(完)婚約破棄された私は・・・・・・なんですけれど

青空一夏

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おまけ

9 いろいろな末路

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ꕤ୭*妹の末路

 私は、お姉様が嫁ぐはずだった老人の後妻になった。その年齢は70歳近いおじいちゃん。こんなジジイが私の夫なの? こんなのと初夜なんて最悪だから、この年齢でアレができなければいい、と心から願っていたが。

「うわぁ! お前さんの顔はニキビだらけじゃないかい。近寄らないでおくれ! 気持ち悪いのぅ。若くて綺麗な嫁さんをもらったつもりだったのに、これじゃまだ婆さんのがマシじゃわい」
 年寄りのジジイにまで相手にされない私って・・・・・・この拒絶のされ方は、プライドをズタズタにされた。

「あの顔見てよ。気味が悪いぐらいニキビだらけよぉ。膿まで溜まって、きっと恐ろしい病気なのじゃないかしら? あんな人のお世話なんてしたくないわねぇ」

「いいわよ、しなくて。だって老人の旦那様にも見捨てられている方よ?」

 そんなひそひそ話の通りに、朝の身支度も入浴の準備もしてくれない侍女達。魔法もなく侍女の手伝いもなく入浴することは困難で、ますます肌は汚れていきニキビは悪化した。

――うわぁーーん。お姉様! 助けてよぉーー!

 けれどいくら泣き叫んでも、お姉様がくることはなかったのだった。



ꕤ୭*両親の末路(父親視点)

 私は人生最大の過ちをした。それは、今世紀最強の魔女を見抜けなかったことだ。だが、クリスティアーナの能力が規格外すぎないか? 気づけというほうが無理だ。呪文も唱えず属性もなく、自由自在になんでもできるなんて反則にも程がある。

 人はクリスティアーナを神とまで崇め、王太子妃殿下になると女神様と呼ばれだした。女神様を娘にもった私達は本来神の親族として王族扱いとなり、爵位も公爵になるはずなのに離れに追放されたままだ。

 クリスティアーナに子供が3人産まれ、孫娘がコーディ伯爵家を15歳の春に継ぎ爵位は女公爵となったものの、私達は相変らず離れに住まわされ社交界からも追放されている。

 こんなことならクリスティアーナを日頃から可愛がれば良かった。私の教訓は子供が複数いたら、どの子も平等に可愛がれってことだ。能力や容姿で差別しては絶対ダメだ。その冴えない子が、将来大物になるかもしれないのだぞ。今優秀な子も、そうでない子も可能性は同じだ。私は皆に言ってまわりたいよ。

 晩年、私は『子育ての極意』なる本を出版し、宣伝文句は『こんな親にならない為に』だった。

 反面教師の私が書いた悔恨の1冊は、ベストセラーになったのだった。 

 

ꕤ୭*(オリオン視点)(クリスティアーナの前婚約者)

 私はクリスティアーナと婚約者だったオリオン。社交界では女神様をぞんざいに扱い愚かな妹に乗り換え、その妹からも捨てられたマヌケとあざ笑われる日々。当然、カーソン侯爵家は没落していった。

ーー魔力がゼロだと思った女を捨てて何が悪い! 魔力があることを言わなかったクリスティアーナが、嘘つき女なだけだろう? 

 なのに、皆が私や両親を蔑みあざ笑った。どのご令嬢からもそっぽを向かれて、外出するとカラスが、必ず私の頭に糞を落とす。たまに、私を追いかけ回してつっつくカラスと今日も戦っている。

「カラスじじぃだぁー。逃げろぉー。あいつの周りにいるとカラスが寄ってくるよぉ」

 最近じゃぁ、私のことを近所のガキはカラスじじぃと呼びやがる。すっかり落ちぶれた私は、実際の年齢よりもはるかに老けていたのだった。


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