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5-3 第2妃殿下も断罪に参加したいようです!
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「アラナ、酷いわ。スタンフォード王太子殿下、このようにアラナはいつも私に意地悪なことを言ってくるのですよ。とても性格がねじれている蛇のような嫌な女なのです」
「そうだな。まさにその通りだ。とにかくお前との離縁は確定だし、決して俺の決心が変わることはない。今すぐ王宮から去るのだ !」
「・・・・・・そのお心が決して変わることはないのですね? なにがあっても?」
「あぁ、もちろんだとも。天地がひっくり返ってもあり得ん。お前とは離縁する。どうした? 今更、俺から捨てられるのが恐ろしくなったのか? 王太子妃ではいられなくなるのが辛いか? もう俺の隣に並び立つことができないのはさぞ悲しいだろうな。お前がどんなに俺を愛していても俺の愛はマリーのものだ」
「あぁー、なんて今日は素晴らしい日でしょう! 離縁していただきありがとうございます! こちらにいらっしゃる皆様、王太子殿下が私を離縁してくださるそうです。お聞きになっておりましたわね? 後日、揉めるようなことになりましたら証言してくださる方はおりますか?」
「わたしが証言しよう」
興味津々の表情を浮かべる貴族達のなかから現れたのはキース第2王子殿下だった。
「しかと聞いておりましたぞ。どのような場においても我らも証言いたしましょう」
加えて第2王子派のギルソープ公爵閣下やデイミアン・ヒッテン侯爵閣下が名乗りをあげる。
「そこの阿婆擦れの戯言には私が証言しましょう。アラナ王太子妃への名誉の為に、その学園の出席簿やら教師達の証言も私に任せなさい」
この声は? あ、やはりキャサリン第2妃殿下だ。この方は国王陛下の元婚約者で、ギルソープ公爵令嬢であった方よ。元々はこの方が王妃様になるはずだったのに、先に妊娠したジェンナ・オルティス男爵令嬢が無理矢理王妃に収まったのだ。スタンフォード王太子殿下はその元男爵令嬢の息子というわけなの。
一方のキース第2王子殿下のお母様はキャサリン様で、その美しい容姿も聡明な頭脳もギルソープ公爵家の優秀な遺伝子のお蔭なのよ。おバカさんの遺伝子は国王陛下と王妃様にあり、全てスタンフォード王太子殿下に遺伝したかんじなのよね。
当然、国の大事な取り決めはキャサリン様が関わっており、キース第2王子殿下も怠け者のスタンフォード王太子殿下に代わってお仕事をしていらっしゃる。
(ということは、この国王陛下とジェンナ王妃殿下やスタンフォード王太子殿下って、ただのお飾りでいらしたし今では邪魔なお荷物だわね)
こんなお荷物達の寄生先になっていたルース大商会は、この2年で多額のお金を使わされていた。
私の新たな味方が揃ったところで、国王陛下とジェンナ王妃殿下がベタベタと腕を組みながらやっとお出ましになった。空気も読めず危機感の無さには呆れるばかりだ。夜会の場がおかしな雰囲気になっているのに1ミリも気づかない。
「おぉ、今日もアラナ王太子妃はとても美しいなぁ。ところで、お父上にお願いがあるのだが、また王宮に来てもらえぬか?」
「そうそう、アラナ王太子妃のお父様に大事なお話がありますのよ。明日にでも呼びなさい」
華美すぎるドレスを纏ったジェンナ王妃殿下は、大きすぎるダイヤモンドの指輪をキラキラと光らせていた。
また新しいドレスに宝石を買ったのね。いったい、どこまで散財すれば気が済むのかしら。最近、キャサリン第2妃が国王陛下達の予算を大幅に縮小したことで、私のお父様へ『思いやり予算』を請求するのが頻繁になっていた。
『思いやり予算』とは国王陛下とジェンナ王妃殿下が考え出した言葉で、私のお父様はあの寄生虫達を思いやる必要があるらしい。それは娘が王太子妃になっているからで、当然の義務だという。つまりこの3人は私のお父様が援助する『思いやり予算』で生活しているようなものなのよ。
それも知っているであろうキャサリン第2妃殿下は冷たい表情で国王陛下を睨んだ。
「あなたが愚かだということはわかっておりましたが、その息子も輪をかけて愚かなのですね? あなた方はもう嫁にたかることはできませんよ。なぜならあなた達の愚かな息子は、聡明でお金持ちの『命綱』を公衆の面前で断ち切ったのですからね。もちろん、私はスタンフォード王太子殿下の元王太子妃の味方ですわ」
これからスタンフォード王太子殿下とマリーの断罪だけではなく、国王陛下とジェンナ王妃の断罪も始まりそうな予感に、スタンフォード王太子殿下派はさりげなく移動をし始めていた。もちろんキース第2王子殿下派のいる場所にね。
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
※法律上、この国は第3妃まで娶ることができます。
「そうだな。まさにその通りだ。とにかくお前との離縁は確定だし、決して俺の決心が変わることはない。今すぐ王宮から去るのだ !」
「・・・・・・そのお心が決して変わることはないのですね? なにがあっても?」
「あぁ、もちろんだとも。天地がひっくり返ってもあり得ん。お前とは離縁する。どうした? 今更、俺から捨てられるのが恐ろしくなったのか? 王太子妃ではいられなくなるのが辛いか? もう俺の隣に並び立つことができないのはさぞ悲しいだろうな。お前がどんなに俺を愛していても俺の愛はマリーのものだ」
「あぁー、なんて今日は素晴らしい日でしょう! 離縁していただきありがとうございます! こちらにいらっしゃる皆様、王太子殿下が私を離縁してくださるそうです。お聞きになっておりましたわね? 後日、揉めるようなことになりましたら証言してくださる方はおりますか?」
「わたしが証言しよう」
興味津々の表情を浮かべる貴族達のなかから現れたのはキース第2王子殿下だった。
「しかと聞いておりましたぞ。どのような場においても我らも証言いたしましょう」
加えて第2王子派のギルソープ公爵閣下やデイミアン・ヒッテン侯爵閣下が名乗りをあげる。
「そこの阿婆擦れの戯言には私が証言しましょう。アラナ王太子妃への名誉の為に、その学園の出席簿やら教師達の証言も私に任せなさい」
この声は? あ、やはりキャサリン第2妃殿下だ。この方は国王陛下の元婚約者で、ギルソープ公爵令嬢であった方よ。元々はこの方が王妃様になるはずだったのに、先に妊娠したジェンナ・オルティス男爵令嬢が無理矢理王妃に収まったのだ。スタンフォード王太子殿下はその元男爵令嬢の息子というわけなの。
一方のキース第2王子殿下のお母様はキャサリン様で、その美しい容姿も聡明な頭脳もギルソープ公爵家の優秀な遺伝子のお蔭なのよ。おバカさんの遺伝子は国王陛下と王妃様にあり、全てスタンフォード王太子殿下に遺伝したかんじなのよね。
当然、国の大事な取り決めはキャサリン様が関わっており、キース第2王子殿下も怠け者のスタンフォード王太子殿下に代わってお仕事をしていらっしゃる。
(ということは、この国王陛下とジェンナ王妃殿下やスタンフォード王太子殿下って、ただのお飾りでいらしたし今では邪魔なお荷物だわね)
こんなお荷物達の寄生先になっていたルース大商会は、この2年で多額のお金を使わされていた。
私の新たな味方が揃ったところで、国王陛下とジェンナ王妃殿下がベタベタと腕を組みながらやっとお出ましになった。空気も読めず危機感の無さには呆れるばかりだ。夜会の場がおかしな雰囲気になっているのに1ミリも気づかない。
「おぉ、今日もアラナ王太子妃はとても美しいなぁ。ところで、お父上にお願いがあるのだが、また王宮に来てもらえぬか?」
「そうそう、アラナ王太子妃のお父様に大事なお話がありますのよ。明日にでも呼びなさい」
華美すぎるドレスを纏ったジェンナ王妃殿下は、大きすぎるダイヤモンドの指輪をキラキラと光らせていた。
また新しいドレスに宝石を買ったのね。いったい、どこまで散財すれば気が済むのかしら。最近、キャサリン第2妃が国王陛下達の予算を大幅に縮小したことで、私のお父様へ『思いやり予算』を請求するのが頻繁になっていた。
『思いやり予算』とは国王陛下とジェンナ王妃殿下が考え出した言葉で、私のお父様はあの寄生虫達を思いやる必要があるらしい。それは娘が王太子妃になっているからで、当然の義務だという。つまりこの3人は私のお父様が援助する『思いやり予算』で生活しているようなものなのよ。
それも知っているであろうキャサリン第2妃殿下は冷たい表情で国王陛下を睨んだ。
「あなたが愚かだということはわかっておりましたが、その息子も輪をかけて愚かなのですね? あなた方はもう嫁にたかることはできませんよ。なぜならあなた達の愚かな息子は、聡明でお金持ちの『命綱』を公衆の面前で断ち切ったのですからね。もちろん、私はスタンフォード王太子殿下の元王太子妃の味方ですわ」
これからスタンフォード王太子殿下とマリーの断罪だけではなく、国王陛下とジェンナ王妃の断罪も始まりそうな予感に、スタンフォード王太子殿下派はさりげなく移動をし始めていた。もちろんキース第2王子殿下派のいる場所にね。
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※法律上、この国は第3妃まで娶ることができます。
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