学校の空き教室へ仕掛けた防犯カメラにマズい映像が映っていた

したらき

文字の大きさ
156 / 252

第156話

しおりを挟む
岸元美波きしもとみなみ 視点◆

凪沙なぎささんと連絡が取れるようになって数日、その間そんなに積極的にやり取りはしなかったけど、凪沙さんから高梨たかなし先生に直接会って話をしたくて、でも学校へは近付きたくないからと自宅まで行ったら旦那さんの新しい奥さんという人から離婚して家から出ていったという話をされて会えなかったという話をされた。

その流れで学校ではない場所で会える様に先生に話をして欲しいと言うお願いをされ、そちらはわたしが学校へ行けば会えるだろうからと請け負った。

プライベートのことで他人に知られたくないような内容でも有るので口外するつもりはないけど、先生がお困りでないかは心配になる。凪沙さんのお願いの件と合わせてその辺りも聞いてみようと思う。



そんな事を考えていたら高梨先生から電話がかかってきて、明日から受け入れる準備が整ったということで、わたしの方がいつから登校するかという確認で明日から登校すると回答し簡単に説明を聞いてから、わたしから質問をさせてもらった。


「別件になるのですけど、お話して良いですか?」


『もちろん良いですよ。なんですか?』


「わたしは最近になって二之宮にのみや凪沙さんと仲良くさせてもらうようになったのですけど、その凪沙さんが学校ではない場所で高梨先生とお話をさせて欲しいと言っているのです。
 お時間を作っていただくことは可能でしょうか?」


『二之宮さんが?
 もちろん時間は作りますけど、彼女は今どういう状況なのですか?』


「簡単に言ってしまうと、両親に絶縁されて鷺ノ宮さぎのみや君のお姉さんに保護されています」


『ええ?鷺ノ宮君のお姉さんに保護?』


「やっぱり驚いてしまいますよね。わたしも最初に聞いた時はびっくりしました。
 話を聞く感じだとお姉さんは人格者な様で、凪沙さんのせいで家族が不幸になっているのにその事に触れないそうです」


『そうなのですね。でも、気になっていたから現状を教えてもらえて良かったです。
 それにしても、直接連絡をしてもらっても良かったのに・・・』


「それについても、両親とのいざこざでデータを引き継げないままスマホを親へ返してしまったので失ってしまったそうで、わたしもそれで最近まで連絡が取れなくて心配してました」


『そんなことがあったのですね。でしたら、わたしの連絡先を二之宮さんへ教えてあげてもらっていいですか』


「はい、先生が良いならそうさせてもらいます。
 少し話が逸れるのですけど、凪沙さんが先生にお会いしたくて前の自宅まで行ったことがあったそうなのですけど・・・その・・・」


『なるほど、わたしの現状を知ってしまったということですね』


「はい・・・今のところ、知っているのは凪沙さんとわたしだけです」


『たしかに、恥ずかしいことなので知られたくないので気遣ってもらえるのはありがたいです。
 学校でも知っているのはごく僅かな先生だけですから』


「そうなのですね。確かに吹聴されたくないですよね」


『ええ。でも、冬樹ふゆき君と美晴みはるさんには言わないとダメよね』


「ん?どうして、冬樹とお姉ちゃんに言わないとダメなんですか?」


『それはですね。冬樹君たちに迷惑をかけたわたしの友人も関係しているからなのです』


「また、妙なところで関係していたんですね」


『ええ、恥ずかしいことなのだけど・・・
 そういうことですので近い内に冬樹君たちへは報告へ行きますので岸元きしもとさんからは言わないでもらえるとありがたいです』


「わかりました。わたしから口外しないようにします」




夕方になって春華はるかちゃんが帰宅してからわたしの部屋へ来てくれた。


「美波ちゃん、明日から学校へ登校するんだって?
 早かったよね。色々不安もあるけど、やっぱり一緒のクラスになれるのは嬉しいよ」


「もう聞いてたんだ。そうなの。明日から登校するからよろしくね。
 それはそうと、春華ちゃんはわたしのクラスに異動してどうだった?」


「まだ初日だけど今後もうまくやっていけると思う。
 元々フユや美波ちゃんがいるクラスだし、一応生徒会長という肩書きも有るからさ。
 それよりも、転校生と仲良くなったよ。すっごく美人で雰囲気があって可愛いの!」


「そうなんだ、じゃあ明日登校したらわたしにも紹介してね」


「うん、美波ちゃんにも紹介するよ!」


春華ちゃんと話していて不安よりも楽しみの方が大きいことを再認識した。春華ちゃんの話には冬樹の事は出てこなかったけど、わたしにとっては春華ちゃんと同じクラスになれたこと以上に楽しみなのが冬樹と同じクラスで過ごすことなので、それは相当なものだ。



梅田香織うめだかおり 視点◆

転校初日は無事過ごす事ができたと思います。

クラスメイトになった神坂かみさか春華さんにわたくしが声優の愛島唄あいしまうたであることを知られてしまいましたけれど、その事は秘密にしてくださると約束をしてくださいましたし、うっかりでもわざとでもわたくしの秘密を明かしてしまいそうな気配すらなく、まずもって心配することはなさそうです。

しかも、春華さんはわたくしが先週お会いした時に一目で気になった神坂冬樹さんの双子の妹さんということで目下一番仲良くしたい相手であり、そういう意味でも幸先よい新生活が始められたと思います。

先週お会いした冬樹さんは高校生離れした雰囲気を纏っていて驚かされました。超高校生級どころか芸能活動を長年続けているようなベテランに似た雰囲気で、高校生の見た目とのギャップが魅力的に感じるものでした。

見目は声優の活動でお会いする役者やアイドルと言った方達に見劣りするところはあれど決して悪いものではなく、けれどもいくらでも繕える見た目よりも内側から滲み出る雰囲気が何よりも人間としての深みを感じさせるもので・・・お付き合いをする相手として望むかどうかは一先ず置いて・・・どういうお方なのかを知りたいと思い、転校したらお会いしに行こうと考えていた方なので春華さんが仲良くしたいと仰ってくださって渡りに船でした。

春華さんもわたくしの事をひと目で看破したにも関わらず愛島唄だから仲良くしたいという下心ではなく、わたくしに学校生活を楽しんで欲しいという気持ちが伝わる心遣いで接してくださって久しぶりに学校生活を楽しめた様に思います。

前の学校で問題を起こされ転校をしなければならないとなった時に紹介された秀優しゅうゆう高校は大きな問題があったばかりという事で不安もありましたが、周囲の方々が言っていた様に問題を起こした生徒は退学していなくなり学校側も再発防止で力を入れているので、逆に今転校するなら悪くないという説明は的を射ていたと思います。

もう一つ、学力レベルがわたくしの学力より高いので授業へついて行けるかという心配もありますが、こちらも春華さんがサポートしてくださるということですので大丈夫だと思いたいところです。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

友達の妹が、入浴してる。

つきのはい
恋愛
 「交換してみない?」  冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。  それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。  鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。  冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。  そんなラブコメディです。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

恋人、はじめました。

桜庭かなめ
恋愛
 紙透明斗のクラスには、青山氷織という女子生徒がいる。才色兼備な氷織は男子中心にたくさん告白されているが、全て断っている。クールで笑顔を全然見せないことや銀髪であること。「氷織」という名前から『絶対零嬢』と呼ぶ人も。  明斗は半年ほど前に一目惚れしてから、氷織に恋心を抱き続けている。しかし、フラれるかもしれないと恐れ、告白できずにいた。  ある春の日の放課後。ゴミを散らしてしまう氷織を見つけ、明斗は彼女のことを助ける。その際、明斗は勇気を出して氷織に告白する。 「これまでの告白とは違い、胸がほんのり温かくなりました。好意からかは分かりませんが。断る気にはなれません」 「……それなら、俺とお試しで付き合ってみるのはどうだろう?」  明斗からのそんな提案を氷織が受け入れ、2人のお試しの恋人関係が始まった。  一緒にお昼ご飯を食べたり、放課後デートしたり、氷織が明斗のバイト先に来たり、お互いの家に行ったり。そんな日々を重ねるうちに、距離が縮み、氷織の表情も少しずつ豊かになっていく。告白、そして、お試しの恋人関係から始まる甘くて爽やかな学園青春ラブコメディ!  ※夏休み小話編2が完結しました!(2025.10.16)  ※小説家になろう(N6867GW)、カクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想などお待ちしています。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが

akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。 毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。 そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。 数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。 平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、 幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。 笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。 気づけば心を奪われる―― 幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!

イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について

のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。 だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。 「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」 ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。 だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。 その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!? 仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、 「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」 「中の人、彼氏か?」 視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!? しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して―― 同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!? 「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」 代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!

処理中です...