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第23話
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◆神坂冬樹 視点◆
美晴姉さんはご両親から俺との同居の承諾を得るRTA走者だったのかと思うくらい早いタイミングで許可を取ってきた。いくらなんでも早すぎると思うけど、美晴姉さんはどういった話をしたのだろう?
住む家やお金はあるからそういった意味では困ることはないけど、俺は高校生なのだから・・・それはさておき、いくら小母さんから許しをもらったとは言え節度を守るべきだと思う。今日の美晴姉さんはこれまで見たことがない勢いで異性としての好意を見せてくれたけど、元々美晴姉さんは理性的な人だ。きっと大丈夫。俺のことを心配してくれているだけなんだよ・・・たぶん。
美晴姉さんは小母さんからの電話があった時間起算で、実家からこの家までの想定移動時間きっちりで帰ってきた。どれだけ意気込んでいるのだろうか?
ただ、とても嬉しそうにしてくれているので俺としても嬉しい。
「美晴姉さん、お昼ごはんまだですよね?
もうお昼の時間からは遅いですけど、これからご飯を食べて、その流れで必要な物を買いに行きませんか?」
「そうだね。そうしよう!あと家具も欲しいけど、私はどの部屋を使って良いかな?」
「そことそことそこの3部屋は何もないですから、美晴姉さんが好きな部屋を使ってくれて良いですよ」
「3部屋も空いてるの?」
「買う時にすぐに住むところが必要だったから急いでて、部屋数とか気にしてなかったんですよ。
場所とコスパで選んだらファミリータイプの部屋だったという感じです」
「でも、お陰で私も一緒に暮らせるし、結果的によかったよね」
「そうですね。たしかにワンルームで美晴姉さんと同居は落ち着かなかったと思いますよ」
「私はそれでも、むしろその方が良かったんだけどね。
流石にそれじゃお母さんは許してくれなかったろうし、やっぱりこの部屋で良かったかな?」
などと話しながら、ふたりで出掛けた。
美晴姉さんが高校時代によく友達と行っていたというカフェに行きたいと言うので、そのお店に入った。
人気のお店ということだけど、さすがにランチにしては遅い時間だったこともあり混んでなくて、すぐに席へ案内された。
通された席の隣の席に見知った姿を見掛けた。
「高梨先生じゃないですか。三連休の真ん中の日なのに休日出勤だったんですか?」
「え?神坂君こそ何でここに?
それと、そちらは卒業生の岸元美晴さんよね。久し振りですね」
「お久しぶりです、先生。私の卒業以来なので、2年ぶりくらいですね。
ところで、あまり優れないご様子ですけど何かございましたか?」
「ないわけじゃないけど、個人的なことだしあなた達に言えることではないかな?」
「水臭いですよ先生!俺に居場所を作って守ってくれてた先生に困った事があるのなら、ぜひお返しさせて欲しいです!」
「そうですよ、先生。元教え子とは言え、私だって大人なんです。
ここで『ハイそうですか』と見過ごすわけにはいきませんよ」
「美晴姉さんの言うとおりです。見過ごせません!
とりあえず、席をご一緒しますよ。良いですよね?」
美晴姉さんと勢いで押して高梨先生と同席する事となった。
美晴姉さんはご両親から俺との同居の承諾を得るRTA走者だったのかと思うくらい早いタイミングで許可を取ってきた。いくらなんでも早すぎると思うけど、美晴姉さんはどういった話をしたのだろう?
住む家やお金はあるからそういった意味では困ることはないけど、俺は高校生なのだから・・・それはさておき、いくら小母さんから許しをもらったとは言え節度を守るべきだと思う。今日の美晴姉さんはこれまで見たことがない勢いで異性としての好意を見せてくれたけど、元々美晴姉さんは理性的な人だ。きっと大丈夫。俺のことを心配してくれているだけなんだよ・・・たぶん。
美晴姉さんは小母さんからの電話があった時間起算で、実家からこの家までの想定移動時間きっちりで帰ってきた。どれだけ意気込んでいるのだろうか?
ただ、とても嬉しそうにしてくれているので俺としても嬉しい。
「美晴姉さん、お昼ごはんまだですよね?
もうお昼の時間からは遅いですけど、これからご飯を食べて、その流れで必要な物を買いに行きませんか?」
「そうだね。そうしよう!あと家具も欲しいけど、私はどの部屋を使って良いかな?」
「そことそことそこの3部屋は何もないですから、美晴姉さんが好きな部屋を使ってくれて良いですよ」
「3部屋も空いてるの?」
「買う時にすぐに住むところが必要だったから急いでて、部屋数とか気にしてなかったんですよ。
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「でも、お陰で私も一緒に暮らせるし、結果的によかったよね」
「そうですね。たしかにワンルームで美晴姉さんと同居は落ち着かなかったと思いますよ」
「私はそれでも、むしろその方が良かったんだけどね。
流石にそれじゃお母さんは許してくれなかったろうし、やっぱりこの部屋で良かったかな?」
などと話しながら、ふたりで出掛けた。
美晴姉さんが高校時代によく友達と行っていたというカフェに行きたいと言うので、そのお店に入った。
人気のお店ということだけど、さすがにランチにしては遅い時間だったこともあり混んでなくて、すぐに席へ案内された。
通された席の隣の席に見知った姿を見掛けた。
「高梨先生じゃないですか。三連休の真ん中の日なのに休日出勤だったんですか?」
「え?神坂君こそ何でここに?
それと、そちらは卒業生の岸元美晴さんよね。久し振りですね」
「お久しぶりです、先生。私の卒業以来なので、2年ぶりくらいですね。
ところで、あまり優れないご様子ですけど何かございましたか?」
「ないわけじゃないけど、個人的なことだしあなた達に言えることではないかな?」
「水臭いですよ先生!俺に居場所を作って守ってくれてた先生に困った事があるのなら、ぜひお返しさせて欲しいです!」
「そうですよ、先生。元教え子とは言え、私だって大人なんです。
ここで『ハイそうですか』と見過ごすわけにはいきませんよ」
「美晴姉さんの言うとおりです。見過ごせません!
とりあえず、席をご一緒しますよ。良いですよね?」
美晴姉さんと勢いで押して高梨先生と同席する事となった。
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