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第二部
第64話 楽しい旅行計画 ※駆視点
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カフェ営業を始めてから、駆達三人の生活は忙しいものとなっていた。
特に、駆は今まで二人に内緒にしていた活動もあったが、体力に物を言わせて乗り切っていた。
そんなある日、小春が思いもよらないことを言いだした。
「突然だけど、次の聖の日から旅行に行くから、二人も好きに過ごしてね」
突然のことに返事が遅れた。
「あれ?えっと、次の――」
「小春、聞こえてたから。それで、旅行って?」
返事が遅れたことで、小春が再度言いなおそうとしたのを駆は聞こえていたからと、内容を詳しく聞く。
その内容は、海を渡った先にある他国への旅行だった。
駆は二人には黙っていたが、カフェ営業をする前は、小春の依頼に答える他にも周囲には隠れて、魔の森で魔物の討伐を積極的におこなっていた。
さらに、小春が【幸福のワイン】を作ってからは、こっそり持ち出してあることに使用していた。
小春について行った場合、今まで行っていた魔物の討伐などが長期行えなくなる。これは、この国、いやこの世界にとって大打撃を与える可能性はある。
しかし、だからと言って小春を見送って、一人残ってという選択肢はない。
駆にとって最重要なのは小春なのだから。
今まで行っている行動も、元をただせば小春のためなのだから。それに、駆が小春から離れると、秘匿していた事が露見してしまう可能性もあるので、絶対に離れることはできない。
駆は、周囲に職業適性は『騎士』としているが、本来は『守護騎士』が正しい。こちらに来て、適性検査をされる際に、とっさに守護騎士の力を使用し、隠ぺいをしたのだ。
更に言うと、こちらに来た時に、守護対象を小春にしたことで、小春の本来の肩書も隠すことに成功している。
なお、駆は本来の小春の肩書など知らないので、知らず小春を守ることに繋がっているとは思っていなかった。
駆は瞬時に、ここを離れても問題ない日数を計算し、二週間の期限を提示した。
それ位なら、出発までに、今までの倍、討伐数をこなせばいいし、魔の森にある『核』に【幸福のワイン】を捧げることも回数を増やしておけば持つと判断したのだ。
日中は、カフェ営業で働き、夜は魔の森に行く日々が聖の日まで続いた。
そして出発の日、小春は駆の目の下に出来た隈を見てなのか、出発を一日延期して、休みを挟んで出発することになった。
そして、出発の日小春が庭に謎の流線型の物体を出した時に思わず、某ロボットを思い浮かべたとしても仕方がないと言えよう。
道行は思いのほか順調だった。
しかし、魔の森の上空を通過する際、『核』の近くを通ったことは計算外だったが、特に異常はないと判断し、何も言わずに通過した。
しかし、それが悪かったのか、東の国が見たてきて、そろそろ上陸だろうと思ったときに小春が言った、「二人とも、どうしようこのままじゃ東の国に入れないよ……」と。
特に、駆は今まで二人に内緒にしていた活動もあったが、体力に物を言わせて乗り切っていた。
そんなある日、小春が思いもよらないことを言いだした。
「突然だけど、次の聖の日から旅行に行くから、二人も好きに過ごしてね」
突然のことに返事が遅れた。
「あれ?えっと、次の――」
「小春、聞こえてたから。それで、旅行って?」
返事が遅れたことで、小春が再度言いなおそうとしたのを駆は聞こえていたからと、内容を詳しく聞く。
その内容は、海を渡った先にある他国への旅行だった。
駆は二人には黙っていたが、カフェ営業をする前は、小春の依頼に答える他にも周囲には隠れて、魔の森で魔物の討伐を積極的におこなっていた。
さらに、小春が【幸福のワイン】を作ってからは、こっそり持ち出してあることに使用していた。
小春について行った場合、今まで行っていた魔物の討伐などが長期行えなくなる。これは、この国、いやこの世界にとって大打撃を与える可能性はある。
しかし、だからと言って小春を見送って、一人残ってという選択肢はない。
駆にとって最重要なのは小春なのだから。
今まで行っている行動も、元をただせば小春のためなのだから。それに、駆が小春から離れると、秘匿していた事が露見してしまう可能性もあるので、絶対に離れることはできない。
駆は、周囲に職業適性は『騎士』としているが、本来は『守護騎士』が正しい。こちらに来て、適性検査をされる際に、とっさに守護騎士の力を使用し、隠ぺいをしたのだ。
更に言うと、こちらに来た時に、守護対象を小春にしたことで、小春の本来の肩書も隠すことに成功している。
なお、駆は本来の小春の肩書など知らないので、知らず小春を守ることに繋がっているとは思っていなかった。
駆は瞬時に、ここを離れても問題ない日数を計算し、二週間の期限を提示した。
それ位なら、出発までに、今までの倍、討伐数をこなせばいいし、魔の森にある『核』に【幸福のワイン】を捧げることも回数を増やしておけば持つと判断したのだ。
日中は、カフェ営業で働き、夜は魔の森に行く日々が聖の日まで続いた。
そして出発の日、小春は駆の目の下に出来た隈を見てなのか、出発を一日延期して、休みを挟んで出発することになった。
そして、出発の日小春が庭に謎の流線型の物体を出した時に思わず、某ロボットを思い浮かべたとしても仕方がないと言えよう。
道行は思いのほか順調だった。
しかし、魔の森の上空を通過する際、『核』の近くを通ったことは計算外だったが、特に異常はないと判断し、何も言わずに通過した。
しかし、それが悪かったのか、東の国が見たてきて、そろそろ上陸だろうと思ったときに小春が言った、「二人とも、どうしようこのままじゃ東の国に入れないよ……」と。
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