イケメンが目当てですが、何か、問題でも?

紫宛

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本編

第13話 パーティ

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取り敢えず、アーリアの準備をしている部屋に向かう事にした。

聖女専用の離れが城壁内にあるが、アーリアの移動は明日だそうで……今夜は、城内の客室が宛てがわれた。

因みに、アーリアに宛てがわれた離れは、南に位置し、ルリマツリの間と呼ばれている。

ライラシア様は、西ダリアの間
シンシア様は、東スズランの間
北は大聖女のみ住まう事の出来る、スノードロップの間がある。



アーリアのいる部屋に行く途中、沢山の侍女と何度もすれ違う。

「どうしましょう…今更、ドレスの変更なんて……」
「宰相様にご判断を……」

アーリアの我儘が勃発しているとみたっ!

(あーぁ、急いだ方が良いみたいね。……行きたくないけど……)

「直ぐに!替えの服を……!」
「ダメですっ!そもそも、聖女様はローブが義務付けられてますぅ!」
「じゃあ!どうするのよっ!」

部屋の前の廊下で、侍女達が小声で言い合っていた。

「ちょっと!いつまで待たせる気なの?早くして頂戴。その、ダッサイローブは着ないから、そっちの胸元の開いたドレス寄越して。あぁ、化粧も地味なのはやめて頂戴ね。アクセサリー……」

……

「皆さん、私に任せて下さい。宰相様から、ご指示がありました。貴方達は、当初の予定通り準備を進めて下さい。行きますよ」

覚悟を決めて、部屋の中に入ると……アーリアは………………

本当に隠れてるの?って言いたいくらいに開いたドレスを着ていた。

辛うじて乳……ゴホッゴホッ

兎に角、谷間がものすっごく開いた娼婦の様な格好をしていた。

(マジかぁ、こんなのを喜んで着る人いるんだぁ)

「アーリア様、今回のパーティはアーリア様のお披露目も兼ねていますので、その格好では出られません。ローブに着替えて頂きます」
「はぁ?!私に命令しないでよ。クビにするわよ!!」
「私を雇っているのは宰相様であり、アーリア様ではありませんので、勝手にクビにすることは出来ません」

アーリアは、私をクビにすると言ったが無視して侍女の皆さんに指示を出す。

「さぁ、急いで服を脱がしてっ!ローブを持ってきて!時間がありませんよ!」

侍女と連携して、アーリアの服を無理やり脱がしローブを着せた。その間に化粧やヘアセットを同時に行い、限りある時間を有効に使ったお陰で何とかアーリアの支度が終わった。

「間に合いましたね……」

着せてる最中も嫌だ嫌だと駄々をこね、化粧を施せば擦って落とし、髪も振り乱してはやり直しを余儀なくされたが……

「はい、シュリ様のお陰です……」

ここにいる全侍女が、床に座り込みたいほどに疲れきっていた。もちろん私も例外じゃない……

なのに、私はパーティにも同行しないといけないなんて……

地獄だ……イジメだ……最悪だ…



文句を言ったところで、この事実が変わる訳じゃない…

つまり



「やぁ、シュリ、アーリア殿の準備終わったみたいだね」
「はい、殿下。お待たせしてしまい申し訳ありません」

王族や聖女専用の入り口前で、レオン様やグレイグ様が待機していた。アーリア様をお連れし、私は下がろうとしたけど……

レオン殿下に腕を捕まれ、ニッコリと微笑まれた。……ニッコリと。

「時間には間に合ってるから大丈夫だよ。アーリア殿、そのローブよく似合っていますよ」
「まぁ~~!本当ですかぁ?この女が、この服じゃなきゃダメだって言うから、仕方なく着たんですけどぉ。レオン様にそう言って貰えて嬉しぃわぁ」

レオン殿下に撓垂れ掛かるように、腕を絡めた。レオン殿下の腕に胸を押し付けるように……

入り口には、他の聖女様である、ライラシア様とシンシア様も到着された。

シンシア様のエスコートは、ハルト様。この国の第2王子です。
とてもフレンドリーな方で、レオン様と違い腹黒さがない(とても似ているが……)
天候を操る隠れスキル「雨」を持っている。

ライラシア様のエスコートは、グレイグ様。前にも説明したかもだけど…、責任感が強く曲がった事が嫌い。こちらも腹黒さはないっ!
植物を癒す隠れスキル「植」を持っている。

アーリアをエスコートするのは、もう分かってるかも知れないけど、レオン殿下ね。

私は侍女の専用通路から入ろうとしたのに、レオン様が離してくれなかったので、一緒に入場する事になりました。

(チィッ)

ライラシア様やシンシア様の侍女の方も、後ろから一緒に入場するらしく、私も後に続きましたっ!

もう、ヤケクソですよっ!
だって、中身は……頼まれたら断れない、典型的な日本人ですもんっ!



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