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17 婚約破棄
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「ひっ・・・・・・! と、特に意味はございません。ただ、なんとなく・・・・・・つい口から出てしまっただけでございます!」
アメリが青ざめた顔で必死に言い繕う。けれど震える声は明らかに動揺を示し、その弁明は大聖堂に空しく響くだけだった。
「お母様のおっしゃる通りです。本当に深い意味などなくて・・・・・・ただ、ふと口をついて出ただけです」
メルバもまた、アメリに倣うように慌てて言葉を重ね、口元だけを引きつらせるように笑った。
お父様は血の気を失った顔で、アメリとメルバを交互に見やる。その表情から察するに、私の誘拐事件については本当に知らされていなかったのだろう。
「ほぉ・・・・・・余には穏やかならぬ言葉に聞こえたぞ。通常、そのような言葉を吐く者は、何かしら後ろ暗いことをしている人間に他ならぬ。・・・・・・余を見くびるな!」
国王陛下の叱責に、大聖堂の空気が震えた。
「わ、私は本当に何も知りません!」
メルバが慌てて声を上げる。
「すべてはお母様が勝手にやったことですわ! 私は止めようとしたのに・・・・・・!」
必死の弁明は母親を犠牲にしてでも、自分だけは逃れようとするずるさに満ちていた。
「なっ・・・・・・何を言い出すの!」
アメリが顔を引き攣らせ、娘に食ってかかる。
「メルバが泣きついてきたから、私は仕方なく手を下してきたんじゃない! あなたがちゃんと勉強していさえすれば成績を偽装する必要もなかったし、聖女の力が本物であればあんなことをせずに済んだのよ。何もかも、スカーレットより劣るあなたが悪いんじゃない!」
神聖なる大聖堂で繰り広げられる醜悪な親子喧嘩に、貴族たちの間からひそひそと呆れ声が洩れた。
「なんと愚劣な・・・・・・」
「大聖堂で口汚く言い争うとは・・・・・・恥知らずだ」
抑えきれぬ失笑と軽蔑の視線が、母娘を取り巻いていった。
その時、スチュアート様が一歩進み出て、落ち着いた声で国王陛下に向かって告げた。
「陛下、これ以上この母娘に弁明を許しても、醜態をさらすだけで時間の無駄です。ですから私から申し上げます。昨夜、スカーレット嬢は彼らの手の者によって拉致され、森に連れ込まれました。魔獣に襲わせるつもりだったのです。私は幸いその場に駆けつけ、彼女を救い出しましたが・・・・・・この母娘は、本物の聖女を闇に葬り去ろうとしたのです」
その言葉に、大聖堂全体が凍りつく。ざわめきはすぐに怒号へと変わり、幾人かの貴族は信じられぬものを見るようにアメリとメルバを凝視した。
「……何とも恐るべき、罪深き親子よ。メルバ、お前は聖女ではないのに聖女を騙り、この国を欺き、余までも欺いた。そればかりか、実の姉を魔獣の餌食にしようとした。人の道を外れた、人でなしの所業というほかあるまい。その罪の重さ、分かっておるか。本来ならば、この場で極刑に処してしかるべき大罪だ」
国王陛下が低く、しかし雷鳴のごとき響きを帯びた声で宣告した。メルバが青ざめて震え上がる。けれど国王陛下はさらに声を張り上げた。
「しかし、今年は王女の慶事の年。めでたき年に血を流すことは許されぬ。ゆえに死をもって贖わせはせぬ。その代わり、命よりも重い恥辱を背負い、生涯をかけて罪をさらすのだ! アメリも同罪とする!」
その裁きの声は、大聖堂の隅々にまで轟き渡り、誰ひとりとして息を呑む以外にできなかった。
「生涯をかけて罪を晒す? いったいどんなことをさせるというのですか?」
アメリは恐怖に顔を引き攣らせ、全身を震わせていた。
「痛いのは嫌です! 絶対に痛いのは嫌!」
駄々をこねるように叫んだのはメルバだった。その子供じみた姿に、居並ぶ貴族たちの間から失笑が漏れる。
お父様は蒼白な顔で、ただ何度も国王陛下に向かって首を振っていた。
「し、知りませなんだ・・・・・・! 私は何も知らなかったのです! 全ては妻と娘が勝手に・・・・・・私は、この件には一切関わっていません」
その必死の言い訳は、見苦しいほどに大聖堂へ響き渡った。
国王陛下はお父様の言葉は無視なさって、メルバに向かって声をかけた。
「メルバよ、安心せよ。痛いことはせぬ。何しろ今年は孫が生まれた、めでたい年であるからな。血は流したくない。まず第二王子レオンハルトとの婚約を破棄させる」
陛下のお言葉のとおり、今年は降嫁された王女殿下が第一子をお産みになり、王家にとって慶び尽きぬ年だった。
その言葉に従い、レオンハルト殿下が前へ進み出た。人々の視線が彼に注がれる中、殿下は毅然と顔を上げ、冷然とメルバを見据えて宣言した。
「メルバ。お前との婚約は、今この時をもって破棄する。偽りと欺瞞にまみれた者を、王族の伴侶とすることなど断じてありえない。私の隣に立つ資格など、最初から君にはなかったのだ」
「そ、そんなぁ。第二王子妃になれると思っていたのにぃ」
メルバの叫びに、レオンハルト殿下は冷笑を浮かべて答えた。
「第二王子妃? 我が国にそのような称号は存在しない。仮に私と婚姻を結んだとしても、私は王家を離れ臣下となる身。その妻に妃の称号が与えられるはずがないだろう! お前は我が国の法も知らないのか? 姉の手柄を奪い取ることしか能のない者は、やはり頭の中も空っぽなのだな」
レオンハルト殿下の言葉が大聖堂に響き渡った瞬間、夫人たちが口元を扇で隠しながら、クスクスと笑い声を漏らした。
「第二王子妃ですって。妃と呼ばれるのは国王陛下と王太子殿下の正妻だけですのに」
「あまりにも無知で、聞いていて恥ずかしくなりますわね」
「幼い子供でも知っている常識ですのに」
ささやきは次々と広がり、やがて大聖堂全体を満たす。笑いの矛先は一斉にメルバへと注がれ、彼女を容赦なく追い詰めていった。
「な、なんでよ? 私は・・・・・・カーク女侯爵にもなって、第二王子妃と呼ばれると思っていたのに! レオンハルト様と結婚すれば、爵位も称号も、全部手に入るんじゃないの?」
涙を滲ませ、掠れた声で言い続けるメルバ。けれどその必死の声は、むしろ失笑を誘うばかりだった。絶望に顔を歪める彼女の姿は、もはや貴族の娘としての威厳の欠片も残してはいなかった。
その惨めな光景を見下ろしながら、国王陛下が再び声を上げられる。
「……さて。これで終わりではないぞ。余が科す断罪は、まだこれからだ」
威厳を帯びた低い声が大聖堂に轟き、空気が一層張り詰めた。これから先に待ち受ける裁きの重さを、誰もが息を呑んで感じ取っていたのだった。
アメリが青ざめた顔で必死に言い繕う。けれど震える声は明らかに動揺を示し、その弁明は大聖堂に空しく響くだけだった。
「お母様のおっしゃる通りです。本当に深い意味などなくて・・・・・・ただ、ふと口をついて出ただけです」
メルバもまた、アメリに倣うように慌てて言葉を重ね、口元だけを引きつらせるように笑った。
お父様は血の気を失った顔で、アメリとメルバを交互に見やる。その表情から察するに、私の誘拐事件については本当に知らされていなかったのだろう。
「ほぉ・・・・・・余には穏やかならぬ言葉に聞こえたぞ。通常、そのような言葉を吐く者は、何かしら後ろ暗いことをしている人間に他ならぬ。・・・・・・余を見くびるな!」
国王陛下の叱責に、大聖堂の空気が震えた。
「わ、私は本当に何も知りません!」
メルバが慌てて声を上げる。
「すべてはお母様が勝手にやったことですわ! 私は止めようとしたのに・・・・・・!」
必死の弁明は母親を犠牲にしてでも、自分だけは逃れようとするずるさに満ちていた。
「なっ・・・・・・何を言い出すの!」
アメリが顔を引き攣らせ、娘に食ってかかる。
「メルバが泣きついてきたから、私は仕方なく手を下してきたんじゃない! あなたがちゃんと勉強していさえすれば成績を偽装する必要もなかったし、聖女の力が本物であればあんなことをせずに済んだのよ。何もかも、スカーレットより劣るあなたが悪いんじゃない!」
神聖なる大聖堂で繰り広げられる醜悪な親子喧嘩に、貴族たちの間からひそひそと呆れ声が洩れた。
「なんと愚劣な・・・・・・」
「大聖堂で口汚く言い争うとは・・・・・・恥知らずだ」
抑えきれぬ失笑と軽蔑の視線が、母娘を取り巻いていった。
その時、スチュアート様が一歩進み出て、落ち着いた声で国王陛下に向かって告げた。
「陛下、これ以上この母娘に弁明を許しても、醜態をさらすだけで時間の無駄です。ですから私から申し上げます。昨夜、スカーレット嬢は彼らの手の者によって拉致され、森に連れ込まれました。魔獣に襲わせるつもりだったのです。私は幸いその場に駆けつけ、彼女を救い出しましたが・・・・・・この母娘は、本物の聖女を闇に葬り去ろうとしたのです」
その言葉に、大聖堂全体が凍りつく。ざわめきはすぐに怒号へと変わり、幾人かの貴族は信じられぬものを見るようにアメリとメルバを凝視した。
「……何とも恐るべき、罪深き親子よ。メルバ、お前は聖女ではないのに聖女を騙り、この国を欺き、余までも欺いた。そればかりか、実の姉を魔獣の餌食にしようとした。人の道を外れた、人でなしの所業というほかあるまい。その罪の重さ、分かっておるか。本来ならば、この場で極刑に処してしかるべき大罪だ」
国王陛下が低く、しかし雷鳴のごとき響きを帯びた声で宣告した。メルバが青ざめて震え上がる。けれど国王陛下はさらに声を張り上げた。
「しかし、今年は王女の慶事の年。めでたき年に血を流すことは許されぬ。ゆえに死をもって贖わせはせぬ。その代わり、命よりも重い恥辱を背負い、生涯をかけて罪をさらすのだ! アメリも同罪とする!」
その裁きの声は、大聖堂の隅々にまで轟き渡り、誰ひとりとして息を呑む以外にできなかった。
「生涯をかけて罪を晒す? いったいどんなことをさせるというのですか?」
アメリは恐怖に顔を引き攣らせ、全身を震わせていた。
「痛いのは嫌です! 絶対に痛いのは嫌!」
駄々をこねるように叫んだのはメルバだった。その子供じみた姿に、居並ぶ貴族たちの間から失笑が漏れる。
お父様は蒼白な顔で、ただ何度も国王陛下に向かって首を振っていた。
「し、知りませなんだ・・・・・・! 私は何も知らなかったのです! 全ては妻と娘が勝手に・・・・・・私は、この件には一切関わっていません」
その必死の言い訳は、見苦しいほどに大聖堂へ響き渡った。
国王陛下はお父様の言葉は無視なさって、メルバに向かって声をかけた。
「メルバよ、安心せよ。痛いことはせぬ。何しろ今年は孫が生まれた、めでたい年であるからな。血は流したくない。まず第二王子レオンハルトとの婚約を破棄させる」
陛下のお言葉のとおり、今年は降嫁された王女殿下が第一子をお産みになり、王家にとって慶び尽きぬ年だった。
その言葉に従い、レオンハルト殿下が前へ進み出た。人々の視線が彼に注がれる中、殿下は毅然と顔を上げ、冷然とメルバを見据えて宣言した。
「メルバ。お前との婚約は、今この時をもって破棄する。偽りと欺瞞にまみれた者を、王族の伴侶とすることなど断じてありえない。私の隣に立つ資格など、最初から君にはなかったのだ」
「そ、そんなぁ。第二王子妃になれると思っていたのにぃ」
メルバの叫びに、レオンハルト殿下は冷笑を浮かべて答えた。
「第二王子妃? 我が国にそのような称号は存在しない。仮に私と婚姻を結んだとしても、私は王家を離れ臣下となる身。その妻に妃の称号が与えられるはずがないだろう! お前は我が国の法も知らないのか? 姉の手柄を奪い取ることしか能のない者は、やはり頭の中も空っぽなのだな」
レオンハルト殿下の言葉が大聖堂に響き渡った瞬間、夫人たちが口元を扇で隠しながら、クスクスと笑い声を漏らした。
「第二王子妃ですって。妃と呼ばれるのは国王陛下と王太子殿下の正妻だけですのに」
「あまりにも無知で、聞いていて恥ずかしくなりますわね」
「幼い子供でも知っている常識ですのに」
ささやきは次々と広がり、やがて大聖堂全体を満たす。笑いの矛先は一斉にメルバへと注がれ、彼女を容赦なく追い詰めていった。
「な、なんでよ? 私は・・・・・・カーク女侯爵にもなって、第二王子妃と呼ばれると思っていたのに! レオンハルト様と結婚すれば、爵位も称号も、全部手に入るんじゃないの?」
涙を滲ませ、掠れた声で言い続けるメルバ。けれどその必死の声は、むしろ失笑を誘うばかりだった。絶望に顔を歪める彼女の姿は、もはや貴族の娘としての威厳の欠片も残してはいなかった。
その惨めな光景を見下ろしながら、国王陛下が再び声を上げられる。
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