ただ、好きなことをしたいだけ

ゆい

文字の大きさ
66 / 161
おばちゃん学園に通っちゃいます!【1年生】

21

しおりを挟む
最近の昼休みは、昼食を終えるとすぐにクラスに戻る。いつもなら、授業が始まる前まで、4人でおしゃべりをしていたが、リバーシをする為に戻るようになった。コンラッド殿下が急かすせいもあるが。

試作品でコンラッド殿下とモリー様がするのをみて、クラスのみんなは興味を持ち、順番に遊んだみた。チェスをやらない女子生徒もただひっくり返すだけならできそうとも言っていた。

私は、遊んだ人の感想をレポートにまとめて、商会に渡した。概ね好評なこともあり、商会からは、販売台数を増やすと回答がきて、更に貴族用試作品も届けてくれた。

クラスに2台しかないので、本当に取り合いだ。



「アオイ様のおかげで、私達、穏やかにクラスで過ごせております。」

と、平民の女子生徒、ジェシカさんに言われた。他クラスでは、平民は貴族の言うことは絶対!と、雑用を押し付けられるのは、当たり前らしい。嫌がらせもあったりするそうで。

「コンラッド殿下がそういうのがお嫌いだから、このクラスのみんなはしないのではないでしょうか?」

「そればかりではないです。こうやってリバーシをしている時は、貴族・平民は関係なく遊んでおります。」

確かに片方の台で対戦しているのは、平民の男子生徒と伯爵令息であった。

「他クラスの子や先輩達にこの話をすると驚かれました。」

「そうなんですね。…私の国に『因果応報』という言葉があります。良い行い、悪い行いは、自分に返ってくるという教訓です。平民だからとバカにした方はそのうち、バカにされると思います。そう思えば、少し気が晴れるでしょう?」

「そんな教訓があるんですね。私、このクラスに入れて本当に良かったです。」

「はい、私もです。」

私達は、微笑み合った。



「アオイ様は色んなことを知っていらっしゃいますね。」

授業が終わり、寮に戻る。今日はコンラッド殿下とモリー様は生徒会があり、そちらに行っていて、マクスウェル様が護衛として送ってくれる。今日は、ミリアンナ様とオリヴィア様は、親類のお茶会に出席の為、午後から不在だった。

「ジェシカさんとの話を聞いてらしたんですか?」

「すみません。殿下のお名前が出ていらしたので。」

「聞かれて困る内容ではなかったので、謝らないでください。」

「ありがとうございます。」

「私の国には、先人達の言葉が多く残されています。先人達の経験からできた言葉だから、後世を生きる教訓になります。それをまとめた本がありましたので、熟読しました。読書が好きなので。」

「そんな本があるんですね。素晴らしいです。」

「はい。この国でも、そんな本ができればいいです。多分街ごとに教訓があるかもしれませんし。」

「そうですね。家ごとに家訓もありますし。」

「家訓も入れれば、1冊は作れそうですね。」


胸に残る言葉は後世に残してもらいたいものだ。





しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

【完結】妻の日記を読んでしまった結果

たちばな立花
恋愛
政略結婚で美しい妻を貰って一年。二人の距離は縮まらない。 そんなとき、アレクトは妻の日記を読んでしまう。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話

よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。 「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。

みんながみんな「あの子の方がお似合いだ」というので、婚約の白紙化を提案してみようと思います

下菊みこと
恋愛
ちょっとどころかだいぶ天然の入ったお嬢さんが、なんとか頑張って婚約の白紙化を狙った結果のお話。 御都合主義のハッピーエンドです。 元鞘に戻ります。 ざまぁはうるさい外野に添えるだけ。 小説家になろう様でも投稿しています。

女騎士と文官男子は婚約して10年の月日が流れた

宮野 楓
恋愛
幼馴染のエリック・リウェンとの婚約が家同士に整えられて早10年。 リサは25の誕生日である日に誕生日プレゼントも届かず、婚約に終わりを告げる事決める。 だがエリックはリサの事を……

【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。

櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。 夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。 ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。 あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ? 子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。 「わたくしが代表して修道院へ参ります!」 野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。 この娘、誰!? 王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。 主人公は猫を被っているだけでお転婆です。 完結しました。 小説家になろう様にも投稿しています。

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。

Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。 そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。 そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。 これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。 (1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

処理中です...