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4 あーーんの意味・誤解は解こうよ
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その衝撃の事実とは・・・異性間で食物を食べさせあうということは、アレです。『今日は、抱いてね』または、『今日は、抱くから』という意味らしいです! なんですか? その摩訶不思議な慣習は・・・
日本にはなかったこんな風習・・・あらかじめ、教えてほしかったんですけど・・・
タタムさんに言えば、「私のことは、呼び捨てで呼んで! えぇーー! そんなことも知らないなんて思わなかったもぉん」と、すっかりくだけた返答がきた。
あ、ここまでの流れで、おわかり頂いていると思いますが、タタムさんとの会話は脳内会話ですよ?
なんたることか・・・まだ、私の中身は16歳なのですが・・・
「本来はタタムが奥さんだから、その時には、交代してくださいね?」
私は、脳内会話で圧力をかけた。
「嫌よ・・・私だって・・・初めてだもん。それに、あの人は私が嫌いだから・・・」
えぇーー。確かに、口調が冷たい時とかあるけれど・・・嫌われてはいない気がする。
私は、タタムさんから、『どうせ、私は5歳も年増なのですから事件』を聞いた。
ディロン様が王太子様にからかわれた際に、とっさに、タタムさんを5歳も年増だから好きではないと、言ったことがあったらしい。
要するに、あれよ!コミュニケーション不足の誤解よね?
メロドラマの定番なのよねぇ。いや、”そこはもっと詳しく話し合えば、誤解は解けるよ”的なところで、なぜか、お互い聞かないのよ・・・
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
とりあえずだ、私は今日という日を楽しむわ! 初夜のことは、タタムさんにまかせれば、きっと大丈夫。私は、身体を動かすことが大好きだから、なにかしたかった。
ふと、庭園を見れば、庭師達が、一生懸命に花を植え替えていた。
「すみませんが、私も、お花を植えるのを手伝ってもいいしら?」
私は、その男性達に声をかけた。
「え? 奥様。あ、あの・・・その格好で、ですか?」
私は、自分が白っぽい繊細なドレスを着ていることなど忘れていた。
「なにか、ジャージーみたいなの、ないかな・・・」
側についていたアイビーは、私の額に手をやって首を傾げていた。
「王女様は、虫やミミズが大嫌いで、土いじりなどは一切、なさいませんでしたよね?」
私は、そのアイビーの言葉を、まるっと否定した。
「あ、アイビー。あのね、土いじりはしてみたいし、料理もやりたいわ? 今までは、我慢していたの。なんたって、王女様だったからね。で、アイビーのその服、貸してくれない?」
私は、アイビーに服を借りると、早速、園芸用手袋を借りて、庭師達に混じって花を植え替えた。ついでに、生えかけた雑草なんかも、引っこ抜く。ほら? 私って公団に住んでいたから、家には庭がなかったでしょ?庭がある家に住んでいる友人が羨ましかったんだ。
あぁ、なんか楽しいぃーー♫ 鼻歌を歌いながら、黄色いお花を手に取ろうとした瞬間、後ろから逞しい腕に抱きかかえられた。
「きゃぁーー。な、なに? え? ディロン様?」
「庭師の男達に混じって、嬉しそうだね? タタム・・・貴女の夫は誰だい?」
おかしなディロン様だ。なぜ、ここで、クイズごっこをしたがるのかわからない・・・
「夫ですか? どう、考えてもディロン様ですよね?」
「正解! じゃぁ、ご褒美に、執務室で私の側にいていいよ」
うん? なんですか? その流れは? 私は、またお姫様抱っこされて、ディロン様の腕の中だ。温かくて気持ちいいな。頭を、ぽすんとディロン様の胸にもたれさせると、両手を彼の腕にまわした。
ディロン様の執務室は、とても広くて立派だった。書類の前に、私を抱きかかえながら座ると、ディロン様は仕事をし始めた。数字の羅列に、思わず、私はソロバンをはじいていた。幼い頃から、ソロバン教室に通っていたからは暗算はお手の物だった。
「ふむ、ふむ・・・そこの合計は22,316,002ですねぇーー。あ、この下の数値は、間違ってませんか?」
私は、ディロン様の腕の中で、この帳簿のミスを次々と指摘していた。
「す、すいません。すぐに直します」
そこにいた執事は、その書類を慌てて引っ込めた。
「数字でおかしな点は、すぐにわかりますからね? いい加減なことをしないように」
私が、そう言うと、ディロン様が大笑いしていた。それからは、ぽかぽかとほどよく温かい執務室で、眠くなってきて・・・うとうとしたり、たまにディロン様の書類を覗き込んで意見を言った。
ディロン様はそのたびに、私の頭にキスをして笑った。脳内のタタムさんも、嬉しそうに笑っていた。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
お昼は、もちろん一緒に食べたけれど、なんかこのディロン様の膝の上が、私の定位置になっているようだ・・・
展開が早すぎませんか?・・・漫画とかだと・・・もっと、すったもんだするじゃない? ・・・まぁ、いいか・・・
「タタム、あーーんして? 」
私の好きなパンケーキみたいな食べ物を、フォークにさして食べさせてくれる。なんで、こんなに一気に甘々になった?
午後はさすがに解放してもらって、厨房に行って、コックさんと一緒に、茶碗蒸しを試行錯誤して・・・侍女のイヤナには、ディロン様のハンカチにする刺繍を教わった。
定期的に、そばに来て、私の姿を見ては執務室に戻っていくディロン様は、私と目が合うと蕩けるような笑顔を向けてくる、いろいろ、すっ飛ばして、溺愛モードに入ったことは確定だね。
外は、日が傾き初めて、そろそろ雲がバラ色に染まりだしていた。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
夕食の前にいったん自室に戻り、寛いでいると、
「王女様、アイビーでございます。入ってもよろしいですか?」
私の部屋をノックする音と、アイビーが入室してきた。
「大丈夫ですか? あんな、王女様を戦利品としか見ていない男に抱かれるなんて・・・ほんとうに、タタム様はおいたわしい・・・」
そう言いながら、涙を流すアイビーさん。あぁ、この侍女の人も、誤解をこじらせる原因なんだね。
そのあと来た二人の侍女も、王女様のタタムさんが王家から連れてきた侍女さん達で、ディロン様が嫌いなようだった。しきりに、私にディロン様の悪口と批判を繰り返していた。
こういうのは、とてもよくないことだと思う。
「これ以降、タタムに、ディロン様の悪口を言ってはダメです! わかりましたか?」
私は、3人の侍女達に命令したのだった。
ーーコンコンーー
「チャイナ家の侍女長のニキータでございます。今日が初夜ということになりますので、早速、お体のお手入れをはじめましょう」
扉の外から聞こえてくる、なまなましい言葉に16歳の私は、思わず手が震えていたのだった。
『っていうか・・・まだ、本当にしてなかったの? タタムって処女?』
その衝撃の事実とは・・・異性間で食物を食べさせあうということは、アレです。『今日は、抱いてね』または、『今日は、抱くから』という意味らしいです! なんですか? その摩訶不思議な慣習は・・・
日本にはなかったこんな風習・・・あらかじめ、教えてほしかったんですけど・・・
タタムさんに言えば、「私のことは、呼び捨てで呼んで! えぇーー! そんなことも知らないなんて思わなかったもぉん」と、すっかりくだけた返答がきた。
あ、ここまでの流れで、おわかり頂いていると思いますが、タタムさんとの会話は脳内会話ですよ?
なんたることか・・・まだ、私の中身は16歳なのですが・・・
「本来はタタムが奥さんだから、その時には、交代してくださいね?」
私は、脳内会話で圧力をかけた。
「嫌よ・・・私だって・・・初めてだもん。それに、あの人は私が嫌いだから・・・」
えぇーー。確かに、口調が冷たい時とかあるけれど・・・嫌われてはいない気がする。
私は、タタムさんから、『どうせ、私は5歳も年増なのですから事件』を聞いた。
ディロン様が王太子様にからかわれた際に、とっさに、タタムさんを5歳も年増だから好きではないと、言ったことがあったらしい。
要するに、あれよ!コミュニケーション不足の誤解よね?
メロドラマの定番なのよねぇ。いや、”そこはもっと詳しく話し合えば、誤解は解けるよ”的なところで、なぜか、お互い聞かないのよ・・・
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
とりあえずだ、私は今日という日を楽しむわ! 初夜のことは、タタムさんにまかせれば、きっと大丈夫。私は、身体を動かすことが大好きだから、なにかしたかった。
ふと、庭園を見れば、庭師達が、一生懸命に花を植え替えていた。
「すみませんが、私も、お花を植えるのを手伝ってもいいしら?」
私は、その男性達に声をかけた。
「え? 奥様。あ、あの・・・その格好で、ですか?」
私は、自分が白っぽい繊細なドレスを着ていることなど忘れていた。
「なにか、ジャージーみたいなの、ないかな・・・」
側についていたアイビーは、私の額に手をやって首を傾げていた。
「王女様は、虫やミミズが大嫌いで、土いじりなどは一切、なさいませんでしたよね?」
私は、そのアイビーの言葉を、まるっと否定した。
「あ、アイビー。あのね、土いじりはしてみたいし、料理もやりたいわ? 今までは、我慢していたの。なんたって、王女様だったからね。で、アイビーのその服、貸してくれない?」
私は、アイビーに服を借りると、早速、園芸用手袋を借りて、庭師達に混じって花を植え替えた。ついでに、生えかけた雑草なんかも、引っこ抜く。ほら? 私って公団に住んでいたから、家には庭がなかったでしょ?庭がある家に住んでいる友人が羨ましかったんだ。
あぁ、なんか楽しいぃーー♫ 鼻歌を歌いながら、黄色いお花を手に取ろうとした瞬間、後ろから逞しい腕に抱きかかえられた。
「きゃぁーー。な、なに? え? ディロン様?」
「庭師の男達に混じって、嬉しそうだね? タタム・・・貴女の夫は誰だい?」
おかしなディロン様だ。なぜ、ここで、クイズごっこをしたがるのかわからない・・・
「夫ですか? どう、考えてもディロン様ですよね?」
「正解! じゃぁ、ご褒美に、執務室で私の側にいていいよ」
うん? なんですか? その流れは? 私は、またお姫様抱っこされて、ディロン様の腕の中だ。温かくて気持ちいいな。頭を、ぽすんとディロン様の胸にもたれさせると、両手を彼の腕にまわした。
ディロン様の執務室は、とても広くて立派だった。書類の前に、私を抱きかかえながら座ると、ディロン様は仕事をし始めた。数字の羅列に、思わず、私はソロバンをはじいていた。幼い頃から、ソロバン教室に通っていたからは暗算はお手の物だった。
「ふむ、ふむ・・・そこの合計は22,316,002ですねぇーー。あ、この下の数値は、間違ってませんか?」
私は、ディロン様の腕の中で、この帳簿のミスを次々と指摘していた。
「す、すいません。すぐに直します」
そこにいた執事は、その書類を慌てて引っ込めた。
「数字でおかしな点は、すぐにわかりますからね? いい加減なことをしないように」
私が、そう言うと、ディロン様が大笑いしていた。それからは、ぽかぽかとほどよく温かい執務室で、眠くなってきて・・・うとうとしたり、たまにディロン様の書類を覗き込んで意見を言った。
ディロン様はそのたびに、私の頭にキスをして笑った。脳内のタタムさんも、嬉しそうに笑っていた。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
お昼は、もちろん一緒に食べたけれど、なんかこのディロン様の膝の上が、私の定位置になっているようだ・・・
展開が早すぎませんか?・・・漫画とかだと・・・もっと、すったもんだするじゃない? ・・・まぁ、いいか・・・
「タタム、あーーんして? 」
私の好きなパンケーキみたいな食べ物を、フォークにさして食べさせてくれる。なんで、こんなに一気に甘々になった?
午後はさすがに解放してもらって、厨房に行って、コックさんと一緒に、茶碗蒸しを試行錯誤して・・・侍女のイヤナには、ディロン様のハンカチにする刺繍を教わった。
定期的に、そばに来て、私の姿を見ては執務室に戻っていくディロン様は、私と目が合うと蕩けるような笑顔を向けてくる、いろいろ、すっ飛ばして、溺愛モードに入ったことは確定だね。
外は、日が傾き初めて、そろそろ雲がバラ色に染まりだしていた。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
夕食の前にいったん自室に戻り、寛いでいると、
「王女様、アイビーでございます。入ってもよろしいですか?」
私の部屋をノックする音と、アイビーが入室してきた。
「大丈夫ですか? あんな、王女様を戦利品としか見ていない男に抱かれるなんて・・・ほんとうに、タタム様はおいたわしい・・・」
そう言いながら、涙を流すアイビーさん。あぁ、この侍女の人も、誤解をこじらせる原因なんだね。
そのあと来た二人の侍女も、王女様のタタムさんが王家から連れてきた侍女さん達で、ディロン様が嫌いなようだった。しきりに、私にディロン様の悪口と批判を繰り返していた。
こういうのは、とてもよくないことだと思う。
「これ以降、タタムに、ディロン様の悪口を言ってはダメです! わかりましたか?」
私は、3人の侍女達に命令したのだった。
ーーコンコンーー
「チャイナ家の侍女長のニキータでございます。今日が初夜ということになりますので、早速、お体のお手入れをはじめましょう」
扉の外から聞こえてくる、なまなましい言葉に16歳の私は、思わず手が震えていたのだった。
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