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続編

2 国王の末路 

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※マリーの末路はスタンフォード王太子殿下と一緒なので省略しました。
※残酷描写はありません。ただ、これから死にそうな予感がするだけ💦です。



(国王陛下視点)


 処分が決まるまでは北の塔で幽閉されるにしても、それほど不自由な生活ではないと思っていた。なのにこの部屋はなんだ?

「ベッドしかないじゃないか? 机や椅子はどうした? ソファもないぞ」

 その文句に答える者はいない。外側から鍵がかけられ、部屋から一切でることもできず、食事は一日2回の質素なものだった。だが、その食事で出される飲み物が常におかしな味なのだ。


「このジュースは苦いぞ。なんのジュースなんだ? 昨日のミルクも変な味だった」

 儂はその食事を扉の前まで運んでくる老人に聞いた。

「あぁ、それは栄養を強化したのですよ。あなた様お得意のアレをいれました」

「アレ?」

「そう、アレですよ。メイド達のたっての希望でしたので、下働きの男達のアレを入れておきました。あなた様がしていたことと同じです」

「無礼者め! 儂を誰だと思っているのだ?」

「因果応報なのですよ。メイドにしてきたことがこの程度で済めばいいではありませんか? あなたが最も執着していた聖液を飲めるなんて夢のようでしょう?」

「いや、他の男のアレを飲んだりする趣味はない。女どもに飲ませたいだけなのだ」

「では改めます」











 翌日出された食後の紅茶はもっと酷い味がした。

「これはなんだ?」

「動物のアレです。お気に召しましたか?」

 常に食事のどれかにはアレが混ぜられているので食べないでいると「今日は何も混ぜていませんでしたのに残念です」と言われ、全て残らず食べると「今日は動物の尿まで入れたのに全部お召し上がりになったのですね、すごいです」等と褒められた。

 儂はもう出される食事がすっかり怖くなっていた。

 





 一日中することもなく本もなく話相手もいない。ただじっとベッドしかない部屋にいて、唯一の楽しみの食事があんなかんじ・・・・・・

「早く儂の処分を決めるようキャサリンに言ってくれ。くだらない嫌がらせで死にそうだ。なんでもいい、外に出て人と話がしたい」

「お伝えしときます。なんでもいいから外に出てお話ができればいいのですよね?」

「あぁ、ここにいたら気が狂いそうだ」










 そして待ちに待ったこの塔を出る日。爽やかに晴れ渡った青空のもと、儂は港まで連れて行かれる。

「さぁ、乗ってくださぁい。行き先はベーリングルグル海峡でぇす」

 ベーリングルグル海峡は-20度前後にもなる気温で、カニ漁をする場所で有名なところだ。

「なんで儂がそこに行かねばならん?」

「だってあなたが使い込んだお金を返済していただかないと困るでしょう?」

 王家の馬車からゆっくりと降り立つ黒いドレス姿の女が冷たい口調で言った。

「キャサリン! 儂を殺す気か? そんな過酷な場所に連れて行かれたら生きていけない」

「大丈夫ですわ。すでに私、喪服姿ですもの! 素敵な船旅をね」

「・・・・・・」


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