学校の空き教室へ仕掛けた防犯カメラにマズい映像が映っていた

したらき

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第166話

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神坂冬樹かみさかふゆき 視点◆

季節外れに新しくクラスメイトとなった転校生と留学生はハルのことが気になっている様でSHRから機会すきがあればずっとハルに声を掛けている感じだ。

手前味噌になるけど僕ら姉弟妹きょうだいは昔から見た目が良いと評してもらえることが多く、ハルも当然その見た目で好感を得やすいし、内向的なところもあるけど基本的に社交的でもあるから男子から好意的に見られることが多い。

ただ、当のハル自身が姉さんと比較して見劣りすると思い込んでいる節があって自分が好意的に見られているという自覚が薄いし、またそういう無防備なハルを僕や美波みなみが周囲を牽制して守っていたところもある。

また、ハルはアニメとかマンガ、ラノベと言った趣味に没頭しているので恋愛に興味がないと言うところもある・・・つまりは初心うぶなのだ。

学校側から転校生や留学生の面倒を見ることを依頼されていることもあるし、僕も美波もどう割って入ればよいのか考えあぐねていて、休み時間はだいたいハルを中心に江藤えとう君とローラン君と新谷しんたに君が囲み、そのすぐ側で僕と美波と梅田うめださんが見ていて、大山おおやまさんも他のクラスメイトと話していない時は寄ってきて僕らに混ざる感じになっていた。

ただ圧倒的に優勢なのはローラン君で、元々日本へ留学してきたかった理由が日本のアニメが好きで、その本場である日本へ来たかったと言うのがあったらしく、そのハルとの共有となるアニメなどの知識量のアドバンテージでハルとの会話時間の多くを占有している。

日本語もアニメやマンガなどをフランス語訳ではなく原語で触れたかったから必死で覚えたらしい。

当然アニメやマンガの話となればハルも食い付きふたりで盛り上がりがちになり、時々ピンポイントで梅田さんへ話が振られたりしているような感じになっている。

しかし、ハルはアニメとかに詳しい方だと思っているけど、そのハルが『えーと、何だっけ?わかる香織かおりちゃん?』みたいな雑な振り方をしているのにほぼ的確に答えることができているらしい梅田さんは見た目によらず相当詳しいのだと思う。

3時間目と4時間目の間の休憩時間にはハルが好きな声優の愛島唄あいしまうたをローラン君も好きという話になってそこに梅田さんも加わっていたのだけど、何故か気不味そうに会話に参加していた。

お昼休みは事前にハルと美波と姉さんが高梨たかなし先生と込み入った話をするから別行動でと言われていたので、どうしようかと思っていたら梅田さんと大山さんに誘われて部室へ移動しようとしたところで新谷君と江藤君とローラン君も同行したいと申し出てきたので6人で部室へ移動した



「オニイサマ、ハルカについて知りたいです。ぜひボクに教えてください!」


「あの、たしかにハルの兄ではあるけど双子だし同級生にお兄様呼びされるのは気不味いので名前で呼んでもらえないかな?」


「ウイ、じゃあフユキで良いですか?」


「うん、それでいいよ。でも、ハルのどこが良かったの?」


「まず、清楚で可憐な風貌、その上性格もよく趣味も合う。
 こんな理想的な女性、フランスにはいませんでした!」


「ああ、そうなんだ・・・でも、そういう意味では梅田さんも見た目も性格も良いし趣味も合うと思うけど?」


「え?わたくしっ!?」


何気なく思ったことを口にしただけだったのだけど、梅田さんには不意打ちになってしまったみたいで出会ってから一番驚いている様子を見せてくれた。


「いきなり名前を出しておどろかせてしまってごめんね。率直な感想だったけど、デリカシーが無かったよね?」


「いえ、褒めていただくのは・・・気恥ずかしいだけですので・・・」


「たしかにカオリも素晴らしい女性だと思います。
 でも、ボクのハートを撃ち抜いたのはハルカです。
 運命とでも言いましょうか、ハルカに出会うために日本にやってきたのだと感じました!」


「そ、そう?
 まぁ、身内が好意的に思ってもらえるのは悪い気はしないから、ハルに迷惑をかけない様にしてもらえれば僕は良いと思うよ。
 それで何を知りたいの?
 結構ハル本人から聞き出しているように思ったけど?」


「色々ありますけど、交際している相手がいるかが一番気になります!」


「なるほどね。絶対とは言えないけど、たぶんいないと思うよ。
 今は一緒に暮らしていないし、兄妹きょうだいとは言え男女で性別が違うからそういう話はしたくないだろうし。
 どちらかと言えば、美波とか、あと機会があったら紹介するけどうちの姉さんに聞いた方が良いと思う」


「なるほど!ミナミですね。あと、オネエサマ!
 ぜひオネエサマを紹介してください!」


法律研究この部に所属しているし、たぶんそう遠くない未来に紹介できると思うよ。
 この昼休みだって高梨先生との話が早く終わればここへ来ると思うし、もし時間があるなら放課後に来られないか聞いてみるよ」


「それは楽しみです!」


冬樹ふゆき君!俺にも紹介してください!」


「もちろん、江藤君にも紹介するよ」


「ぜひともお願いする!」


どう考えてもふたりともハルにお熱だなと思う。


「そう言えば、カオリ」


「わたくしですか?」


「ウイ、質問への返答とか相槌とかばかりでしたけど、ウタリンについてすごく詳しくないですか?
 ハルカもかなり詳しいと思いましたけど、その全てを知っている上にまだまだ知っていることがある様に思いました」


「はいぃ?え、ええ、まぁ、わたくしもアニメや声優は好きですし、春華はるかさんと同じく同い年の高校生で活躍していますから応援しているのです」


いきなり話を振られたからか梅田さんはさっきよりも更に激しく狼狽してからローラン君の質問へ答えた。


「なるほど!たしかにボク達と同じ歳ですごいよね!
 ボクもウタリンはやっぱり同い年だから気になったというのは大きいね」


ローラン君がオーバーリアクションで語っていたら声優をよく知らないであろう新谷君や江藤君に大山さんも興味を持ったみたいで、お昼休みはずっとローラン君による愛島唄布教の時間で過ぎ去った。


恐らくローラン君よりも詳しく好きなのであろうに梅田さんはなんとも言えない表情でローラン君を見ていて、途中途中でローラン君から質問されることへ答えては的確だったのか『やはり本場ニッポンのファンはすごい』と感心していたし、梅田さんはますます複雑な表情になっていってた。
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