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3 懐妊祝いのパーティでの屈辱とベントレーの夜這い
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第3王女懐妊の知らせは、ワガママーナと仲の良い王都の貴族達の足を辺境の地まで運ばせることになった。
かつてないほど大がかりなお祝いのパーティがスノーホワイト辺境伯家で開かれたのである。
もちろんソラはワガママーナの専属侍女として傍らに付き添っていたものの、ワガママーナよりも遙かに美しいソラの姿は好奇の目に晒されることになった。
「あれがスノーホワイト辺境伯令息の前婚約者らしいぞ。ワガママーナ様はお優しいから自分の侍女に迎えたそうだ。なんとお心の清らかで優しい方だろう」
「さすが王女殿下ですわ。ですが、あのソラという女には呆れますわね。きっとよからぬ事を企んでいるのでしょう。あの美貌なら男性をたぶらかすのは容易いはず」
ワガママーナと仲良しの貴婦人達は早速そう決めつけた。
賞賛されるのは侍女としてソラを雇った慈悲深いワガママーナとベントレーで、ソラはそんな二人の温情に縋って生きているプライドの欠如した性悪女なのだった。
「よくもまぁ、前婚約者の奥方の侍女など引き受けたものだ。おおかた、隙をねらって愛人にでも収まろうという低俗な女なのだろう。でもまぁ、あれだけの美しさだから一回ぐらいお相手願いたいものだ」
紳士達までもがそのように歪んだ解釈をし、公然とソラを貶めるように誘い始めた。
「なぁ、僕にもその体を一晩貸してくれよ! いくら出せばいい? 君は金で買えるのだろう?」
ソラは生娘であり金で体を売ったこともない。だが、まるで娼婦のようにそのパーティでは扱われたのである。
いくら身分が子爵令嬢にすぎない侍女であっても、このような場合は娘の名誉の為に男親がしっかりと抗議をするのが当然である。しかしマディソン子爵はソラがそのように貶められても言い返しもせず、愛想笑いすら浮かべて高位貴族達にヘラヘラと笑って見せたのであった。
父親からさえも庇ってもらえない子爵令嬢のソラにできることは、その無礼な言葉が聞こえないふりをすることしかなかった。
それから数ヶ月後、出産が近づきすっかりお腹が膨らんだワガママーナは王都で出産したいと言いだし王宮に出立する。
ワガママーナがいなくなったその晩のこと、ベントレーはソラの寝室にいきなり忍び込んできたのであった。
「止めてください! 私はこんなことは望みません!」
「君の意思など関係ないよ。ここでは僕が支配者なんだから」
「昔のベントレー様は優しかったです。雪兎をつくりソリで遊んだことを覚えていらっしゃいますか? 一緒に遊んでくださったあなたはこのような方ではなかったはず・・・・・・」
「はぁ? 雪兎など僕は作ったこともないし、ソラと一緒に遊んだことなどないよ」
幼い頃の楽しいソラの思い出を全否定し、下卑た笑いを浮かべてソラににじり寄ってくるベントレーの無理矢理の口づけに、ソラは真珠のようにきらめく歯で思いっきり噛みついた。
ベントレーの唇から珊瑚色の血が一筋流れ落ち、怒りで逆上したベントレーはソラに向かって手のひらから業火を放つ。ベントレーは炎の魔法の使い手であったのだ。
かつてないほど大がかりなお祝いのパーティがスノーホワイト辺境伯家で開かれたのである。
もちろんソラはワガママーナの専属侍女として傍らに付き添っていたものの、ワガママーナよりも遙かに美しいソラの姿は好奇の目に晒されることになった。
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賞賛されるのは侍女としてソラを雇った慈悲深いワガママーナとベントレーで、ソラはそんな二人の温情に縋って生きているプライドの欠如した性悪女なのだった。
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父親からさえも庇ってもらえない子爵令嬢のソラにできることは、その無礼な言葉が聞こえないふりをすることしかなかった。
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