ただ、好きなことをしたいだけ

ゆい

文字の大きさ
51 / 161
おばちゃん学園に通っちゃいます!【1年生】

7

しおりを挟む
入学して2週間が経った頃。コンラッド殿下に、

「来週の新入生歓迎会なんだが、ドレスは決まったのか?」

「?ドレス、ですか?歓迎会で?」

「歓迎会、だからだ。マリアから何も聞いていないなのか?」

「何か言っていた気はするんですが、私今、『愛と悲しみの果てに』にハマっていまして。」

「それって50巻くらい出ている恋愛物語だな。」

「面白くて、面白くて。今17巻に入りました。」

「マリアの話は聞いていないんだな。」

「大丈夫です。欠席の方向で!」

「…兄上に報告するぞ。」

「寮に戻ったら、マリアさんに詳しく聞きます!」

「そうしてくれ。」

殿下とマクスウェル様、モリー様にも溜息をつかれてしまった。

クラスで殿下とこんなやりとりを毎日しているので、殿下はダメな子のお世話係と認識されてしまった。殿下に纏わりつく厚かましい女と思われていたが、実際は殿下がいないと、何をしでかすかわからないと認識されてしまったのだ。男女別々の授業の時は、他の女子生徒が手助けをしてくれるようになった。背も低いのも作用して、妹のような扱いに変わっていった。

ちなみに男女別の授業は、剣術と刺繍である。当初、私も剣術の方がいいって、そっちに行こうとしたらみんなに止められた。泣く泣く刺繍をしたが、あまりの酷い出来で、それから、みんな優しくなった。

解せぬ。

裁縫はしたことあるが、刺繍なんてしたことないから!必要なかったから!殿下なんて出来上がりみて、死にそうになりながら笑っていたし!

「あと、父上がこの休みに来るよう言っていた。何かやらかしたのか?」

そうそう、お城ではやらかしませんよ?

「ああ、あれですかね。ボードゲームの話だと思います。」

「あれか。あれは面白かった。」

「陛下が商品化するっていたので、話を詰めるんでないでしょうか?」

「なるほど、…俺も一緒に戻るぞ。」

「……了解しました。」

モリー様が

「アオイ様、ボードゲームとは何ですか?」

「それは、見てのお楽しみです!」

「なら、フィリクスもついてくればいい。」

「よろしいですか?」

「もちろん。アオイの暴走の止め役は、何人いてもいい。」
「えっ?」
「そうですね。ライズはどうですか?」
「ええぇっ?」
「殿下が行くのに、私だけ残るわけないだろう。」
「では、決まりですね。」
「私、暴走しないよぉ?!」

また、3人に溜息を吐かれた。クラスのみんなは、3人に頑張れの眼差しを送っていた。

暴走って、ゲームについての説明をちょっと熱く語っただけなのに。なんか私の扱い、雑すぎやしないかい?




しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

【完結】妻の日記を読んでしまった結果

たちばな立花
恋愛
政略結婚で美しい妻を貰って一年。二人の距離は縮まらない。 そんなとき、アレクトは妻の日記を読んでしまう。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話

よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。 「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。

みんながみんな「あの子の方がお似合いだ」というので、婚約の白紙化を提案してみようと思います

下菊みこと
恋愛
ちょっとどころかだいぶ天然の入ったお嬢さんが、なんとか頑張って婚約の白紙化を狙った結果のお話。 御都合主義のハッピーエンドです。 元鞘に戻ります。 ざまぁはうるさい外野に添えるだけ。 小説家になろう様でも投稿しています。

女騎士と文官男子は婚約して10年の月日が流れた

宮野 楓
恋愛
幼馴染のエリック・リウェンとの婚約が家同士に整えられて早10年。 リサは25の誕生日である日に誕生日プレゼントも届かず、婚約に終わりを告げる事決める。 だがエリックはリサの事を……

【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。

櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。 夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。 ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。 あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ? 子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。 「わたくしが代表して修道院へ参ります!」 野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。 この娘、誰!? 王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。 主人公は猫を被っているだけでお転婆です。 完結しました。 小説家になろう様にも投稿しています。

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。

Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。 そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。 そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。 これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。 (1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

処理中です...