(完結)私の夫に相談を毎回もちかけるあなた、それなりの覚悟がありますよね?(全3話+おまけ)

青空一夏

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中編

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 家に戻ると私は結婚前のドレスをまとい、フルメイクを顔に施す。魔道具で髪色や瞳をありふれたブラウンに変えていたが、本来の私は金髪にエメラルドグリーンの瞳だ。

 黒いドレスは胸元も背中も大胆に開いているが、レースで品良く肌は露出していない。豊かな胸やくびれたウエストをあますところなく拾うデザインは、マダムパピヨンと呼ばれる私の本来の姿。私は高給娼館を営む女主人なのだ。

 私の母は王族の愛人にまで登り詰め私を産んだ高級娼婦。半分は王族の血が入っているが、貴族になることを母や私は望まなかった。

 賢い母は私を産んですぐにパトロンから身を引き、娼館を建てその経営者という立場になった。美しくもてはやされる期間が短いことを良く理解していたのだ。それに愛妾のままでいることは正妻の恨みをずっとかうことだ。パトロンが亡くなった後に、その子供や正妻に報復されることはよくある話だ。それを避けての最も良いタイミングでの転換だった。

 国一番の高級娼館の女主人になって切り盛りしてきた母の跡を継いだのがこの私だ。私自身は食事やお酒をお客様とすることはあっても、自分の身は売らない。あくまで経営者という立場で店を盛り立てるが、男性の気を引く仕草や身のこなしは母親譲りらしい。こうして本来の姿に戻れば多くの男性の目が釘付けになるし、女達は嫉妬の目を向ける。


 高級娼館”パピヨン”の扉をあけると、店を任せていた部下が嬉しそうに微笑んだ。
「オーナー。お帰りなさい。そろそろお帰りになるころかなぁっと思っていましたよ。あんな平凡な男など飽きたのでしょう?」

「まぁ、飽きてはいないわよ。前よりもずっと興味があるわ。それより、娼婦にとても良い人材を見つけたのよ。高級娼婦にはなれないと思うけど、そのヘルプぐらいにはなれると思うわ。だからちょうだい」

「はぁーーん。わかりました。とびっきり極上の男娼を向かわせます。で、どちらに派遣しますか?」
 私は夫の部署を告げて女の特徴を話す。

 さぁ、楽しいゲームが始まるわ・・・・・・人の夫にちょっかい出して、ただで済むと思わないでね。









 家に戻りいつもの地味な服装をし、編み物をしながら待っていると夫が機嫌良く帰宅した。
「今日も遅くなってすまない」
 そう言いながら通信機器を手から離さない夫。通話しながら家まで帰ってきたわけ?

「いいのよ。きっともうすぐわ」
 私はにこりと微笑む。






(オフェリー(浮気相手)視点)

 私はとても綺麗で美人で可愛い! これは神が与えたご褒美だと思う。だから最大限に満喫したい。綺麗な女だけが味わえる特権、それは他人の男を惑わすことよ。特に冴えない妻を持ったちょっと素敵な男がターゲットになる。
 
 彼らは、「もっと綺麗な女と結婚すれば良かった」と、いつも心の中で後悔しているわ。だから、少しだけ甘えて浮気ぎりぎりの線まで関係を持っていき、夢を見させてあっさり捨てる。これは最高の遊びだ。肉体関係までは結ばないけれどキスぐらいはいいじゃない? 安全圏の中で美味しいものを食べさせてもらって、なんなら服やバッグも買ってもらう。最高よ!

 今回のターゲットは私の上司。なかなかいい感じの容姿なのに奥さんは地味でつまらない女らしい。だったら、少しだけからかってもいいわよね。本当に好きなわけじゃないし、私には本命の彼氏がいる。

 なんで、本命がいて他の男性も必要かって? 私は女神なのよ。複数の愛が私を輝かせるわ。そんなの当たり前じゃない?


(ランス(夫)視点)

 実はわたしはケバい女が好きなんだ。でも文官補佐の立場だと、清楚で地味な女を嫁に迎えた方が出世すると家族や上司に言われた。

 いつも簡素なワンピースで薄化粧すぎる女を妻に迎えた。飲食店勤務だったと言う地味な女だ。料理は美味いしとても尽くしてくれるけれど、わたしはキラキラした非日常的な女が好きなんだ。

 それでもこの地味女を嫁にして良かったことがある。念願の文官になれたのだ。補佐ではなくて文官だ。これは平民にしてみたらすごい出世なのだ。

 それに伴い、かなり可愛い部下ができてわたしをとても頼りにしてくれる。やっと人生のバランスがとれたよ。妻は地味なあの女で、真実の愛は若い可愛い女か色っぽい美女に捧げる!

 恋愛と結婚は別だよ。これは常識だ。わたしはこれから愛とセックスは家庭には持ち込まないよ。あっははは。


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