(完結)イケメン妖狐様は聖女様を溺愛するー運命の番、この女のためなら命も惜しくない

青空一夏

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プロローグー美貌の妖狐は今日も山賊を切り裂く

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白く透き通った艶めかしいまでに美しい顔をした若い男が、雪のなかで衣を紅に染めながらたたずんでいる。

手の爪は異様に長く鋭利で、ぬらぬらした血がしたたる。傍らには、切り裂かれた山賊達の亡骸。さらわれた娘達は無事だ。

「ここで見たことを話してはいけない。あの道をまっすぐ行けば村に出られる。二度とこの森には近づくな」
さらわれてきた娘は3人で、みな若く器量の良い娘だった。娘達は、その若い男に見とれてその場を動こうとしないが妖狐は娘達には全く興味がなかった。素早くその場を立ち去ると、羽もないのに空を飛翔していく。


雪のなかを、長い銀髪を煌めかせながら空を飛ぶリンの心にはいつも一人の娘がいた。
艶やかな黒髪を腰まで伸ばし、大きな潤んだ瞳の陶器のように白くすべすべな肌をもつ娘。


(彼女は俺の番。唯一無二の存在‥‥あいつのためなら妖狐にでも鬼でもなんにでもなってやる。今度こそは守る‥‥あの無垢な美しい魂を)


リンはただ、ひたすら待っていた番の生まれ変わりを。あれから一世紀ほど経っただろうか‥‥まだ、彼女の気配は感じない‥‥いくらでもお前を待つよ‥‥俺は妖狐だ。時間は永遠にある‥‥

リンは山の奥深く、誰も立ち入ることなどできない古城に一人だけで住んでいる。ただ一人の番が、生まれ変わるのを待って‥‥

人々は噂する。森には研ぎ澄まされた強靱な身体と、ぞっとするほど美しい顔をもつ男が住んでいる。森を守るあやかし。それは妖狐。よこしまな輩を引き裂き善人には手を出さない守り神がいると‥‥



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