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37 手術の結果 / 妊活しよう
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手術の当日は、お祖母ちゃんや健一叔父さん、聡子さん、啓吾先生一家、莉子ちゃんも来てくれた。病院にぞろぞろと連れだっていくと、礼子さんが「大げさね」と言って笑った。
「大丈夫よ。皆、そんなに深刻な顔をしないで」
困ったように笑う礼子さんは、手術する直前まで私の手を握っていた。手術室に入っていく礼子さんに、皆が「大丈夫よ」とか「頑張って」って声をかけた。
私はなにも言えないけれど、気持ちは全部伝わっていると思う。癌なんかやっつけて、また一緒に湖を散歩したり
絵を描いたりできるはずだ。絶対、そうなるはずだ。
ところが・・・・・・手術は思いのほか早く終わった。これは喜ぶべきことじゃないのを私達は知ることになる。
「・・・・・・再発と転移が多数みられまして・・・・・・根治や治癒は望めない・・・・・・癌による症状を和らげることと、進行を遅らせることがこれからの治療法になります」
ところどころの言葉しか私の頭には入ってこないけれど、それってもう治らなくて、死を待つだけって聞こえるのは気のせいだよね?
「あと・・・・・・何年・・・・・・生きられますか? お母さんは、まだ大丈夫でしょう? だって、まだ若いのに! 死ぬ歳なんかじゃないもん」
「言いにくいのですが、来年の今頃まで・・・・・・正確にはわかりませんが、進行を遅らせることができたらもう少しは伸びるかもしれません」
来年の今頃って、1年が目安なわけだ・・・・・・これはさすがに嘘よ!
「そんなの嘘だ! 絶対、信じません! 柊君、なんとか言ってよ! 啓吾先生もこの担当医の先生に間違っているって言ってください」
私はすっかり興奮して、気がついたら病院のベッドの上だった。
「気がついた? 急に倒れたからびっくりしたよ。極度のショックに耐えられなかったんだと思う。深呼吸して、胸に手をあてて落ち着いてみて? 紬ちゃんが悲しみすぎて身体を壊したら、礼子さんはもっと辛い気持ちになるよ」
そうだった。礼子さんは、私の幸せが自分の幸せだっていつも言ってくれていた。どうしたらいい? 残されたわずかな時間をどう過ごせばいい?
「柊君! 私達、子供をつくろう!」
私は迷わず柊君にそう提案したのだった。
「大丈夫よ。皆、そんなに深刻な顔をしないで」
困ったように笑う礼子さんは、手術する直前まで私の手を握っていた。手術室に入っていく礼子さんに、皆が「大丈夫よ」とか「頑張って」って声をかけた。
私はなにも言えないけれど、気持ちは全部伝わっていると思う。癌なんかやっつけて、また一緒に湖を散歩したり
絵を描いたりできるはずだ。絶対、そうなるはずだ。
ところが・・・・・・手術は思いのほか早く終わった。これは喜ぶべきことじゃないのを私達は知ることになる。
「・・・・・・再発と転移が多数みられまして・・・・・・根治や治癒は望めない・・・・・・癌による症状を和らげることと、進行を遅らせることがこれからの治療法になります」
ところどころの言葉しか私の頭には入ってこないけれど、それってもう治らなくて、死を待つだけって聞こえるのは気のせいだよね?
「あと・・・・・・何年・・・・・・生きられますか? お母さんは、まだ大丈夫でしょう? だって、まだ若いのに! 死ぬ歳なんかじゃないもん」
「言いにくいのですが、来年の今頃まで・・・・・・正確にはわかりませんが、進行を遅らせることができたらもう少しは伸びるかもしれません」
来年の今頃って、1年が目安なわけだ・・・・・・これはさすがに嘘よ!
「そんなの嘘だ! 絶対、信じません! 柊君、なんとか言ってよ! 啓吾先生もこの担当医の先生に間違っているって言ってください」
私はすっかり興奮して、気がついたら病院のベッドの上だった。
「気がついた? 急に倒れたからびっくりしたよ。極度のショックに耐えられなかったんだと思う。深呼吸して、胸に手をあてて落ち着いてみて? 紬ちゃんが悲しみすぎて身体を壊したら、礼子さんはもっと辛い気持ちになるよ」
そうだった。礼子さんは、私の幸せが自分の幸せだっていつも言ってくれていた。どうしたらいい? 残されたわずかな時間をどう過ごせばいい?
「柊君! 私達、子供をつくろう!」
私は迷わず柊君にそう提案したのだった。
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