみたのだ。
「もしかして、濁点?」
私が自信無さ気にそう言うと、子犬は「わふ!!」って、返事をしたのだ。
「なるほど……。じゃぁ、これは……。ジとド?」
「わふ!!」
「おぉ~。てことは……。ジオラルド? 君の名前は、ジオラルドっていうのかな?」
「わふん!!」
おおぉ~。意思疎通できた。マジで感激よねこれ。
私が感動していると、ジオラルドは、再び地面を指していくのだ。
それを目で追って、声に出していく私。
「ぼ・く・い・ぬ・ち・が・う・お・お・か・み……。僕、犬違う、狼。えっ、狼ぃーーー!!」
私がそう読み上げると、当たりだとでも言う様に、ジオラルドは尻尾を振って決め顔で前足を上げるのだった。
子犬は、またしても私の周りをぐるぐる回った後に、地面に何かを書いていたのだ。
升目に一文字ずつ書かれたそれは、なんとなくあいうえお表のように見えたのだ。
「もしかして、文字を表にしたの? なんてね……?」
私がそう言うと、子犬は、「わふん!!」って、めっちゃ元気に鳴いていたのだ。
だから試しに、「あ」って、言ってみると、子犬は前足である文字を指していたのだ。
まさかと思って、「い」「う」「え」「お」って、ゆっくり言葉に出すと、子犬も四つの文字を指し示したのだ。
そのことから、この世界は元の世界と同じ五十音で文字が成り立っているようだった。
今まで、召喚された特典か何かで言葉が通じていると思っていたけど、同じ言葉を話していたみたいだったのだ。
日本語だけど、日本語ではない異世界の言葉……。ややこしいなぁ。
でも、それならこちらの字を覚えるのも楽そうだと、地面に書かれた文字を改めて見つめる……。
あぁぁーーー、ナニコレ、象形文字?
ぐにゃぐにゃの文字らしきもの……。
うん、子犬と意思疎通するために、私、がんばる! 私は、やればできる子! そうよ、これまで、好きなアニメの異世界語を翻訳したこともあったじゃないの!
以前、好きなアニメに出てきた文字を翻訳するのに夢中になったことがあったことを思いだした私は、やる気をだすのと同時に、離れ離れになった、推しのことを思い出して悲しくなった。
「あぁ~~ん。推しに会えない……。悲しい……」
でも、そんなこと言っている場合じゃないね。
うん。頑張ろう。頑張れ私、負けるな私!
そうだ、私は長女だから我慢できる! って、ひとりっ子なんだけどね!!
そんなことを考えつつも、象形文字にしか見えないこの世界の文字を覚えていった私は、とうとう子犬の名前を知ることができたのだ。
五十音を頭に入れた私に、子犬はゆっくりと地面の文字を指示していったのだ。
「シ・オ・ラ・ル・ト? シオラルト?」
私がそう言うと、子犬はぶんぶんと首を振って地面に何かを書き加えたのだ。
それが理解できなかった私は首を傾げる。
そんな私に、子犬は根気よくある文字とその何かを交互に指示したのだ。
そこで私は、二つの文字がよく似ていることに気が付いたのだ。
まさかと思って、私はそれを口に出してみたのだ。
「もしかして、濁点?」
私が自信無さ気にそう言うと、子犬は「わふ!!」って、返事をしたのだ。
「なるほど……。じゃぁ、これは……。ジとド?」
「わふ!!」
「おぉ~。てことは……。ジオラルド? 君の名前は、ジオラルドっていうのかな?」
「わふん!!」
おおぉ~。意思疎通できた。マジで感激よねこれ。
私が感動していると、ジオラルドは、再び地面を指していくのだ。
それを目で追って、声に出していく私。
「ぼ・く・い・ぬ・ち・が・う・お・お・か・み……。僕、犬違う、狼。えっ、狼ぃーーー!!」
私がそう読み上げると、当たりだとでも言う様に、ジオラルドは尻尾を振って決め顔で前足を上げるのだった。
10
あなたにおすすめの小説
こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果
てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。
とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。
「とりあえずブラッシングさせてくれません?」
毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。
そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。
※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。
異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~
ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。
しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。
やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。
そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。
そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。
これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。
ラム猫
恋愛
異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。
『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。
しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。
彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』
透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。
「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」
そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが!
突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!?
気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態!
けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で――
「なんて可憐な子なんだ……!」
……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!?
これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!?
ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆
なんか、異世界行ったら愛重めの溺愛してくる奴らに囲われた
いに。
恋愛
"佐久良 麗"
これが私の名前。
名前の"麗"(れい)は綺麗に真っ直ぐ育ちますようになんて思いでつけられた、、、らしい。
両親は他界
好きなものも特にない
将来の夢なんてない
好きな人なんてもっといない
本当になにも持っていない。
0(れい)な人間。
これを見越してつけたの?なんてそんなことは言わないがそれ程になにもない人生。
そんな人生だったはずだ。
「ここ、、どこ?」
瞬きをしただけ、ただそれだけで世界が変わってしまった。
_______________....
「レイ、何をしている早くいくぞ」
「れーいちゃん!僕が抱っこしてあげよっか?」
「いや、れいちゃんは俺と手を繋ぐんだもんねー?」
「、、茶番か。あ、おいそこの段差気をつけろ」
えっと……?
なんか気づいたら周り囲まれてるんですけどなにが起こったんだろう?
※ただ主人公が愛でられる物語です
※シリアスたまにあり
※周りめちゃ愛重い溺愛ルート確です
※ど素人作品です、温かい目で見てください
どうぞよろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる