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第二部
第67話 第六天魔王
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翌日、朝風呂を堪能してから、朝食を食べて街の散策をすることにした。
朝食には、これまた久しぶりの味付け海苔に納豆といったメニューになっていて、私と駆君は喜んで食べていたけど、納豆はタイガ君の口には合わなかったみたい。
街に行く前に、宿の人にお勧めの観光スポットなどが無いか聞いたところ、宿を出てすぐのところに、人気の甘味屋と、少し歩くけどご利益があると話題の神社があると教えてくれたので行ってみることにした。朝食を食べたばかりなので、先に神社に向かうことにした。
◆◇◆◇
「すごい……」
神社について私は思わず言ってしまった。
教えてもらった神社には、凄い数の鳥居が並んでいた。
神秘的で、なんとなくご利益がありそうな空気を感じる。
「日本から召喚されてきた人たちが作った国だけあって、親近感というか馴染み深いわね」
「そうだな」
「へぇ、二人の世界はこんな感じなんですか?」
「う~ん。正確には違うけど、雰囲気はこんな感じ?」
「何百年も昔の日本って感じだな」
「そうなんですか」
そう、馴染み深いけど現代の日本とは違うわね。昔の日本にタイムスリップしたみたい。
境内をのんびり歩き、景色を楽しみながら、この国について疑問に思ったことを口にした。
「この国を作った人って、いつの時代の人で、いつこっちに召喚されたんだろう?」
「魔王が天下統一を果たそうとしていた位の時期の日本だな」
私の質問に、思いもよらぬ答えが返ってきた。しかも、知らない人から。
「おう、すまんすまん。面白そうな話が聞こえてきたのでな」
そう言って、一人の男性が楽しそうな表情でこちらに近づいてきた。駆君とタイガ君は警戒するように、その人を見ていた。
すると、その人の後ろから真田さんが走って来るのが見えた。
「殿!仕事を放り出して、また散歩ですか!!」
「いや、仕事の前の気分転換だ」
「殿……、そう言うのはただのサボりというんですよ。おや?小春さん?」
真田さんは、男性にお小言を言った後で、私達の存在に気が付いた。
「こんにちは」
「ん?真田はこちらの少女と知り合いなのか?」
「はい。昨日報告した方たちです」
「そうか!!これは運命だな。そうと分かれば、祝言だ!!少女よ、我と夫婦になろう!!」
「はい?」
「そうかそうか、我と夫婦になることがそんなに嬉しいか、そうであろうそうであろう!」
えっ?何この人怖いんだけど。疑問形を肯定として捉えられたよ。しかも、あって数分もしていないのに、祝言?それって結婚ってこと?
「おい、真田これはどういうことだ?報告ってなんだ?返答次第では、命はないと思え」
「真田さん?これはどういうことですか?それと、この狂人はどなたですか?」
うわぁ。なんか、駆君とタイガ君が突然現れた変な人に凄くイラついているのが分かるよ。
「あぁぁ、これはですね」
「おい、真田。この国の国主に向かってこれとはなんだ!我をもっと敬え、崇め奉れ!!」
こっ、国主!!殿って、本当にお殿様だったの!
「誰だろうが知るか!それよりも、真田!説明しろ」
「えっとですね。皆様が異世界、しかも日本からいらした方だったので、報告をしました。東の国の決まりなのでそこは、ご容赦ください」
「決まりなら仕方ありませんね……と言うとでも?なぜ報告が必要なんですか?」
「それは~。機密なので~」
「は?機密?知るか!さっさと吐け」
「あ~、え~、殿?」
駆君と、タイガ君が代わる代わる真田さんを問い詰めていると、助けてっ!とばかりに、お殿様の方に視線を向けたけど、お殿様全然聞いてない。というか、私の周りを何故かぐるぐる回っていた。
「殿~。助けて下さいよ」
「ふん。その者達が関係者なのであれば、何れ分かることだ。話してやれ」
「そうですか。殿から許可が下りたので説明しますが、簡単に言うと嫁探しのためですね」
「「「嫁探し?」」」
「はい。ただし、殿のではありません。魔王の嫁です」
「「「魔王?」」」
「この国が、日本から召喚されてきた者達が作ったという話はしましたが、誰がということは言っていませんでしたね。昔、戦乱の時代。天下統一まであと一歩といったところまできた戦国武将がいました。その武将は、天下を捨て、愛する妹と結ばれすことがない世界を捨てて、結ばれる可能性のある世界を選んだのです。それが、この国の始まりの始まり」
「ちょっと待て、まさか……織田信長か?」
「はい。第六天魔王、織田信長公です」
えっ?でも、織田信長って、明智光秀の裏切りで本能寺で死んだんじゃ?
「おい、俺達の知っている歴史だと、信長は明智の謀反にあって本能寺で死んでいる」
「はい。そちらは、市様が望んだ世界の歴史ですね。ここにいる私達は、信長公が望んだ世界です。つまり、信長公は市様と結ばれるために、この世界に自分達を召喚させたようなのです。ただ、市様は浅井との未来を選びたかった。なので、世界は二人の望むように二つの世界、並行世界に分かれたということですね」
「なんだよそれ……」
「私達は、先祖が残した資料からそう判断しています。資料によると、信長公と市様はある時、神なのか妖しの者なのかは分かりませんが、不思議な力を得たと残っています。その力で、魔王は自らの思うような世界を手に入れようとして失敗したと」
不思議な力を得て、望みの世界を手に入れようとして失敗した?でも、それと嫁の関連性って?それに、真田さん達は、私達がいた日本とは違う並行世界の日本から来たって言っていたけど、世界を分けてしまうような力って……
私達が戸惑っていると、殿様が話に入ってきた。
「つまりだ、昔。お前達のいた日本とは別の並行世界になった日本から、魔王と姫君、家臣達がこの世界にやってきて、姫君を我がものにしようと本物の鬼となった魔王を西の森に封印して、何とか生き残った家臣達は姫君を連れて、海を渡った先の島国にたどり着き、一つの国を作ったというのがこの国の始まりなのだ」
あああああ、なんかとんでもない話を聞いてしまったよ!!こんな話、全然聞きたくなかったよ!!!
朝食には、これまた久しぶりの味付け海苔に納豆といったメニューになっていて、私と駆君は喜んで食べていたけど、納豆はタイガ君の口には合わなかったみたい。
街に行く前に、宿の人にお勧めの観光スポットなどが無いか聞いたところ、宿を出てすぐのところに、人気の甘味屋と、少し歩くけどご利益があると話題の神社があると教えてくれたので行ってみることにした。朝食を食べたばかりなので、先に神社に向かうことにした。
◆◇◆◇
「すごい……」
神社について私は思わず言ってしまった。
教えてもらった神社には、凄い数の鳥居が並んでいた。
神秘的で、なんとなくご利益がありそうな空気を感じる。
「日本から召喚されてきた人たちが作った国だけあって、親近感というか馴染み深いわね」
「そうだな」
「へぇ、二人の世界はこんな感じなんですか?」
「う~ん。正確には違うけど、雰囲気はこんな感じ?」
「何百年も昔の日本って感じだな」
「そうなんですか」
そう、馴染み深いけど現代の日本とは違うわね。昔の日本にタイムスリップしたみたい。
境内をのんびり歩き、景色を楽しみながら、この国について疑問に思ったことを口にした。
「この国を作った人って、いつの時代の人で、いつこっちに召喚されたんだろう?」
「魔王が天下統一を果たそうとしていた位の時期の日本だな」
私の質問に、思いもよらぬ答えが返ってきた。しかも、知らない人から。
「おう、すまんすまん。面白そうな話が聞こえてきたのでな」
そう言って、一人の男性が楽しそうな表情でこちらに近づいてきた。駆君とタイガ君は警戒するように、その人を見ていた。
すると、その人の後ろから真田さんが走って来るのが見えた。
「殿!仕事を放り出して、また散歩ですか!!」
「いや、仕事の前の気分転換だ」
「殿……、そう言うのはただのサボりというんですよ。おや?小春さん?」
真田さんは、男性にお小言を言った後で、私達の存在に気が付いた。
「こんにちは」
「ん?真田はこちらの少女と知り合いなのか?」
「はい。昨日報告した方たちです」
「そうか!!これは運命だな。そうと分かれば、祝言だ!!少女よ、我と夫婦になろう!!」
「はい?」
「そうかそうか、我と夫婦になることがそんなに嬉しいか、そうであろうそうであろう!」
えっ?何この人怖いんだけど。疑問形を肯定として捉えられたよ。しかも、あって数分もしていないのに、祝言?それって結婚ってこと?
「おい、真田これはどういうことだ?報告ってなんだ?返答次第では、命はないと思え」
「真田さん?これはどういうことですか?それと、この狂人はどなたですか?」
うわぁ。なんか、駆君とタイガ君が突然現れた変な人に凄くイラついているのが分かるよ。
「あぁぁ、これはですね」
「おい、真田。この国の国主に向かってこれとはなんだ!我をもっと敬え、崇め奉れ!!」
こっ、国主!!殿って、本当にお殿様だったの!
「誰だろうが知るか!それよりも、真田!説明しろ」
「えっとですね。皆様が異世界、しかも日本からいらした方だったので、報告をしました。東の国の決まりなのでそこは、ご容赦ください」
「決まりなら仕方ありませんね……と言うとでも?なぜ報告が必要なんですか?」
「それは~。機密なので~」
「は?機密?知るか!さっさと吐け」
「あ~、え~、殿?」
駆君と、タイガ君が代わる代わる真田さんを問い詰めていると、助けてっ!とばかりに、お殿様の方に視線を向けたけど、お殿様全然聞いてない。というか、私の周りを何故かぐるぐる回っていた。
「殿~。助けて下さいよ」
「ふん。その者達が関係者なのであれば、何れ分かることだ。話してやれ」
「そうですか。殿から許可が下りたので説明しますが、簡単に言うと嫁探しのためですね」
「「「嫁探し?」」」
「はい。ただし、殿のではありません。魔王の嫁です」
「「「魔王?」」」
「この国が、日本から召喚されてきた者達が作ったという話はしましたが、誰がということは言っていませんでしたね。昔、戦乱の時代。天下統一まであと一歩といったところまできた戦国武将がいました。その武将は、天下を捨て、愛する妹と結ばれすことがない世界を捨てて、結ばれる可能性のある世界を選んだのです。それが、この国の始まりの始まり」
「ちょっと待て、まさか……織田信長か?」
「はい。第六天魔王、織田信長公です」
えっ?でも、織田信長って、明智光秀の裏切りで本能寺で死んだんじゃ?
「おい、俺達の知っている歴史だと、信長は明智の謀反にあって本能寺で死んでいる」
「はい。そちらは、市様が望んだ世界の歴史ですね。ここにいる私達は、信長公が望んだ世界です。つまり、信長公は市様と結ばれるために、この世界に自分達を召喚させたようなのです。ただ、市様は浅井との未来を選びたかった。なので、世界は二人の望むように二つの世界、並行世界に分かれたということですね」
「なんだよそれ……」
「私達は、先祖が残した資料からそう判断しています。資料によると、信長公と市様はある時、神なのか妖しの者なのかは分かりませんが、不思議な力を得たと残っています。その力で、魔王は自らの思うような世界を手に入れようとして失敗したと」
不思議な力を得て、望みの世界を手に入れようとして失敗した?でも、それと嫁の関連性って?それに、真田さん達は、私達がいた日本とは違う並行世界の日本から来たって言っていたけど、世界を分けてしまうような力って……
私達が戸惑っていると、殿様が話に入ってきた。
「つまりだ、昔。お前達のいた日本とは別の並行世界になった日本から、魔王と姫君、家臣達がこの世界にやってきて、姫君を我がものにしようと本物の鬼となった魔王を西の森に封印して、何とか生き残った家臣達は姫君を連れて、海を渡った先の島国にたどり着き、一つの国を作ったというのがこの国の始まりなのだ」
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