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おばちゃん学園に通っちゃいます!【1年生】
sideダニエル
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ダニエル=アルカード 愛称ダンと普段は呼ばれている。アルカード侯爵家次男として生まれて、何不自由ない生活を送っていた。
8歳の時に、遊び相手として、末王子のロイフォード様と顔合わせをした。王族の末っ子ということで、どんなワガママ王子かと思いきや、とても不愛想だった。話をしても、何も興味がないのか、すぐに会話が終わる。表情は全く変わらない。兄殿下達は、楽しそうに談笑しているのは何回か見かけたことがある。しかし、彼は全く笑いも、怒りもしない感情がない人形のようだった。顔が整っている分、本当に人形のように感じた。
父上に聞いた話だが、妃殿下は彼を出産後、出血が酷くて、そのまま儚くなってしまったそうだ。当時の父王は、そんな妃殿下によく似た彼を遠ざけ、子育ても全く関与していなかったらしい。兄妹殿下達もまだそんな状況を分からずに過ごしていたという。
そのことが発覚したのは、上の兄殿下が学園卒業後、王族からの廃籍を求めた時だった。
上の兄殿下は、剣術がすごく、次世代のシュバルツバルト公として期待されていたが、世界を旅する冒険者になりたいと言い出したのだ。王太子は下の兄殿下に拝命されているが、シュバルツバルトの次期跡取りがいなくなる。上の兄殿下は、下の弟に任せると言い出した。この時、父王はロイフォード様を思い出されたという。
ここで初めて、父王・兄殿下2人、姉殿下はロイフォード様の境遇を知ることとなる。
ロイフォード様は、離宮に乳母と二人で暮らしていた。ロイフォード様の予算など、予算係から離宮に渡るお金が、途中で大半が消えていて、他に侍女も雇えない予算しか毎月入らなかった。もちろん、家庭教師も雇えないから、マナーも知識もないだろうと思えたが、乳母がロイフォード様に教えられることは、教えたらしい。
もちろん、徹底的に調査されて、横領した者は処刑された。親族3親等は国外追放となった。
初めて父王に謁見された時、父王に向かって『私に、父はいりません。生みの母と育ての母の親二人で十分です。』と言われたそうだ。彼はその時、6歳だった。
父王はものすごく後悔されたそうだ。この時には、他国から新たに王妃を迎えていた。王妃不在は、良しとしない臣下の願いで、迎え入れていた。彼女もまた、伴侶を亡くしていたが、政治上婚家に居続けるのが難しく、新たな嫁ぎ先を探していたという。王太子もすでにいる状況なので、争いの火種を生まないように、白い結婚という契約で嫁いできてくれた。
そして彼女も、下の子の存在を知らなかった。王妃もまた知ろうとしなかったことを悔やんだ。
兄殿下2人、姉殿下も同じだった。同じ親から生まれたのに、この境遇の差にやるせない憤りを感じた。自身が子供だというのもあったが、母が生んだ弟を忘れてしまうとは。
それから、彼の生活は一変して、兄殿下、姉殿下に構われる生活になった。でも、感情が表に出ることはなかった。
私は、毎日登城して、お相手をしようとするが、彼は読書ばかりで、会話も必要なかった。
家庭教師がつけられていたが、一緒に勉強なんてできなかった。彼につけられた家庭教師は高名な学者ばかりで、8歳で彼らと対等に話せるのだ。1つ1つ専門的なことを理解して、質問し、意見する。侯爵家の教育より遥かに進んでいた。当主教育をしている兄より、更に上の教育を受けているようだった。
シュバルツバルト公の後継として、剣術の鍛錬も始まった。食の環境が改善されてから、体も大きくなり、力もついてきたという。それでも、まだ私の方が背が高く、力もある。剣術だけは、まだこの時は、負けていなかった。学園に入る頃には全く勝てなくなっていた。
17歳の時、学園を卒業する年に、補佐官としての試験が受かった。他にもいたはずの補佐候補は、私以外はみんな試験に落ちていた。ちなみに学園でのいざこざで、私は女性嫌いになっていた。
卒業後は、シュバルツバルト領にて、生活の拠点を移した。ロイフォード様と一緒に鍛錬して、魔獣を倒し、領地経営を学ぶ。覚えることは多かった。もう1人くらい補佐が欲しかった。
後から聞いた話だが、試験に落ちた者は、実際は陰でロイフォード様の中傷、妬みを言っていた者達だった。感情がない、表情が動かない、そんな風に言っていた。私には、痛みを知るが故に、無用な争いを避ける彼は潔く感じた。ワガママなんて1度も聞いたことはなかった。淡々と物事を熟し、魔獣を倒す。他者は気味悪く思うかもしれないが、感情で動かない分、補佐としては楽だった。
20歳を過ぎた頃、1度問われた。
「ダンは俺に仕えて良かったのか?」
雲一つない月が煌煌と輝く夜だった。領地の屋敷のバルコニーで、月を見ていたので、ブランケットを持ってきて、肩に掛けていた時だった。初めて愛称を呼んでくれた瞬間だった。
「俺は、感情がないらしい。笑うことも、楽しいことも、悲しいこともわからない。そんな俺を主人としていいのか?」
今更だと思いながら、私は、
「ロイフォード様に感情がないというのなら、私がそれ以上に笑います。貴族としてあり得ませんが、楽しいこと、悲しいことは顔に出して、お伝えします。」
ロイフォード様は、顔に出ていなかったが、驚かれた様子だった。
「ロイでいい。」
と小声で恥ずかしそうに言われた。初めて、照れた姿を見た。
それからは、平穏とはいかないが、ロイ様との絆は深まっていった。
誰もいなければ、少しずつ感情を出すようになっていった。
公爵位も引き継ぎ、領地も変わらず安定している。この頃に、父王は崩御された。病気だった。最後まで、彼は会うことを拒否していた。
このまま、コンラッド殿下に引き継げば、どこかの領地で隠居生活を送るか、城に戻り、騎士団で後進を育てるのだろう。多分、恋人も、伴侶もこの先作らないだろう。私が女性嫌いだが、彼は人間嫌いだ。私以外他に人がいないなら、最後までお仕えするしかないだろうと、思っていた。
でも、彼は出会ってしまった。アオイ様に。
それからの彼は、180度性格が変わったかのようだった。実際はアオイ様の前だけだが。
初めは、稀人の成人前の女性を保護するための行動かと思っていたが、次第に恋愛の情を示すように変化していったのには、驚いた。アオイ様と一緒に行動することで、いろんな表情をするようになった。
主人のそんな表情を見て、屋敷のみんなも主人を変えてくれたアオイ様に感謝をした。
生い立ちは、それこそ知らなくても、いつも無表情でいる主人が笑っているだけで、嬉しいものがあった。
ただ、マリアからの報告が気がかりであった。彼女もまた心に深い傷を負っている者だった。彼と違うのは、全くそんな素振りを見せないことだった。強いとも思ったが、危ういとも感じた。
傷の舐め合いの関係なるなら、ロイ様を諌めることは俺だけだと思い注進しようと思っていた。しかしアオイ様はあっさりロイ様を拒絶した。
はっきり言えば、一番驚いた。容姿・身分・地位・財産を考えれば、最優良物件のロイ様を拒絶したのだ。私は笑った。この二人は真逆のようでそっくりだと。
そんな彼を焚きつければ、案の定、少しは進展したかのように見えた。色気を感じたのは本当だ。
一応、彼の補佐官なので、近くに控えていたが、アオイ様は、女性では低めの声だが、寝室での普段とは違う艶めかしい声は、結構刺激的だった。女性に反応したのは初めてだったが、もちろん、ロイ様にも、アオイ様にも、私のそんな状態を悟られてはいけない。
しかし、わが主人ながら、女性を泣かすのが趣味なんでしょうか?アオイ様を泣かせ過ぎです。でも、泣いた分だけ、心は軽くなるようで、マリアからの報告も、森から帰ってきてからは、寝つきは良いご様子だ。
会うべくして会った二人なのか、そこら辺は神様にしかわからない。
私は、ロイ様の補佐としてこれからも仕えるだけ。
アオイ様の行動を楽しみにしている一人でもある。
8歳の時に、遊び相手として、末王子のロイフォード様と顔合わせをした。王族の末っ子ということで、どんなワガママ王子かと思いきや、とても不愛想だった。話をしても、何も興味がないのか、すぐに会話が終わる。表情は全く変わらない。兄殿下達は、楽しそうに談笑しているのは何回か見かけたことがある。しかし、彼は全く笑いも、怒りもしない感情がない人形のようだった。顔が整っている分、本当に人形のように感じた。
父上に聞いた話だが、妃殿下は彼を出産後、出血が酷くて、そのまま儚くなってしまったそうだ。当時の父王は、そんな妃殿下によく似た彼を遠ざけ、子育ても全く関与していなかったらしい。兄妹殿下達もまだそんな状況を分からずに過ごしていたという。
そのことが発覚したのは、上の兄殿下が学園卒業後、王族からの廃籍を求めた時だった。
上の兄殿下は、剣術がすごく、次世代のシュバルツバルト公として期待されていたが、世界を旅する冒険者になりたいと言い出したのだ。王太子は下の兄殿下に拝命されているが、シュバルツバルトの次期跡取りがいなくなる。上の兄殿下は、下の弟に任せると言い出した。この時、父王はロイフォード様を思い出されたという。
ここで初めて、父王・兄殿下2人、姉殿下はロイフォード様の境遇を知ることとなる。
ロイフォード様は、離宮に乳母と二人で暮らしていた。ロイフォード様の予算など、予算係から離宮に渡るお金が、途中で大半が消えていて、他に侍女も雇えない予算しか毎月入らなかった。もちろん、家庭教師も雇えないから、マナーも知識もないだろうと思えたが、乳母がロイフォード様に教えられることは、教えたらしい。
もちろん、徹底的に調査されて、横領した者は処刑された。親族3親等は国外追放となった。
初めて父王に謁見された時、父王に向かって『私に、父はいりません。生みの母と育ての母の親二人で十分です。』と言われたそうだ。彼はその時、6歳だった。
父王はものすごく後悔されたそうだ。この時には、他国から新たに王妃を迎えていた。王妃不在は、良しとしない臣下の願いで、迎え入れていた。彼女もまた、伴侶を亡くしていたが、政治上婚家に居続けるのが難しく、新たな嫁ぎ先を探していたという。王太子もすでにいる状況なので、争いの火種を生まないように、白い結婚という契約で嫁いできてくれた。
そして彼女も、下の子の存在を知らなかった。王妃もまた知ろうとしなかったことを悔やんだ。
兄殿下2人、姉殿下も同じだった。同じ親から生まれたのに、この境遇の差にやるせない憤りを感じた。自身が子供だというのもあったが、母が生んだ弟を忘れてしまうとは。
それから、彼の生活は一変して、兄殿下、姉殿下に構われる生活になった。でも、感情が表に出ることはなかった。
私は、毎日登城して、お相手をしようとするが、彼は読書ばかりで、会話も必要なかった。
家庭教師がつけられていたが、一緒に勉強なんてできなかった。彼につけられた家庭教師は高名な学者ばかりで、8歳で彼らと対等に話せるのだ。1つ1つ専門的なことを理解して、質問し、意見する。侯爵家の教育より遥かに進んでいた。当主教育をしている兄より、更に上の教育を受けているようだった。
シュバルツバルト公の後継として、剣術の鍛錬も始まった。食の環境が改善されてから、体も大きくなり、力もついてきたという。それでも、まだ私の方が背が高く、力もある。剣術だけは、まだこの時は、負けていなかった。学園に入る頃には全く勝てなくなっていた。
17歳の時、学園を卒業する年に、補佐官としての試験が受かった。他にもいたはずの補佐候補は、私以外はみんな試験に落ちていた。ちなみに学園でのいざこざで、私は女性嫌いになっていた。
卒業後は、シュバルツバルト領にて、生活の拠点を移した。ロイフォード様と一緒に鍛錬して、魔獣を倒し、領地経営を学ぶ。覚えることは多かった。もう1人くらい補佐が欲しかった。
後から聞いた話だが、試験に落ちた者は、実際は陰でロイフォード様の中傷、妬みを言っていた者達だった。感情がない、表情が動かない、そんな風に言っていた。私には、痛みを知るが故に、無用な争いを避ける彼は潔く感じた。ワガママなんて1度も聞いたことはなかった。淡々と物事を熟し、魔獣を倒す。他者は気味悪く思うかもしれないが、感情で動かない分、補佐としては楽だった。
20歳を過ぎた頃、1度問われた。
「ダンは俺に仕えて良かったのか?」
雲一つない月が煌煌と輝く夜だった。領地の屋敷のバルコニーで、月を見ていたので、ブランケットを持ってきて、肩に掛けていた時だった。初めて愛称を呼んでくれた瞬間だった。
「俺は、感情がないらしい。笑うことも、楽しいことも、悲しいこともわからない。そんな俺を主人としていいのか?」
今更だと思いながら、私は、
「ロイフォード様に感情がないというのなら、私がそれ以上に笑います。貴族としてあり得ませんが、楽しいこと、悲しいことは顔に出して、お伝えします。」
ロイフォード様は、顔に出ていなかったが、驚かれた様子だった。
「ロイでいい。」
と小声で恥ずかしそうに言われた。初めて、照れた姿を見た。
それからは、平穏とはいかないが、ロイ様との絆は深まっていった。
誰もいなければ、少しずつ感情を出すようになっていった。
公爵位も引き継ぎ、領地も変わらず安定している。この頃に、父王は崩御された。病気だった。最後まで、彼は会うことを拒否していた。
このまま、コンラッド殿下に引き継げば、どこかの領地で隠居生活を送るか、城に戻り、騎士団で後進を育てるのだろう。多分、恋人も、伴侶もこの先作らないだろう。私が女性嫌いだが、彼は人間嫌いだ。私以外他に人がいないなら、最後までお仕えするしかないだろうと、思っていた。
でも、彼は出会ってしまった。アオイ様に。
それからの彼は、180度性格が変わったかのようだった。実際はアオイ様の前だけだが。
初めは、稀人の成人前の女性を保護するための行動かと思っていたが、次第に恋愛の情を示すように変化していったのには、驚いた。アオイ様と一緒に行動することで、いろんな表情をするようになった。
主人のそんな表情を見て、屋敷のみんなも主人を変えてくれたアオイ様に感謝をした。
生い立ちは、それこそ知らなくても、いつも無表情でいる主人が笑っているだけで、嬉しいものがあった。
ただ、マリアからの報告が気がかりであった。彼女もまた心に深い傷を負っている者だった。彼と違うのは、全くそんな素振りを見せないことだった。強いとも思ったが、危ういとも感じた。
傷の舐め合いの関係なるなら、ロイ様を諌めることは俺だけだと思い注進しようと思っていた。しかしアオイ様はあっさりロイ様を拒絶した。
はっきり言えば、一番驚いた。容姿・身分・地位・財産を考えれば、最優良物件のロイ様を拒絶したのだ。私は笑った。この二人は真逆のようでそっくりだと。
そんな彼を焚きつければ、案の定、少しは進展したかのように見えた。色気を感じたのは本当だ。
一応、彼の補佐官なので、近くに控えていたが、アオイ様は、女性では低めの声だが、寝室での普段とは違う艶めかしい声は、結構刺激的だった。女性に反応したのは初めてだったが、もちろん、ロイ様にも、アオイ様にも、私のそんな状態を悟られてはいけない。
しかし、わが主人ながら、女性を泣かすのが趣味なんでしょうか?アオイ様を泣かせ過ぎです。でも、泣いた分だけ、心は軽くなるようで、マリアからの報告も、森から帰ってきてからは、寝つきは良いご様子だ。
会うべくして会った二人なのか、そこら辺は神様にしかわからない。
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