22 / 27
番外編(前半)
しおりを挟む
DomとSubのパートナー専用のコンセプトラブホテル。
利用規約には、”流血や嘔吐といったハードプレイはお断り”・”来店と退店は恋人と一緒”。パートナー兼恋人を歓迎したラブホテルで、ソフトプレイで心身ともに昂ったあとは恋人と甘いひと時を過ごすための場所だ。
一見それだけなら普通のラブホでも出来そうなものだが、ちゃんとDomとSubの為に作られたホテルだ。
レトロや可愛い部屋だけじゃなく監獄から野外風、さらに……
「おかえりなさい」
「ただいま。琥太郎」
俺が選んだのはマンションの一室のような部屋で、シチュエーションとしては行き過ぎた愛情でSubの恋人を自宅監禁してしまったというヤベェDomをやってる。
「ちゃんと待ってていい子だね。さぁ、おいで」
「う、うん…」
頬を赤らめて四つん這いになった琥太郎はぺたぺたと犬のように後をついてくる。
自宅じゃ絶対できないけど空調は完備されてるし、床だって痛くないよう柔らかい素材だ。万が一にも琥太郎を傷つけないと分かっているから安心してプレイに集中できる。
よいしょとソファーに腰かけると琥太郎は床に座ったまま、俺の片膝に両手と顎を乗せてじっと俺を見上げてきた。
まるで次は何してほしい?と催促しているみたいに
「家に誰も来なかった?」
「うん、来てないよ。熊狩は?」
「ん?俺?」
「職場で他のSubに言い寄られてない?」
「んんッ!?」
え、琥太郎くん!?ちょっとそれはズルくないか!?
こっちはあまりにもかわいいが過ぎる演出に心臓が飛び出しそうになっただけなのに、琥太郎は「は?おい?」とややジト目の様子。
「熊狩…まさか、お前」
「ちょ、ないないないないないっ!!そんなヤツいるわけないって!第一これまでSubにモテたことのない俺だよ!?」
「それは熊狩がそう思ってるだけじゃん、ばか」
(~~~~~~~ンンンンッ゛゛!?!?!?)
ぷっす~と頬を膨らませて拗ねる琥太郎にギュンッと心臓が締め付けられた。
さすがコンセプトラブホテル。DomだけじゃなくしっかりとSubの欲求も引き出してくれている。
え、なんだよ琥太郎…。ラブホに誘ったときは恥ずかしがって全然乗り気じゃなさそうだったのに"役"にハマってさぁ?
もしかして普段からそんな下らない事を心配してたのか?
「俺には琥太郎だけだ。それ以外のSubは必要ない」
「……なら、いいよ。信じてるし」
熊狩はオレのモノだと、マーキングするみたいにスリッと膝に頬擦りする琥太郎。
恋人とパートナーとしての余裕、そして嬉しさまで伝わってくる。そして俺は―――――
「…?熊狩?」
「~~~~~~~~ッ、不可抗力だ」
勃起しないわけがないだろ、こんなの拷問だ!!
ちょっとそれらしい会話を楽しんだ後はベッドルームまで歩かせるつもりだったけど無理だ。今すぐ琥太郎を抱き上げて、…と思ったとき下の方からカチャカチヤとベルトの音。
「お、おい!琥太郎!?」
「………お願い、勝利のが欲しい。ダメ?」
ね?ね?と上目遣いのおねだりにゴクリと唾を飲んだ。
利用規約には、”流血や嘔吐といったハードプレイはお断り”・”来店と退店は恋人と一緒”。パートナー兼恋人を歓迎したラブホテルで、ソフトプレイで心身ともに昂ったあとは恋人と甘いひと時を過ごすための場所だ。
一見それだけなら普通のラブホでも出来そうなものだが、ちゃんとDomとSubの為に作られたホテルだ。
レトロや可愛い部屋だけじゃなく監獄から野外風、さらに……
「おかえりなさい」
「ただいま。琥太郎」
俺が選んだのはマンションの一室のような部屋で、シチュエーションとしては行き過ぎた愛情でSubの恋人を自宅監禁してしまったというヤベェDomをやってる。
「ちゃんと待ってていい子だね。さぁ、おいで」
「う、うん…」
頬を赤らめて四つん這いになった琥太郎はぺたぺたと犬のように後をついてくる。
自宅じゃ絶対できないけど空調は完備されてるし、床だって痛くないよう柔らかい素材だ。万が一にも琥太郎を傷つけないと分かっているから安心してプレイに集中できる。
よいしょとソファーに腰かけると琥太郎は床に座ったまま、俺の片膝に両手と顎を乗せてじっと俺を見上げてきた。
まるで次は何してほしい?と催促しているみたいに
「家に誰も来なかった?」
「うん、来てないよ。熊狩は?」
「ん?俺?」
「職場で他のSubに言い寄られてない?」
「んんッ!?」
え、琥太郎くん!?ちょっとそれはズルくないか!?
こっちはあまりにもかわいいが過ぎる演出に心臓が飛び出しそうになっただけなのに、琥太郎は「は?おい?」とややジト目の様子。
「熊狩…まさか、お前」
「ちょ、ないないないないないっ!!そんなヤツいるわけないって!第一これまでSubにモテたことのない俺だよ!?」
「それは熊狩がそう思ってるだけじゃん、ばか」
(~~~~~~~ンンンンッ゛゛!?!?!?)
ぷっす~と頬を膨らませて拗ねる琥太郎にギュンッと心臓が締め付けられた。
さすがコンセプトラブホテル。DomだけじゃなくしっかりとSubの欲求も引き出してくれている。
え、なんだよ琥太郎…。ラブホに誘ったときは恥ずかしがって全然乗り気じゃなさそうだったのに"役"にハマってさぁ?
もしかして普段からそんな下らない事を心配してたのか?
「俺には琥太郎だけだ。それ以外のSubは必要ない」
「……なら、いいよ。信じてるし」
熊狩はオレのモノだと、マーキングするみたいにスリッと膝に頬擦りする琥太郎。
恋人とパートナーとしての余裕、そして嬉しさまで伝わってくる。そして俺は―――――
「…?熊狩?」
「~~~~~~~~ッ、不可抗力だ」
勃起しないわけがないだろ、こんなの拷問だ!!
ちょっとそれらしい会話を楽しんだ後はベッドルームまで歩かせるつもりだったけど無理だ。今すぐ琥太郎を抱き上げて、…と思ったとき下の方からカチャカチヤとベルトの音。
「お、おい!琥太郎!?」
「………お願い、勝利のが欲しい。ダメ?」
ね?ね?と上目遣いのおねだりにゴクリと唾を飲んだ。
70
あなたにおすすめの小説
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
二日に一度を目安に更新しております
隠れSubは大好きなDomに跪きたい
みー
BL
ある日ハイランクDomの榊千鶴に告白してきたのは、Subを怖がらせているという噂のあの子でー。
更新がずいぶん遅れてしまいました。全話加筆修正いたしましたので、また読んでいただけると嬉しいです。
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
久しぶりの発情期に大好きな番と一緒にいるΩ
いち
BL
Ωの丞(たすく)は、自分の番であるαの かじとのことが大好き。
いつものように晩御飯を作りながら、かじとを待っていたある日、丞にヒートの症状が…周期をかじとに把握されているため、万全の用意をされるが恥ずかしさから否定的にな。しかし丞の症状は止まらなくなってしまう。Ωがよしよしされる短編です。
※pixivにも同様の作品を掲載しています
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる