ただ、好きなことをしたいだけ

ゆい

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おばちゃん学園に通っちゃいます!【1年生】

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予定を早めて、翌日にはシュバルツバルトに出立した。領地内の屋敷で準備ができしだい、神樹に向かうこととなった。

私が来る前から魔獣被害は減ってきているが、まだ深淵部の方にどのくらいいるのかが確認できないでいるらしい。深淵部に近い場所で砂漠化してきている場所も見受けられるとも聞いた。

リーデンベルグ王国には、いくつかの森があるが、一番大きいのがシュバルツバルト。次がグランタル領だ。こちらでは、魔獣被害は例年と変わりないそうだが、森林破壊が進んでいて、森の面積が減ってきていると報告があったと聞いた。ちなみに、神樹と呼ばれているのは、リーデンベルグ王国では、シュバルツバルトの深淵部にある1本だけだ。大体国に1本はあって、魔獣がいる森に生えているらしい。反対に魔獣に守れているようにも考えられる。

陛下と宰相と殿下2人と話をした時に、森の有用性は伝えた。『砂漠化』の怖さを知っていなかったからだ。草も生えない土地は、作物も育たない。木がなければ、土に水が貯められない。私の未来予測は、冗談で言っていたわけではないのだ。
科学よりも魔法が発達しているからと、大体を魔法で解決してきた結果、世界がどんな仕組みでできているかは、誰も疑問に思わなかったようだ。中々大雑把な世界だなとも思った。

私も何十年も前に勉強したことだから、細かいことなんて覚えていないけど、それが今後この国の役に立つなら出し惜しみはしない。一宿一飯の恩は返します。
ただ、いきなり新しい知識は、波紋を呼ぶものだから、トップで決めて、小出しにして国民に広めていけばいいと見解になった。陛下より、小中学校で学んだ知識をまとめてほしいとのことだった。主に、算数・理科・社会。

やっぱりこの世界に来る稀人は、あまり生活水準が高くないところからきているようだった。転生者のルカさんは、車の知識しかないので役に立たないから、誰かに言うつもりはないと言っていたし。米の発見は、馬の世話をしなければ見つけられなかったとも言っていた。

前の世界の知識は、必ず役立つものでもなかった。まあ、無双する気もないしね。あくせく働くより、自分のペースで進められるこの世界は、存外自分に合っていた。



1日半、馬車に揺れられて、シュバルツバルトの屋敷に着く。馬車の中では、ロイ義兄様が、『体が痛くなるだろうから抱っこしよう』と言ってくるが、私はそれを躱すという攻防を繰り広げていた。本当に何をしたいんだろう?理由を知っているであろうダンさんに聞いても教えてくれなかった。笑ってごまかされた。

ロイ義兄様がわからない。『家族にもなったって思って』と、言ったのに、今更その関係性をぶち壊そうとしているのか?とも思った。ロイ義兄様は、私をそういう意味で好きなのは、昨日気付いていた。私は、別に鈍感ではない。ただ、そっち方面に憶病になっているだけだ。だから、知らない、わからない振りをする。『大事にする』って言われても、その言葉を信じる事はもうない。


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