錬金術師の恋

バナナマヨネーズ

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第二部

第63話 楽しい旅行計画3

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 心配事はなくなったので、後は実行するだけ。その前に二人に説明しないといけないわね。
 家に帰ると、二人はリビングにいたので早速旅行に行くことを話した。

「突然だけど、次の聖の日から旅行に行くから、二人も好きに過ごしてね」
「「……」」

 反応が無いわ。聞こえなかったのかしら?もう少し大きな声で言ってみよう。

「あれ?えっと、次の――」
「小春、聞こえてたから。それで、旅行って?」

 なんだ、聞こえていたのね。う~ん。なんで微妙な顔をしているの?まあいいわ。

「そうそう、ちょっと東の国まで気ままな一人旅をね」
「小春さん?海を越えた先にある他国に行くのをちょっととは言わないです」
「そうだ、それに危険だ」
「大丈夫。そのために飛行船を作ったから、行き来はむしろ安全」
「最近何かしていると思ったら」
「小春さん、そういうことではないです」

 あれ?思っていた反応と違う。私の想像だと、「飛行船があるなら安心だ。土産楽しみにしてるな」「飛行船があるなら安心ですね。行ってらっしゃい。楽しんで来て下さいね」と反応が帰ってくるはずだったのに。

「む~。ちょっと一ヶ月くらい東の国を満喫するだけだから。大丈夫です」
「一ヶ月をちょっととは言わないぞ。それにそんなにこの国を空けるのは……」
「僕も行きます!!駆も!」
「俺も本当は付いて行きたいが……、そんなにここを離れることはできない。しかし、小春から離れることも出来ない」
「駆?どうしたの?いつもなら小春さんが断っても無理やりついて行くのに」
「あのな、俺をなんだと思っているんだ!!」
「駆君が無理なら、タイガ君と二人で旅行でもいいかな」
「僕は大歓迎です」
「ダメだ。俺も行く。ただし、旅行は長くても二週間だ」
「え~。三人旅行も楽しいとは思うけど、どうして二週間だけなの?」
「一ヶ月でもいいと思いますよ?」
「ダメだ。ここは譲れない。これは、小春のために言っている」
「私?」
「ああ、今は理由は言えない」
「そのうち教えてくれるの?」
「世の中知らない方がいい事もある」
「それって教えてくれないってことよね」
「……」
「まあまあ、二人とも。とりあえず次の聖の日から二週間東の国に旅行ですね」

 駆君の反応がいまいちだったけど、結局三人で行くことに決まったわ。
 次の日の営業から、長期休暇の告知をしたら、何故かさらにお店が混んだのは納得いかない感じがした。
 もう、旅行を楽しむしかこの鬱憤を晴らす方法はないわね。

 何とか毎日の忙しさをやり過ごし、聖の日になったけど、みんな疲労困憊で一日休みを取ってから出発することにした。
 中でも、駆君が凄く疲れていて、目の下にクマまで出来ていた。
 心配になって、聞いてきたけど「何でもない」と言ってそこまで疲れている理由は教えてくれなかった。

 一日休みを取った後、飛行船に乗って出発しようと、庭に亜空間から飛行船を取り出して二人に見せると、微妙な顔をされた。

「飛行船?」
「なんだ、この謎の流線型をした物体は?未確認飛行物体か?」
「飛行船です!!UFOではありません!!」

 私は、これが飛行船だと言いきった。ちょっと見た目駆君の言う通りUFO感はあるけど、断じて違います!!
 二人に中に入るように扉を開いて促した。
 入口はちょっと狭いけど、中は亜空間に繋げているので凄く広い作りになっている。
 中に入るなり、駆君がボソッと言った。

「なんか、国民的アニメで自称ネコ型ロボットがこんな道具出していた覚えがあるようなないような。ハルエモン……、いや何でもない」

 二人にソファーに座ってもらってから、私は舵の前に立って船の操縦もとい、浮くこと、スピード、高度、進路をイメージしてから、「出発進行!」と移動を開始した。
 実際には舵を操舵する必要はないので、これはそれっぽい恰好をしたかっただけなのでたいして意味は無かったりする。

 駆君は元の世界で飛行機を知っているから問題なさそうだけど、タイガ君は大丈夫かしら?
 そう思って、タイガ君を見てみると大丈夫みたい。
 窓から外の景色を「凄い!早い!高い!!」と言って張りつきながら楽しんでいた。

 ある意味自動操縦な飛行船なので、私もソファーに座って二人に乗り心地を聞いてみた。

「乗り心地はどうかな?」
「なかなかだな」
「小春さん!凄いです!楽しいです」
「それは良かった、おそらく夕方くらいには東の国に着くと思うからそれまでのんびりしていて」
「分かった」
「はい。僕は滅多に見ることが出来ない景色を存分に楽しみます!!」

 思いの外タイガ君が喜んでくれたみたいで、三人での旅行になって良かったかなと思ったのだった。

 思い思いに過ごしてると、タイガ君が窓の外を指さし、「東の国が見えてきましたよ!」と言ったので、窓の外を見てみると確かに、前方にそれらしい島が見えてきた。
 そこで私は重大なミスを犯したことに気が付いてしまった。
 ええ、重大なミスに……。

「二人とも、どうしようこのままじゃ東の国に入れないよ……」
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