41 / 161
おばちゃん異世界に来ました!
31
しおりを挟む
謁見から10日経った。
王様御家族との晩餐にも慣れきた頃だった。この日は、晩餐が終わり、席を立ち、部屋に戻ろうとした時にロイさんに腕を捕まれ、執務室に連れ込まれた。
ロイさんの表情、雰囲気が、腕を掴む力が怖かった。無視続けたから、怒っているようだった。
執務室に入ると、腕を離し、向き合う。
「アオイ、悪かった。」
と謝罪される。
「明日朝には、俺は領地に戻る。その前に話をしたかった。」
ソファに座らせられて、隣にロイさんも座る。
「アオイの進捗状況を聞いたが、まだ10日足らずだが、家庭教師はみんな褒めていたよ。前の世界で習っていないダンスとかは、練習するしかないから、今後に期待だな。」
「……はい。」
「あと、謁見の時は本当に悪かった。理想を押し付けた訳でもない。ただ、城に到着してからのアオイは、子供のような振る舞いで、40過ぎの女性の振る舞いでなかったから、…その、なんて言っていいか、わからないが、」
「いえ、私も前の世界では見たことがないものばかりで、童心に帰ってしまっていました。ご迷惑かけてすみません。」
私も初めのうちは怒っていたが、私の子供っぽい言動を窘めたかったのだと気付いた。その後は、私も意地になっていたのもあり、キッカケがなく謝れないでいた。
「俺も言い過ぎて悪かったのは事実だから。」
お互い反省して、謝罪はしたので、これで仲直りだ。
「じゃあ、これで仲直りしたということでいいですか?」
「そうだな。」
私は右手を差し出す。ロイさんは不思議な顔をする。
「仲直りの握手です。」
ロイさんも右手を差し出し、握手を交わす。
「俺は領地に戻るが、城でしっかりこの国の事を学んで欲しい。入学式には会いに来るから。」
「はい、少しは成長したところを見せられるようにしたいです。」
握手していた手をぐいっと引っ張って、ロイさんの胸元に抱き寄せられた。
「寂しかったり、辛いことがあったら、知らせてくれ。アオイは、誰にも言えない性質なのだろう。1人泣きそうな時は、俺を頼ってくれ。」
「…はい。」
「俺が身元引受人となったが、家族にもなったって思って欲しい。」
「…ロイさんが、お父さんですか?」
「そこは、お義兄様の方が嬉しいかな。」
「ふふっ。わかりました。ロイ義兄様。」
「~~~っ、1番下だったから、なんかその呼び方は照れ臭いな。」
「恥ずかしいなら、私をお姉ちゃんって呼びますか?」
「それは無理だろ。」
「では、頑張って慣れてください。」
「わかった。」
ロイさんが『家族』と言ってくれた。ちょっとこそばゆい気持ちになったが嬉しかった。私の居場所を作ってくれて、家族になってくれてありがとうの気持ちを込めて、私も抱きついた。
翌朝、早くにロイ義兄様とダンさんが領地に戻って行った。きちんと見送りをした。『ロイ義兄様』と呼び方が変わったのに、ダンさんとマリアさんはちょっと驚いていた。
次に会えるのは、入学式だ。しっかり勉強しますか!!
王様御家族との晩餐にも慣れきた頃だった。この日は、晩餐が終わり、席を立ち、部屋に戻ろうとした時にロイさんに腕を捕まれ、執務室に連れ込まれた。
ロイさんの表情、雰囲気が、腕を掴む力が怖かった。無視続けたから、怒っているようだった。
執務室に入ると、腕を離し、向き合う。
「アオイ、悪かった。」
と謝罪される。
「明日朝には、俺は領地に戻る。その前に話をしたかった。」
ソファに座らせられて、隣にロイさんも座る。
「アオイの進捗状況を聞いたが、まだ10日足らずだが、家庭教師はみんな褒めていたよ。前の世界で習っていないダンスとかは、練習するしかないから、今後に期待だな。」
「……はい。」
「あと、謁見の時は本当に悪かった。理想を押し付けた訳でもない。ただ、城に到着してからのアオイは、子供のような振る舞いで、40過ぎの女性の振る舞いでなかったから、…その、なんて言っていいか、わからないが、」
「いえ、私も前の世界では見たことがないものばかりで、童心に帰ってしまっていました。ご迷惑かけてすみません。」
私も初めのうちは怒っていたが、私の子供っぽい言動を窘めたかったのだと気付いた。その後は、私も意地になっていたのもあり、キッカケがなく謝れないでいた。
「俺も言い過ぎて悪かったのは事実だから。」
お互い反省して、謝罪はしたので、これで仲直りだ。
「じゃあ、これで仲直りしたということでいいですか?」
「そうだな。」
私は右手を差し出す。ロイさんは不思議な顔をする。
「仲直りの握手です。」
ロイさんも右手を差し出し、握手を交わす。
「俺は領地に戻るが、城でしっかりこの国の事を学んで欲しい。入学式には会いに来るから。」
「はい、少しは成長したところを見せられるようにしたいです。」
握手していた手をぐいっと引っ張って、ロイさんの胸元に抱き寄せられた。
「寂しかったり、辛いことがあったら、知らせてくれ。アオイは、誰にも言えない性質なのだろう。1人泣きそうな時は、俺を頼ってくれ。」
「…はい。」
「俺が身元引受人となったが、家族にもなったって思って欲しい。」
「…ロイさんが、お父さんですか?」
「そこは、お義兄様の方が嬉しいかな。」
「ふふっ。わかりました。ロイ義兄様。」
「~~~っ、1番下だったから、なんかその呼び方は照れ臭いな。」
「恥ずかしいなら、私をお姉ちゃんって呼びますか?」
「それは無理だろ。」
「では、頑張って慣れてください。」
「わかった。」
ロイさんが『家族』と言ってくれた。ちょっとこそばゆい気持ちになったが嬉しかった。私の居場所を作ってくれて、家族になってくれてありがとうの気持ちを込めて、私も抱きついた。
翌朝、早くにロイ義兄様とダンさんが領地に戻って行った。きちんと見送りをした。『ロイ義兄様』と呼び方が変わったのに、ダンさんとマリアさんはちょっと驚いていた。
次に会えるのは、入学式だ。しっかり勉強しますか!!
79
あなたにおすすめの小説
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
みんながみんな「あの子の方がお似合いだ」というので、婚約の白紙化を提案してみようと思います
下菊みこと
恋愛
ちょっとどころかだいぶ天然の入ったお嬢さんが、なんとか頑張って婚約の白紙化を狙った結果のお話。
御都合主義のハッピーエンドです。
元鞘に戻ります。
ざまぁはうるさい外野に添えるだけ。
小説家になろう様でも投稿しています。
女騎士と文官男子は婚約して10年の月日が流れた
宮野 楓
恋愛
幼馴染のエリック・リウェンとの婚約が家同士に整えられて早10年。 リサは25の誕生日である日に誕生日プレゼントも届かず、婚約に終わりを告げる事決める。 だがエリックはリサの事を……
【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。
櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。
夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。
ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。
あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ?
子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。
「わたくしが代表して修道院へ参ります!」
野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。
この娘、誰!?
王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。
主人公は猫を被っているだけでお転婆です。
完結しました。
小説家になろう様にも投稿しています。
夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる